人権を考える5分間のラジオ番組「明日への伝言板」

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  • 2015年11月25日(水)放送

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私とあなたと難民
今日は、北九州市教育委員会が平成二十六年度に募集した人権作品の中から、北九州市八幡東区の中学二年生、魚住美咲さんの作文を紹介します。題は『私とあなたと難民』です。

あなたは環境難民を知っているだろうか。インターネットで調べると、パプアニューギニアのカーテレット諸島の難民について書いてあった。そこの住民は深刻な食糧問題に直面していた。私たちは、スーパーやコンビニに行けばいつでも食べ物を買うことができる。なぜ同じ人間で同じ地球に住むのに差があるのか。それは環境の違いだ。カーテレット諸島と日本は環境が違うのだ。
環境による変化や災害は、人間には止めることができない。だからといって何もしないのはいけない。現地に行ってボランティアとして活動することもできる。インターネットで募金を呼びかけることもできる。なのに何もしていなかった自分を情けないと思った。
私はある一言に目を奪われた。
「私たちに必要なのは、世界初の環境難民というラベルではなく、行動だ。」
これはカーテレット諸島の住民の言葉だ。
私は自分にできることはないかと考えた。それは行動に移すことだ。カーテレット諸島の住民が教えてくれたことだ。今回私が調べたことを自分の中に閉じ込めていても何も変わらない。多くの人に伝えることが私の使命であり役目なのだ。だから一人でも多くの人が、この作文を読んでほしい。そして、読んだ人が感じたことを素直に行動に移してほしい。

いかがでしたか。カーテレット諸島は、地球温暖化による海面の上昇で作物は台無しになり、水も汚染され、移住するしかない住民もいます。日本でも、東日本大震災の影響で、多くの人々が移住生活を続けています。鹿児島県の口永良部島の噴火では、全ての島民が避難しました。
そんな環境難民を知った美咲さんは、自分にできる行動を考えました。そして、自分が調べたことを一人でも多くの人に伝えるため、作文を書くという行動を起こしたのです。私たち一人一人が何かしらの行動を起こせば、少しでも「世界を救う」ことにつながるかもしれませんね。
では、また。