人権を考える5分間のラジオ番組「明日への伝言板」

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  • 2014年11月21日(金)放送

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パズル
今日は、北九州市教育委員会が平成25年度に募集した人権作品の中から、

北九州市小倉北区(こくらきたく)の中学三年生、小野駿介(おのしゅんすけ)さんの

『パズル』という詩を紹介します。

本人の朗読でお聴きください。

『パズル』

北九州市立足立(あだち)中学校三年 小野駿介

 大きな大きなパズルも

 始まりは一つのピースから

 一つ一つが輝いて

 大きなパズルは形になる

 もし一つでも欠けてしまったら

 パズルはパズルじゃなくなる

 僕等も同じだ

 なにかを創るには

 それが大きければ大きいほど

 小さな一人の力が必要だ

 

 誰かがいるから誰かが輝く

 人は人に支えられ

 初めて何かをすることができる

 そんなピースが組み合わさって

 僕は生きていける

 そこに欠けていいピースなんか

 一つもある訳がない

 いなくていい人なんか

 一人もいない

 

 皆で大きなパズルをつくろう

いかがでしたか。

小さなピースを一個ずつ組み合わせていって一つの作品に仕上げるジグソーパズル。

作者の小野さんは私たちの生きている社会をジグソーパズルに例えました。

パズルのピースは、一つとして同じ形のものはありません。

それでいて周りのピースとぴったりと組み合わさります。

人もそれぞれがこの世にたった一人の存在。

姿形や個性は違うけれど、誰もが誰かに支えられ、

また、誰もが誰かを支えている。

お互いに助け合うことで幸せに生きていくことができるのだと作者は感じたのでしょう。

平成25年度に北九州市が制作した人権啓発映画「秋桜(コスモス)の咲く日」では、

介護福祉施設のホーム長のセリフに次のような言葉があります。

「人間もジグソーパズルみたいですね。

同じように見えて一人一人違う。

違うからこそ、組み合わせると面白いんですよ」

同じように見えても一人一人違うのが人間です。

できることも、できないことも人それぞれ。

関わり合うことで知らず知らずのうちにお互いが支え合い、

お互いを生かし合っているのです。

共に生きる、共生の社会を実現するためには、

私たち一人一人の心の在り方が問われています。

心の中でつぶやいてみませんか。

いなくていい人なんか

一人もいない

それでは、また。