人権を考える5分間のラジオ番組「明日への伝言板」

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  • 2020年11月19日(木)放送

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僕の違う所
今日は、福岡法務局と福岡県人権擁護委員連合会主催の令和元年度全国中学生人権作文コンテスト福岡県大会で最優秀賞を受賞した、久留米市の中学一年生、安部シャフィックリアディ真連さんの作文『僕の違う所』を紹介します。この作文は一部省略して朗読します。

僕には周りと少しだけ違う所があります。それは、名前と宗教です。名前はアラビア語、インドネシア語、日本語で成り立っています。そして、宗教はイスラム教です。僕はとても周りの人に恵まれていますが、イスラム教に対して怖いと思っている人や知らないから近づかないという人もいます。
僕の母は、普段頭にスカーフを被っています。ニュースでイスラム教徒の事件が取り上げられた時は、混んでいる電車で母のとなりが空いていても誰も座らなかったり、後ろから「あれイスラムの人じゃない?」とか、「え、ヤバくなぁい?」と言われた事があります。僕は、その話を聞いた時に心配になって母に「大丈夫?」と言いました。母は、「私にそういう事を言う人は何も知らないから、いつか私達の事を分かってくれたら良いね。」と笑って答えました。僕は知らないから、と気づかないうちに誰かを傷つけないように自分の言動や行動をきちんと考えようと思いました。
僕は小学校の時にいじめにあったことがあります。学校に行きたくないと思うこともありました。でもそんな僕を支えてくれたのは家族や先生、そして今でも仲が良い、かけがえのない友達です。
いじめは人権や人の尊厳を簡単にふみにじる行為だと思います。周りにいる人や、 自分の友達に思いやりの気持ちを持って笑顔で接したり、おたがいに助け合うことは、自分だけではなく、その人たちの人権をも守ることだといじめられたことを通して僕は学ぶことができました。

いかがでしたか。リアディさんは作文の最後に、こう言っています。
「これから中学校での三年間を通して、僕はたくさんのことを学んでいきたいです。そのためには自分自身の努力だけではなく、周りの人達への感謝の気持ちを忘れずにいたいです。そして、困っている人や助けが必要な人に優しく思いやりを持って接することができる人間力をつけていきたいです。」
では、また。