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【発表案件】
・平成28年度映画・ドラマの誘致実績について
・先進的介護のあり方に関するシンポジウム開催について
・(株)リクルートホールディングスとの連携協定について

平成29年6月28日市長記者会見
【発表案件】
・平成28年度映画・ドラマの誘致実績について
・先進的介護のあり方に関するシンポジウム開催について
・(株)リクルートホールディングスとの連携協定について

会見の動画(YouTube)

市長
 それでは、今日は最初に3点報告をいたしまして、後ほどご質問を承りたいと思います。
 最初に「北九州フィルム・コミッション」、平成28年度の活動報告をさせていただきたいと思います。平成元年に、映画・テレビドラマの撮影を北九州に誘致するため支援しております「(北九州)フィルム・コミッション」の活動を開始したわけであります。史上最高の撮影支援本数を記録いたしました。内訳は、映画が最大規模の撮影を行いました「相棒-劇場版4」など4本、テレビドラマは「絶狼〈ZERO〉-DORAGON BLOOD-(ゼロドラゴンブラッド)」など23本、CM8本を含めまして、過去最高の合計35本であります。特にここ数年、海外作品のロケ誘致に力を入れておりまして、昨年度は初めてハリウッド映画「THE OUTSIDER」が、撮影が行われました。テレビドラマでは、タイのドラマ「愛しのエンジェル」の撮影が行われるなど、過去最高の12本が海外の作品であります。今後、撮影された映画などの放映が行われる見込みであり、本市へのインバウンドの効果も期待をされます。また、エキストラ参加者数も過去最高となっておりまして、小倉北区の小文字通りを封鎖した大規模なロケには、3,000名を超える市民の皆さまにご参加していただきました。その結果、昨年度は過去最高、延べ7,903人の市民の方が映画づくりに携わり、非日常的な体験を楽しまれたところであります。さらに、地域経済へも好影響を与えております。撮影隊の撮影や滞在、エキストラの宿泊・飲食などに伴う市内における経済効果は、直接効果として過去最高4億0,815万円、間接効果として2億5,200万円、合計で6億6,015万円の経済波及効果がありました。この中には、小倉駅前で4,000人が集まって行われた「相棒-劇場版4」のプレミアイベントなどの効果も含まれております。地域経済への貢献とともに、まちのにぎわいづくりにも寄与しているわけです。この他、昨年度から関門連携事業として「北九州フィルム・コミッション」と「下関フィルム・コミッション」が連携して映画撮影誘致に取り組みまして、台湾のドラマ「魚男(フィッシュマン)」が本年4月に撮影を行いました。今後も撮影の誘致・支援に注力いたしまして、フィルム・コミッションの活動を通して「映画の街・北九州」を、国内外に広く情報発信をして、地域経済の活性化とにぎわい創出に努めてまいりたいと考えております。
 次に、7月16日の「介護シンポジウム」のご案内でございます。西日本総合展示場で、介護ロボットなどを活用した先進的介護のあり方に関するシンポジウムを行います。詳細は、配布資料のとおりであります。今後、介護を担う人材の確保は全国的に困難になるとされておりますが、本市ではまさに今この課題解決のため、昨年度から全国に先駆けて、介護ロボットなどを活用した先進的介護に産学官民で連携して取り組んでおります。今回のシンポジウムは、来賓として厚生労働省はじめ国の関係機関、また全国老人福祉施設協議会会長を招くほか、全国的に有名な医療政策の専門家やITベンチャーの代表者、老人福祉施設の経営者などを招き、「先進的介護が日本を救う」というテーマでパネルディスカッションを行います。その他、本市の介護ロボット開発コンソーシアム参加企業によるロボットなどの展示・紹介や、介護ロボット体験会も実施いたします。今回のイベントは、本市の先進的介護の考え方と、我が国が今後進むべき道を全国に発信しようとするものです。医療介護の関係者や関連企業の方、また介護ロボットに興味がある一般の方にもぜひご来場をいただきたい、このように思います。
 結びに、株式会社リクルートホールディングスとの連携協定の締結についてのご報告であります。女性の就業・子育てとの両立支援の分野で、リクルートホールディングスと連携協定を結ぶことになりました。リクルートグループでは、平成27年7月に「iction!(イクション)プロジェクト」を創設し、「子育てしながら働きやすい世の中を、共に創る。」というゴールを目指して、さまざまな事業を展開されています。女性活躍の分野でリクルートが自治体と連携協定を結ぶのは全国初となります。ご存じのように、本市では昨年5月、「ウーマンワークカフェ北九州」を開設いたしました。国・県・市が連携して、女性の「はたらく」をワンストップで支援する全国初の施設であります。女性の就業支援や、子育てとの両立支援に取り組んできたところであります。今回の連携協定の締結によって、リクルートのノウハウと本市の政策が融合し、さらなる女性活躍の推進につながることを期待いたしております。7月8日に北九州国際会議場で開催される「ウーマンワークカフェ北九州」1周年の記念イベントにおきまして、リクルートと共同で記者会見を行いますので、ぜひ取材をお願い申し上げたいと思います。私からは以上です。

