人権を考える5分間のラジオ番組「明日への伝言板」

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  • 2014年10月14日(火)放送

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高齢者を応援する手作りドラマ
今日は高齢者が元気で安心して暮らせるための啓発ドラマのお話です。

八幡東区(やはたひがしく)は65歳以上の高齢化率が31.7%と市内で最も高くなっています。

区役所では高齢者をめぐる課題を取り上げた啓発ドラマを平成25年度に制作しました。

タイトルは「八幡のまちは、今日も明日も明〝老〟快活」。

「明老」のろうの字は老後の老をあてています。

ドラマは八幡東区内にある13カ所の市民センターで視聴でき、

八幡東区役所ではDVDの貸し出しも行っています。

このドラマは構成やシナリオ、役者に至るまでプロの手を借りず、

すべて区役所職員や地元の劇団で活動する高齢者の団員など

およそ20人が協力して作り上げました。

スタッフの一人、保健福祉課の宮嶋雅代(みやじままさよ)さんは

DVD制作の狙いについて、こう説明します。

「楽しみながら知識を得てもらおうとドラマにすることにしました。

私たちは仕事で高齢者のいろんな相談に対応していますが、地域のつながりが薄れる中、

一人暮らしの高齢者が増えている問題も反映させています」と。

ドラマは「身だしなみ」「認知症の人への接し方」「悪徳業者への対処」「介護予防」の四話で構成。

例えば「悪徳業者への対処」では、一人暮らしの高齢男性が、

自分の話を聞いてくれる悪徳業者を親切な人だと信じ込み、

高額商品を買ってしまいます。

近所の人や民生委員は男性を心配し、消費生活センターに相談することを

男性に勧め問題が解決する、といったものです。

宮嶋さんはこう話します。

「孤立しがちな高齢者を地域の人々が見守る大切さや、高齢者自身も殻に閉じこもらず

困ったら周りに助けを求めてほしいというメッセージをドラマに込めています」と。

ドラマを見た人には「分かりやすかった」「地域の人が出ているので楽しく学べた」など好評で、

「さっそく介護予防にウオーキングを始めた」という人も。

宮嶋さんは「一人でも多くの人に見てほしい」と呼び掛けています。

国立社会保障・人口問題研究所によると、

全国の高齢世帯は2010年のおよそ31%から2035年にはおよそ41%に上昇するそうです。

私たちも高齢者が生き生きと暮らせるまちづくりを考えたいものですね。

では、また。