人権を考える5分間のラジオ番組「明日への伝言板」

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  • 2014年10月13日(月)放送

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とんとん
今日は、北九州市教育委員会が平成25年度に募集した人権作品の中から、

北九州市小倉北区(こくらきたく)の小学一年生、永濱心渚(ながはまここな)さんの

『とんとん』という詩を紹介します。

本人の朗読でお聴きください。

『とんとん』

北九州市立中井(なかい)小学校一年 ながはま ここな

 あさやすみ、ともだちがつくえに

 かおをふせていた。

 「どうしたん。」

 かたを、とんとんして

 こえをかけたよ。

 かおをあげたら、なみだのあと。

 ふたりでちょっとはなしたよ。

 なかやすみ、ともだちはまた

 かおをふせていた。

 しんぱいになって、

 かたをとんとんしたよ。

 ともだちは、かおをあげて

 にっこりした。

 そしてこんどは、ともだちが

 わたしにとんとんしてきたよ。

 なんだかうれしくなって、

 わたしもわらったよ。

 それからふたりで

 とんとん、とんとん。

 たのしくなって、

 ふたりでたくさんわらったよ。

いかがでしたか。

心渚さんは顔を伏せている友達が心配になり、肩をとんとんして、声を掛けてみました。

すると、泣いていた友達は少しずつ心が落ち着いていきます。

心渚さんが二度目のとんとんをしたときには、にっこり。

よかった、よかった。もう止まりません。

それから二人はうれしくなって、とんとん、とんとん、

お互いに繰り返し、笑い合ったんですね。

落ち込んでいるとき、友達からちょっとした声を掛けてもらうと、

うれしいものですよね。

自信をなくすことや不安を感じることがあっても、

友達の一言で勇気が出たり、元気になったり。

友達の大切さを感じる瞬間です。

NHK(エヌエイチケイ)の朝の連続ドラマ「花子(はなこ)とアン」で、

主人公の花子が、生涯にわたる友人・葉山蓮子(はやまれんこ)のことを

「腹心の友」と呼んでいました。

心から信頼して、どんな秘密でも打ち明けられる友達。

花子はそんな蓮子の存在があるからこそ、

どんなにつらい環境でも、望みを持って生きることができたのでしょう。

時には、友達の存在が、このように大きなものになることがあるのですね。

あなたも、友達にとって、かけがえのない存在でありたいと思いませんか。

では、また。