記者
 それでは、幹事社から発表事項について質問させてもらいます。「北九州フィルム・コミッション」のロケの誘致・支援の件ですが、経済波及効果が6億6,000万、過去最高だったということについての受け止めを改めてお願いします。

市長
 経済効果は今回精査をしてみまして、たくさんの人が映画づくりに参加しますので、ホテル・飲食・レンタカー、セットの建設費・待機レンタル代など多岐にわたっておりまして、総額は膨大な額に上るということを再認識いたしました。また、エキストラは市外からもたくさん集まっておられまして、その宿泊・飲食費などの経済効果も大きいということです。このフィルム・コミッションについては、平成元年から努力を続けてまいりましたが、改めて経済への波及効果は大きいと思います。そしてまた、にぎわい創出にも大きく寄与していると。そのような側面を再認識したところであります。

記者
 もう1点関連です。今回は北九州経済研究所で調査したということですが、毎回こちらに依頼しているのでしょうか。

担当者
 これまでは、フィルム・コミッションで行ったヒアリングを基に直接経済効果を算出しておりました。ただ今回は、間接効果まではじき出そうということで、初めて専門的な機関に調査をお願いしたところでございます。

記者
 分かりました。では研究所に調査を依頼したのは、間接効果についてということですね。

担当者
 間接効果を含め、直接経済効果も、もう1度、専門機関の目できちっと精査、チェックしていただくということにしました。

記者
 フィルム・コミッションの実績についてお伺いしたいのですが、平成元年からの累計が合計で330本ということですが、他の自治体と比べてどれぐらいの位置にあるのか教えてください。

担当者
 今ちょっと手許にありませんので、また後でお知らせします。

記者
 発表事項以外のことで幹事社から質問をさせてもらいます。中村荘の火災の関連ですが、木造の共同住宅の特別査察が今月末を目途に終える予定になっていたと思います。併せてローラー作戦もやってらっしゃると思うのですが、調査の進捗状況を教えてください。

市長
 特別査察につきましては、対象物の数が1,135でありまして、950余査察を実施しました、実施率は84%であります。その対象物の中で、中廊下式は43棟ございました。また、未把握の対象物の洗い出しをローラー作戦で行っておりまして、未届けの増改築などが疑われる建物が402棟、これは外観の調査のみでありますが、今後、建物の構造面積を詳細に調査する予定でございます。これからさらに調査を続けていくわけでありますが、前から申し上げておりますように、今後の再発防止策との関連でモデルハウスを使用した検証と、その進捗があると思います。検証実験は、7月21日に行う予定にしておりまして、現在その準備を鋭意進めております。また実物の中廊下式木造共同住宅を使った、警報音の伝達実験を7月第2週の予定で準備を進めております。したがって検証は2つのコースで行うわけでございます。こういうふうに進めてまいりまして、残されている作業を着実に行うわけでございますが、特別査察の結果が出ます。そして、7月の検証実験も行われます。それらを踏まえて、具体的な方針の方向性を7月中にまとめる予定にしております。

