人権を考える5分間のラジオ番組「明日への伝言板」

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  • 2016年11月10日(木)放送

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同性パートナーと生きる
 LGBTという言葉を知っていますか。性的少数者の総称として使われていて、女性同性愛者のレズビアンのL、男性同性愛者のゲイのG、男性と女性の両方を好きになるバイセクシュアルのB、心と体の性が一致しないトランスジェンダーのTを合わせたものです。今日はレズビアンでLGBTへの理解を広める活動をしている東小雪さんが北九州市で行った講演を基に、お話しします。

 日本のLGBTの割合は、二〇一五年にある企業が行った調査によると人口の七・六%という結果が出ています。
東さんは
「LGBTであることを告げた人が、職場で差別を受けたり家族に受け入れてもらえなかったり、いまだに厳しい状況です。見た目では分からないけれど性には多様性があると分かって欲しい。」
と話します。
 東さんがレズビアンであると告げたときも、それまでの人間関係が壊れてつらい思いをしたそうです。しかし、事実を知って離れていった人がいたことより、ありのままの自分を認めてくれる新たな仲間とのつながりができたことの方が大きかったと言います。愛する女性と出会って結婚式も挙げ、共に人生を歩み始めました。
 でも、東さんは
「パートナーの裕子さんが夕食を作って帰りを待ってくれていたり、私たちは普通の『ふうふ』であり家族です。しかし、日本で同性婚は認められていないので法的にはルームシェアをしている友達同士という扱いにしかなりません。」
と、指摘します。
 そんな中、東京都の渋谷区や世田谷区など、同性パートナーを支援する自治体も出てきました。それにより、例えば同性パートナーを生命保険の受取人に指定できるなど、企業にも新たな動きが生まれています。

 東さんは、
「『ふうふ』や家族の形はいろいろです。LGBTの人もそうでない人も、誰もが自分らしく生きていいのだと思います。いろんな考え方や選択が尊重される社会であって欲しい。」
と訴えます。さらにこう言葉をつなぎます。
「もし友人や家族があなたにLGBTであることをカミングアウトしたら、その人はあなたとよい関係を築きたいと思って決心したのです。まず、話してくれてありがとう、と言ってあげてください。そして味方であることを伝えて欲しい。」と。
 では、また。