人権を考える5分間のラジオ番組「明日への伝言板」

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  • 2014年11月10日(月)放送

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言葉
今日は、北九州市教育委員会が平成25年度に募集した人権作品の中から、

北九州市八幡西区(やはたにしく)の小学五年生、ケンプ・ショーンくんの

『言葉』という詩を紹介します。

本人の朗読でお聴きください。

『言葉』

北九州市立中尾(なかお)小学校五年 ケンプ・ショーン

 言葉はボール

 強くなげると相手がいたむ

 はね返って自分にあたるといたい

 言葉はそんなにひどいのか

 言葉はそんなに悪いのか

 言葉はボール

 優しくなげるとキャッチできる

 キャッチできると優しくなげれる

 言葉はなぜ強くなるのか

 言葉はなぜ優しくなるのか

 言葉はボール

 強くなげることも優しくなげることも

 言葉の強さは自由自在

 言葉は口からじゃなくて

 言葉は心から出すもの

いかがでしたか。

ショーンくんは言葉をボールに例えました。

強いボールと優しいボール。

強いボールとは、自分の感情のままに激しい口調でものを言ったり、

悪口で相手を傷つけたりするものでしょう。

言葉というボールを相手が受け止められないくらい強く投げると、

その人に当たって痛めつけてしまう。

そしてそのボールが強いほど、跳ね返ってきたときは自分も痛いのではないでしょうか。

反対に、優しいボールとは、相手の気持ちを酌(く)んだ言い回しをしたり、

「ありがとう」「大丈夫だよ」など温かい言葉を掛けたりするものでしょう。

言葉というボールを優しく投げると、相手はちゃんとそれを受け止めることができ、

また同じように返球することもできる。

言葉のキャッチボールができるんですね。

言葉が強くなったり優しくなったりするのは、

相手のことをどれだけ尊重しているかの表れなのではないでしょうか。

 言葉は口からじゃなくて

 言葉は心から出すもの

ショーンくんはこんなふうに詩を結んでいます。

相手の心に寄り添った言葉を発することの大切さに気付きましたね。

言葉を人の心を傷つけるためではなく、

いつも人を思いやり、いたわるための道具として使いたい。

そうすれば、いろんな人と言葉のキャッチボールをしながら、

コミュニケーションが深まっていくのではないでしょうか。

では、また。