記者
 追加でお伺いしたいのですが、7月21日の検証は、どちらで、どういった検証をされるのか、もうちょっと詳しくよろしいでしょうか。

担当者
 訓練研修センターで予定してまして、煙の流動の実験を行う予定になっています。

記者
 これは、モデルハウスを用いてですか。

担当者
 はい、10分の1のスケールのモデルハウスを今つくっておりまして、それを使って煙の流動チェックをします。

記者
 あと、未届けの402棟の建物ですが、具体的にはどのような建物だったのでしょうか。

担当者
 一般住宅の用途に供する建物を対象に、特別査察をやっております。スピード感が必要ですので、外観から判断して、一般住宅以外のものを現在拾い上げている状況です。ですから構造とか面積とか、詳細について相手方からの情報収集に至っておりませんので、これが全部というわけではないと思います。これから、かなり絞られてくると思います。

記者
 共同住宅とか、何かその種類別みたいなのは分かりますかね。

担当者
 現状まだそこまでの報告が上がってきておりません。

記者
 7月中に方向性をまとめるということですが、もう少し具体的に言うと、どういったところまで提示いただけるのか教えてください。

市長
 現在いろんな論点がありますので、鋭意並行して作業を進めております。いずれにしても木造の共同住宅、今回の火災を教訓として、再発を防ぐために必要な機器の設置指導を行っていくことになると思いますが、その費用が家賃に跳ね返ることが、生活に困窮されている方にとってどうなのかと。また、今の消防法では、義務付けはあれど罰則規定はないという状況ですので、確実に共同住宅のオーナーの皆さんにご協力していただかないといけません。そういう方法の検討も行なっております。いずれにしても7月中でございますので、結果をよく踏まえた上で答えを出したいと思います。補足ですが、これまでメディアの皆さまからご質問もしばしば出ましたけれども、行政として、その財政的なサポートも含めてどうするのかと、実効性のある再発防止策をどう考えるかということについては、私どもどんなこともそうですが、重要な課題については他の都市の試行錯誤や実例というものも、可能な限りよく参考にさせていただくわけでございます。この件についてもわれわれとしてはよく考えてやらねばならないことでありますので、慎重によく精査を進めたいと思っています。

記者
 昨日発表された旧八幡市民会館(利活用提案)に対する回答についてお聞きします。リボーン委員会の提案については受け入れられないという一方で、建物については当面解体せずに内部の活用を考えるという回答をされたのですが、市の内部で今後どういった活用を考えているのか教えてください。

市長
 リボーン委員会には、多くのまちづくり団体が参加されて2年半になりますか、非常に長い間熱心な議論を重ねていただいて、具体的な提案をされてきた経過があります。また議会においても、この建物をどうするのかというご質問がございましたし、議員をはじめいろんな各界からもご意見をいただいてきたところであります。そうした意味では、こうした方々の熱意というものを踏まえまして、今後この市民会館の建物の利活用について、市としても検討してまいりたいということを、これまで申し上げたところであります。時間が多少かかるかもしれません。私どもは、一方で公共施設のマネジメントを着実に進めようとしております。従いまして、村野藤吾先生の作品に関わらず、老朽化した建物、公共施設についていろんな思いが市民の中に渦巻いてくると思いますが、全ては保存できませんので、公共施設のマネジメントはやはり着実に進める必要があると考えて、いろんな案件に対応してきたわけであります。やはり、市民の税金によって保存するということになりますと、それを市民のために利活用をするということが前提になります。従いまして、公共施設のマネジメントの観点を含めて、市民会館のあり方を市として検討するという場合に、やはり公共施設のマネジメント、つまりどういうふうに利活用するのかということを、よく精査をする必要があります。いったんは市の中で各局が議論をいたしましたが、引き続き公共施設の空間としてここを利用したいという意見はなく、いわゆる公共施設としての役割について具体的な答えを持たなかった経緯がありますが、この2年半、市民各界、リボーン委員会等、あるいは議会のご意見を踏まえまして、やはりその熱意というか、想いというものは行政としても重く受け止めねばならない。その上で、どういうふうに利活用できるのかについて、もう一度将来の北九州市のいろんなことを考えてですね、利活用する道はないかを探っていくということでございますので、いつまでにと明示するのは難しいのかなと。場合によっては、年を超す可能性もあるかもしれません。しかし、今申し上げたように、公共施設のマネジメントの観点を踏まえつつも、市民会館の利活用の道筋というものを真剣にこれから精査してまいります。

