人権を考える5分間のラジオ番組「明日への伝言板」

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  • 2014年10月17日(金)放送

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やさしさをありがとう
今日は、北九州市教育委員会が平成25年度に募集した人権作品の中から、

北九州市戸畑区(とばたく)の小学三年生、佐藤希音(さとうきおん)さんの

『やさしさをありがとう』という詩を紹介します。

『やさしさをありがとう』

北九州市立一枝(いちえだ)小学校三年 佐藤希音

 「お母さん北九州ってどんな町」

 これからすむ町ってどんな所かな

 ドキドキ ワクワク

 でもちょっと不安もある

 学校って楽しいかな

 友だちいっぱいできるかな

 てん校してきた新しい学校

 やっぱりさみしくて学校で泣いちゃった

 げた箱で泣いていると、うしろから声がした

 「だいじょうぶ」

 「どうしたの」

 いっぱいの声 やさしい声 みんなの声

 「学校は楽しいよ」

 そう教えてくれたのはみんなだった

 だんだん学校が好きになってきた

 クラスの友だちも大好きになってきた

 泣かずに通えるようになった

 みんなありがとう

 泣いている友だちを見かけたら

 今度は私がやさしく声をかけてあげよう

 だってそれはみんなが私に教えてくれたことだから

 「北九州ってどんな町」

 それはね

 「やさしい友だちがいっぱいいる町」

 「私の大好きな町」

いかがでしたか。

転校の経験がある人なら、初めての学校に足を踏み入れた瞬間、ワクワクした気持ちよりも、

友達ができるのだろうか、やっていけるのだろうかという、

不安の方が大きかった記憶があるのではないでしょうか?

希音さんは、その不安に耐え切れずに泣いてしまいましたが、

みんなの優しい声掛けによって、次第に新しい学校や、クラスの友達が好きになっていきます。

さらに、その「大好き」という思いは、北九州という町にまで広がります。

支え合うこと。お互いを大切に思うこと。

それらを希音さんに教えてくれたのが、新しい友達と北九州というまちの温かさでした。

学校や職場は、多くの人たちと関わり、私たちが一日の大半を過ごす場所です。

お互いに声を掛け合い思いやることで、良好な人間関係を築くことができ、

きっと毎日の生活が楽しくなるはずです。

希音さんのように、「みんなありがとう」と

周りの人たちへ感謝の言葉を伝えていきたいですね。

では、また。