人権を考える5分間のラジオ番組「明日への伝言板」

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  • 2015年11月09日(月)放送

テーマ / 生命/平和/環境/思いやり/気付き ジャンル検索

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自分らしさ
今日は、北九州市教育委員会が平成二十六年度に募集した人権作品の中から、北九州市門司区の小学六年生、冨田奈菜花さんの作文を紹介します。題は『自分らしさ』です。

私には長所と短所がある。
長所はよく笑うこと。笑うと自分もみんなも楽しい気持ちになるし、場が和むから。私が自信をもって言えるのは笑うことぐらいだ。
逆に、私には数え切れないほどの短所がある。集中力がないことや、よく空返事をすることだ。忙しいときなどに空返事をしてしまい、友達や家族を不愉快にさせてしまう。
私の短所をお父さんに聞いてみた。「おっとりしているところかな。」という答えが返ってきた。
これまでの私は、短所が悪いことだと思って、それを変えようとしてきた。
そんなある日、次の言葉が目に飛び込んできた。
「自分の短所はあるがままに受け入れましょう。もしそれが直 す必要がないと自分で思えるのなら、個性としてそのままにしておけば良いのです。自分が嫌だと思うところも個性の一つです。そして、あなたが、もしその嫌なところを直そうと試みるのなら、それは成長の第一歩です。」
この言葉が心のずっとずっと奥まで響いた。
これまでずっと嫌いで変えようとしてきた短所が、自分の個性だと思うと、心が楽になった。短所を変えようとしていた自分が、成長していたと思うと、とてもうれしくなった。
勉強が得意な人、運動が得意な人、絵を描くのが得意な人、元気が良い人、面白くて明るい人、優しい人、いろいろな人がいるけど、人は人、自分は自分、これが個性。いくら頑張ったって、人のようにはなれない。一人一人違うから、みんなそれぞれの場所で輝けるのだと思う。
私の短所も長所も、私にしかないもの。だから、それを受け入れて、これから先、自信をもっていろいろなことにチャレンジして、輝いていきたい。

いかがでしたか。
「みんなちがって、みんないい。」
これは、詩人金子みすゞさんの言葉です。今まで自分の短所を嫌っていた奈菜花さんですが、短所も自分の個性だということに気付きます。自分という存在は、この世でただ一つのかけがえのないもの。一人一人が自分を信じ、輝いていきたいですね。
では、また。