記者
 これまでは耐震補強等にお金がかかるというようなことを言われてましたけれども、もし市として内部で利活用が決まった場合には、そういったことも今後市がやっていく可能性が出てくるのでしょうか。

市長
 委員会からは「子育て支援」の観点から教育的な提案をいただいたわけであります。いろいろと関係者が視察を含めて協議をされて、案を出されました。われわれもそれを重く受け止めて慎重に精査をした結果、やはり持続性と言いますか、この運営をしていくことの難しさから、それを受け入れるという判断をしなかった直後にございます。そういうことで、しばしお時間を貸していただきたいと思います。

記者
 今のに関連してですが、年単位でとおっしゃいましたが、これまでに2年半という十分な時間があって、民間の活用方法を優先する話があったとしても、庁内でそれなりに議論されてきたと思います。かつ、今回のこのリボーン委員会の提案に対しても、いつまでもお待たせするわけにいかないということで期限を切って、6月末ということで期限を切られた上で回答をされていると。でも当然ながら、なかなか難しい案件なので、すぐには答えが出ないとは思うのですが、いつまでもこれをダラダラと、この建物だけに限って結論をなかなか出さないというわけにもいかないと思うので、当然ながら市長の今任期中には答えを出すということを当然ながら視野に入れてるというふうに受け止めてよろしいでしょうか。

市長
 ご案内のとおり行政機関は、1つの重要な案件については慎重に各局がそれぞれの問題意識を持ってよく議論を尽くして、そして方向性を定め、幹部間や三役間など、そういう段階を踏まえて市長決裁に至るわけであります。今回の案件につきましては、その過程で2年半の間にいろいろと議論はしてきておりますけれども、やはり私個人の思いとして、どのように考えるかということを今の段階で申し上げるのもどうかなと率直に感じております。まずリボーン委員会のほうもですね、こういう回答が市から出たということで、関係者が集まって今後どのようにするか、いわゆる総括をされると思います。そんなに時間はかからないと思っていますが、それまではお待ちしようと思います。ただ、私は1986年に衆議院初当選でありまして、その春からずっと、村野さんのつくった旧市立図書館の前に事務所を置きまして、そこに10年おりました。その後も前田に移りましたから、ずっと市民会館と図書館を見て仕事をしておりました関係で、個人的には深い愛着を感じております。従いまして、この任期中に、この市民会館のあり方については、私個人としては方向性を出したいと思います。ただ、具体的にどうするのかということまでなりますと、それはリボーン委員会もこれからのスケジュールがあるでしょうし、行政内部での慎重な検討というものも 必要でございますので、それは控えさせていただきます。

記者
 耐震補強をしない建物を活用するということはそもそもできるのでしょうか。耐震補強をしなければ活用できないのではないかと私は思うのですが、その辺りの考えを聞かせてください。

市長
 どういうふうに利活用するかということにもよると思いますが、自分の受け止めといたしましては、「耐震補強工事」と一言で言いましても、いろいろなレベルがあるのではないかと思います。いずれにしても、中に人が入るということを前提にするならば、やはりそれなりにセキュリティに着目をした整備は必要だと思います。

記者
 ではそういった耐震補強をして使うという可能性もあるというふうに理解してもよろしいですか。

市長
 先ほど来、あるいは市のほうからアナウンスをさせていただいて、いろんなご質問があってお答えをしているとおりでございますが、これを何とか保存・活用をしてほしいという各界の熱い思いを真摯に、重く受け止めまして、市としてももう一度利活用のあり方を検討してみたいということでございますので、その可能性があるのかと言われれば、もちろんそうです。

