人権を考える5分間のラジオ番組「明日への伝言板」

メニュー

ここからコンテンツです

  • 2014年10月20日(月)放送

テーマ / 友達 ジャンル検索

YouTubeで音声を再生します。

PDFダウンロード
今度は私が
今日は、北九州市教育委員会が平成25年度に募集した人権作品の中から、

北九州市八幡西区(やはたにしく)の小学五年生、三浦茉樹(みうらまき)さんの

『今度は私が』という詩を紹介します。

本人の朗読でお聴きください。

『今度は私が』

北九州市立永犬丸(えいのまる)小学校五年 三浦茉樹

 初めての自然教室

 私は、不安をもちながら行った

 でも、そんなものはすぐに吹き飛んだ

 私の周りには、いつも

 優しい声かけがあったからだ

 山登りの時は、

 「大丈夫。ゆっくり自分のペースでいいよ。」

 沢登りの時は、

 「ここは、すべりやすいよ。気をつけて。」

 きもだめしの時は、

 「こわいなら、歌をうたいながら行こう。」

 声をかけられるたびに

 私の心は、フッと軽くなった

 みんなの声かけのおかげで

 がんばることができた

 今まで気づかなかったけれど

 友達のやさしい声かけは、

 何でも乗り越えられる

 パワーになるんだ

 そうだ

 今度は私から、みんなに

 声をかけよう

いかがでしたか。

茉樹さんが通う永犬丸小学校では、毎年五年生が一泊二日の自然教室を体験します。

山登りに沢登り、そして肝試し。

茉樹さんにとっては初めてのことばかり。

その不安を吹き飛ばしてくれたのが、友達の優しい声掛けでした。

声を掛けられるたびに、不安は和らぎ、心がフッと軽くなっていったのです。

2012年のロンドン・オリンピックで、日本の女子卓球チームが史上初の銀メダルを取ったとき、

石川佳純(いしかわかすみ)選手がこんなコメントを残しました。

「チームメートの二人が初出場の私に声を掛けてくれて、伸び伸びできた」と。

茉樹さんの詩が重なりますね。

そして茉樹さんは、大切なことに気付きます。

 友達のやさしい声かけは、

 何でも乗り越えられる

 パワーになるんだ

 そうだ

 今度は私から、みんなに

 声をかけよう

家庭や地域、職場の中でも大切にしたいことの一つが、声掛けです。

困っている人を見掛けたら「大丈夫ですか」。

障害のある人や高齢者には「お手伝いしましょうか」。

何げない一言が、大きなパワーになることがあります。

茉樹さんがそうだったように。

では、また。