人権を考える5分間のラジオ番組「明日への伝言板」

メニュー

ここからコンテンツです

  • 2015年10月20日(火)放送

テーマ / 外国人 ジャンル検索

YouTubeで音声を再生します。

PDFダウンロード
おともだちになりたいな
今日は、北九州市教育委員会が平成二十六年度に募集した人権作品の中から、北九州市若松区の小学一年生、松尾祐里さんの『おともだちになりたいな』という詩を紹介します。本人の朗読でお聴きください。

『おともだちになりたいな』
北九州市立修多羅小学校一年 松尾祐里

「だれかなぁ。」
きょうしつに、はいってきたのは、
目がみずいろで、かみがおうどいろのおんなのこ。
なまえは、ももかちゃん。
ニュージーランドからのおともだち。
「いっしょにあそぼう。」
ゆうきをだして、はなしかけてみた。
すると、りょうてをよこにして、わからないポーズ。
やっぱり、つうじない。
はなすのは、やめようかな。
でも、ももかちゃんは、だれともはなせなかったら、さびしいだろうな。
いえにかえって、えいごのほんをみつけて、じゆうちょうにかいた。
つぎのひ、えいごではなしてみた。
ももかちゃんは、にっこりわらってこたえてくれた。
ことばは、あまりつうじなかったけどいっぱいあそんだ。
えがおでなかよしになれたよ。

いかがでしたか。祐里さんは、ニュージーランドからの転校生・ももかちゃんに勇気を出して話し掛けます。でも、言葉が通じません。話し掛けるのをやめようと思った祐里さんですが、誰とも話ができないももかちゃんは寂しいだろうなと考えます。そこからが、祐里さんの素晴らしいところです。
家に帰り、英語の本を見付け調べます。次の日、祐里さんは、ドキドキしながら英語で話し掛けました。すると、ももかちゃんから、ニッコリと笑顔が返ってきたのです。慣れない環境の中で、一気に不安が吹き飛んだ瞬間だったのかもしれません。それから、二人は言葉の壁を越え、笑顔で仲良しになりました。
友達は、いいときも悪いときも自分を支えてくれる大切な存在です。自分が困ったとき、うれしいとき、友達にどう接してもらいたいのか。私たちも、自分を友達に置き換え、いつも思いやりの心と笑顔で接したいですね。
では、また。