記者
 この旧市民会館には駐車場の機能がない中で、活用方法っていうのはある程度この制約を受けるような気もするのですけども、そこら辺はどのようにお考えなのでしょうか。

市長
 今後の検討・精査の段階でその点も含めて議論いたしますが、熊本の地震の時もそうでしたが、私も災害ボランティアに行って思ったのですが、やはり広い土地がないと、救急、特に災害の時の医療対応ということも市立八幡病院は期待をされておりますので、そうするとできるだけ広い土地というものが必要になるのではないかと、一般論として思います。その上でですね、駐車場との観点で言いますと、今後利活用のあり方を検討する時の1つの前提になるかもしれません。

記者
 検討した結果、やっぱり活用方法が見当たらないから取り壊すということも、選択肢の1つとしてはあり得る話なのでしょうか。

市長
 利活用の仕方が、どういうものになるかということと関連いたしますけれども、今の時点で純理論的に突き詰めて考えれば、0%ではないかもしれません。しかし、やはり民を代表する議会にもいろんな意見があって、やはりじっくり構えてあり方を検討してはどうかというご意見に集約されているのかなと思うわけであります。やはり市民・各界の熱い思いというものを真摯に受け止めた時に、何とかいい利活用の方法が見つかればいいなというのが私個人の思いであります。しばし待たせていただきたいと思います。

記者
 八幡市民会館については、議会から「じっくり構えてあり方を検討するのも1つの道だ」というお考えが示されたのですが、旧安川邸についても有識者の方からもさまざまな意見が出て、文化的価値があると、慎重に考えたほうがいいのではないかというようなご意見も多数出ているようです。こちらの建物についても、そもそもじっくり構えてあり方を検討するというところに立ち返って、そもそもの案を練り直すということは、市としては検討されてはないでしょうか。

市長
 2回目の懇話会でも、学識経験者をはじめとして、懇話会のメンバーから慎重な意見が相次いだというふうに聞いております。そうしたご意見も踏まえまして、3回目の懇話会を一応区切りとしているようでございますけれども、皆さまのご意見を含めてですね、よく検討した上で方向性を出して、3回目の懇話会に臨みたいと基本的には思っております。ただ、この問題を考える時に、市民会館はもともと公共の施設でありましたが、この安川邸の問題は私有財産であります。従いまして、安川電機株式会社としてはですね、この洋館・和館・蔵・庭園とあるわけでございますが、一連の施設について、お隣西日本工業倶楽部が、非常に人気が高いわけですし、解体撤去するということもいくつかの選択肢の中の1つであった時期もあったわけです。ただですね、あそこは八幡製鉄所を誘致する時の地元財界の第1回作戦会議が開かれた場所であります。そして中国・台湾・香港、華僑の皆さん方が思想信条を超えて、1人の政治家として、指導者として、尊敬する孫文さんをもてなした場所なんですね。歴史的にも極めて希有な例だと思います。(孫文はここで)「世界平和」という書を残しておられるわけです。また、庭園の前では(安川家の)家族と写真を撮られたなどという、実に歴史的なエピソードを持ったところでございます。従いまして、私自身もそれはいろんな議論があると思います。文化財的な価値だとかいろんな議論があるわけですが、そのような素晴らしい歴史的なエピソードを持ったこの安川邸については、何とか存続する道がないかということを最初模索しておりまして、そして所有者の安川電機さんと協議をいたしました。その上で、「それでは、残せるものは残しましょう」という判断とご寄付をいただくということになり、それで和館と蔵と庭園を残すと。ただ洋館について言いますと、どのようにして利活用するかということが大変難しい問題として、当時市との協議の間で浮上していたわけであります。その結果、洋館については利活用という面で大きな難点があるということで、これを除いて、旧安川邸を、保存・整備をするという合意をしまして、国にも助成申請をして今日に至ったという経緯があるわけです。いわゆる市民会館の公共施設のあり方と、そこは1つ違うところがあります。従いまして、今回第2回の懇話会でいろんなご意見をいただきましたので、それも含めてですね、安川電機さんとも協議をした上で、第3回目に臨ませていただこうという考えになります。

