人権を考える5分間のラジオ番組「明日への伝言板」

メニュー

ここからコンテンツです

  • 2014年11月04日(火)放送

テーマ / 生命 ジャンル検索

YouTubeで音声を再生します。

PDFダウンロード
たんじょうび
今日は、北九州市教育委員会が平成25年度に募集した人権作品の中から、

北九州市小倉北区(こくらきたく)の小学五年生、福田愛海(ふくだあいみ)さんの

『たんじょうび』という作文を紹介します。

平和や命の大切さについてのお話です。

「今日は、この本を使って学習します」。

人権学習参観のとき、先生が『たんじょうび』という本を読んでくださいました。

登場人物の男の子が、自分の誕生日にもらいたい物を考えています。

「皆さんは、誕生日に何が欲しいですか」と先生はおっしゃいました。

私が欲しい物はスマホです。

みんなも携帯電話やゲーム、洋服など次々に言いました。

その後、先生が「この子には何をプレゼントしたいですか」と

次のページをめくり尋ねました。

そこには、鋭い目つきのやせこけた少年の写真がありました。

じっとこちらを見ていて、とても悲しそうな表情をしています。

服やサンダルもぼろぼろです。教室がしーんとなりました。

この少年は、外国の紛争地帯に住む子どもです。

戦争が続き、食べる物もなく、家族ともばらばらになっているそうです。

また、世界ではおよそ5億人の子どもたちがお腹をすかせているそうです。

私は、その子たちにあげたいものがたくさんあります。

温かい食事や水、家族、友達、戦争のない平和な世界、安心感などです。

私たちの欲しい物は、ゲームや携帯電話などの「品物」でした。

だけど本当に大切なものは、食事、水、家族、平和、未来など、

豊かな国にいる私たちにとって当たり前にあるものなのです。

この本から、私は日常生活や自分の周りにいる人やものを大切にすることを学びました。

また、『たんじょうび』という題には、

「命を大切にして生きてください」という意味が込められていると思いました。

それは、命あるものにはみんな生まれた日があるからです。

平和に感謝して、私も今を精いっぱい生きていきたいです。

いかがでしたか。

愛海さんは、今ある幸せや平和に感謝するという、とても大切なことに気付きましたね。

世界には、食べることさえ困難な子どもたちがたくさんいます。

世界の貧しい国の人々に目を向けながら、家族や友達がいることに感謝し、

今を大切に生きていきたいですね。

では、また。

■出典:『たんじょうび』レイフ クリスチャンソン (著)、にもんじ まさあき (翻訳) 岩崎書店