人権を考える5分間のラジオ番組「明日への伝言板」

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  • 2015年11月04日(水)放送

テーマ / 生命/平和/環境/思いやり/気付き ジャンル検索

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人権について考えた
今日は、北九州市教育委員会が平成二十六年度に募集した人権作品の中から、北九州市八幡西区の中学三年生、中野泰輝さんの作文を紹介します。題は『人権について考えた』です。

「人権」という言葉を辞書で調べてみた。「人間が人間として生まれながらに持っている権利」と書かれていた。では、人権を侵害する行為とは何だろう。
まず、戦争だ。今は平和な日本だが、戦争中は、職業選択の自由も言論の自由もなかった。毎日命を脅かされ、戦地では多くの兵士が亡くなった。世界には今も戦争している国がある。戦争は究極の人権侵害だと思う。正しい戦争なんてない。世界が平和になるためには、対立が起こればみんなで止め、話し合い、その中で解決策を見付けることが大事だと思う。
次に差別だ。世界には人種差別、女性差別など差別が残っている。日本でも、ハンセン病患者に対する差別、部落差別、アイヌの人々への差別など、差別はある。肌の色や文化の違い、生まれた場所、性別などが差別していい理由にはならない。でも、差別はなくならない。差別を許さない心の装置が必要だ。それは他人を思いやり、尊重する気持ちだ。
最後にいじめだ。最も深刻なことは、いじめられた人は心に深い傷を負い、時には自ら命を絶ってしまうことがあるということだ。それを防ぐためにも、近くで支えてくれる友達は非常に大きな存在だろう。いじめられている人の味方をするのは難しい。だが、勇気を出し一歩を踏み出すべきだ。いじめられている人を助けることを「当然の正義」と考えるようにならなければと思う。
ここまで書いて思ったのは、人権侵害は一人一人の意識の変化でなくしていけるということだ。一人一人が自分を変えることで世界も変わっていく。いつか世界から人権侵害がなくなり、平和でみんなが笑って暮らせるようになること。それが僕の夢だ。

いかがでしたか。人権を守るには、私たち一人一人の意識の変化が大切ですね。泰輝さんが訴えるように、話し合って対立を止め、他人を思いやり、正義をためらわないことをそれぞれが意識して、戦争も差別もいじめもない、みんなが笑顔で暮らせる世界を実現したいものです。
では、また。