記者
 それはいったん安川電機と協議した合意事項があるとしても、いろんな有識者の声もあるので、もう一度再協議をするという理解でよろしいのでしょうか。

市長
 第2回の懇話会で慎重な意見が相次いだということであります。懇話会は、この旧安川邸を保存・整備する時に、どのように利活用していくかということなどを、専門家から率直にご意見を承る場として発足したと聞いておりまして、そうした意味ではその大事な場においていろんなご意見が出ているわけでありますから、そこでのご意見を踏まえて検討をするということであります。

記者
 今のに続けてお伺いしたいのですが、今回その懇話会の議論が平行線をたどっている一因として、その安川さんと合意、要するに洋館を解体するという合意の際に、文化財としての専門的な調査や、どれだけの価値があるかという外部調査をしなかったというのと、あと懇話会のメンバーの方が実際に現地に行かれた際、洋館は老朽化して立ち入れないとの説明を受けたらしいのですけど、実際にはそのあと委員の方々は写真も撮って、しかも保存状態がいいことを確認されたという、そのような合意段階の判断や、調査不足とか、前提とする状態の認識が誤っていたのではないかと思うのですが、もう一度調査をしたりとか、老朽化の程度を調べ直すといった、そのようなお考えはございますでしょうか。

市長
 旧安川邸全体の文化財的な、文化的な価値についての検討は行っております。文化財のテーマに詳しい有識者の方々に事前に相談をしておりまして、現状では国から文化財の指定を受けるのは困難ではないかというご意見をいただいておりました。また、有識者の中には「大座敷単体での文化財指定は困難かもしれないが、洋館を記録保存すれば、和館と蔵で文化財指定は目指せるのではないか」という助言もいただいております。要するに、この経過にあたりましては、行政としては、この文化的な価値について一定の検討を行っております。ただ行政の検討は、この文化的な価値ももちろん大事なのですけれども、併せて、税を投入して保存・整備するとなりますと、ランニングコストも相当にかかります。イニシャルコストだけではありません。それだけに、どのようにして利活用するかということも大きなテーマになるわけでございます。そうしたことなどを、総合的に判断をして、安川さんとの間の一定の合意になったということであります。

記者
 公共財と私有財産とは違いがあるという先ほどのご説明でしたが、とはいえ、片や期限を明示せずに検討する市民会館と、もう3回で結論をある程度示そうとしているものとのギャップがどうしても感じられてしまうところはあります。当然シビックプライド等の醸成については常々おっしゃられていて、文化財等にもいろいろ力を尽くされている市長のことなので、壊すことありきではないとは思うのですが、有識者の方からさまざまな意見があるということも踏まえて、結論を当面市民会館同様に、急がずにゆっくり構えて答えを出すということは、今のところではお考えがないでしょうか。

市長
 リボーン委員会との関連について申し上げますと、行政としてはしかるべき手順を踏んで結論を出そうとしていたわけでありますが、リボーン委員会から具体的な提案・申し入れがあったと。そこで、リボーン委員会は「これだけの時間的余裕が必要である」とおっしゃったので待ちました。そして、このたびその方向性が出て、われわれなりに問題意識を申し上げますと、また「時間があるとは言い難い、もっと丁寧にあらゆることを検討してみたい」ということだったので、ひたすらお待ちをしてきたという経緯があります。そういう意味では、この安川邸の議論についてトントンと進んでいるということではないというふうに自分は感じております。要は、やはり利活用の問題が最大のポイントです。それから、付け加えますと懇話会の中でも、非常に洋館についても「価値が高い」という意見が出ておりますので、市としても文化的な調査の準備を進めております。それで、その調査結果を待ちたいと思っておりまして、ただその場合も、建物を活用しないのに、それを保存するというのは、行政としては大変難しいことになるので、保存というのはやっぱり建物の利活用の方法について各方面との合意ができるかどうかということが大きい。繰り返しますが、文化的な価値についても過去に専門家からお話を聞いた経緯がありますけれども、懇話会において保存のご意見が1回目、2回目と出ておりますので、その点についても配慮したいと思っております。

記者
 今「市として調査をしている」とのお話でしたが、この調査は、いつぐらいに結論、調査結果が出る予定なのでしょうか。

市長
 次は3回目の懇話会になります。そういった文化的な価値についての、2回目の懇話会で出た意見も含めて検討していくことが落ち着きませんと、第3回の招集になりませんので。第3回は、予定としては夏を予定しているということであります。

記者
 それまでには調査結果が出るということでしょうか。

担当者
 今市長が申し上げた調査につきましては、第3回目の会議、夏までには終わらせたいと思います。

記者
 仮にその調査結果がこの会議の有識者の意見と相反するものであった場合、その際はもう市としての調査を優先するということでよろしいでしょうか。

市長
 まだ結論出ていない段階ですので、ちょっとお答えに窮するわけでありますけれども、第1回、第2回と専門家の方から率直にご意見を出していただこうということで今日に至っておりますので、いろんな考えがあると思いますからよく丁寧に精査をして、私なりの文化的な価値の再検討もやった上でご提案をしようと思っておりますので、今はまだ。

記者
 結論まではと思うのですけども、仮にもその有識者にご意見を頂戴して参考にしようとしている一方で、そのまた別の基準っていうのを市として用意するのも、この調査の中に今回の有識者が入るのであれば別ですが、そこら辺の整合性というか、何か若干違和感を感じるのですがいかがでしょうか。

市長
 専門家、あるいは有識者は、この問題について非常に熱心に議論をされていることもありますので、そうした方々にもご理解がいただけるように、慎重に精査をしております。ただ委員の中には、「これは非常に価値の高いものだから、何とか残すべきだ」というご主張があります。それはそれとして検討するわけですけれど、利活用について具体的な方法が確認されない限りは記録的保存という形もあり得ると思っています。やはり、税を投入して公共施設を維持・保存する場合に、利活用というものは大変重要な要因であると考えております。その点、私どもはいろいろと事前に、いろんな関係者に、市の直営というよりは指定管理も含めた柔軟な経営を考えておりましたので、その議論の過程で、例えばあれをどのように利活用するかというご意見も聞きたいこともあって、複数のところからいろんな話を聞いておりまして、なかなか洋館を使うというのは難しいという感触を得ていたことも事実です。議論がかみ合うためには、その文化財、文化的な価値と同時に利活用する方法が必要かと。そういうことがないと、現実問題として老朽化した公共施設、いいものを保存・活用ということになかなかやっぱり結び付かないのであります。その辺りの整理を、今行おうとしているということです。

記者
 この懇話会は全3回で当初予定されていたと思うのですが、3回目を夏にやったあとに、更に4回目の開催もありえますか。

市長
 具体的なテーマを設定して、ご意見を承ってきております。大変お忙しい各界の有力な方々のお集まりでもありますので、3回程度で一応終了するという前提で動いてきております。現時点におきまして、担当部局のほうから「場合によっては」というようなお話は聞いておりません。

記者
 前提に戻るのですが、今回、市が集めた委員会の半数以上の方がですね、洋館の解体に関して慎重な意見を出していることについて、市長は率直にどういうふうに感じてるかを教えてください。

市長
 写真などでも公開されておりますけれども、魅力的な建物だなというように改めて感じています。ただ、公共施設として保存・維持するとなると、どのようにしてあの建物を活用するのかということについては、私どももすでに各方面の意見を聞いて「難しいな」という、そういう認識を持っておりますので、この文化的な価値の議論と並行して、利活用についてどういうことがあり得るか、大変難しい議論だと思います。しかし難しい議論だとしても、もう一度利活用の道があるかどうか考えてみたいと思います。所有者の安川電機さんとの協議という、大事なこともこれからございますので。

記者
 その他、質問はないようです。ありがとうございました。

市長
 どうもありがとうございました。

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