人権を考える5分間のラジオ番組「明日への伝言板」

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  • 2017年10月26日(木)放送

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ホストファミリーを続けて
今日は外国の人を自宅に招いたり、宿泊させたりするホストファミリーを二十年以上続けている、北九州市門司区の清藤勝代さんのお話です。
きっかけは勝代さんの夫が合気道の教室で知り合ったカナダ人女性のキムさんを自宅に招いたこと。勝代さんの手料理が美味しかったという、英語教師のキムさんの口コミで、次々に外国の人が訪れるようになったそうです。勝代さんは
「特別な料理じゃないの。手巻きずし。簡単よ。キムさんは若い女性なのに、これからオーストラリアを一人で周って帰るって言うのよ。私は外国に行ったこともないから、その冒険心にびっくり。いろんな外国の人が来られたけれど、皆、好奇心旺盛。日本のこともよく勉強しているし、学ぼうとしているの。」
かつてまだ小学生だった勝代さんの息子さんは、家に泊まった外国の人を近くの神社に案内して、
「こま犬の片方が口を開け、もう一方が口を閉じているのはなぜ?」
と聞かれ、何も答えられなかったと言います。
彼はその後、いろんな国へ出かけ、ますます自分の国のことを勉強しておく必要を感じたそうです。
清藤家が宿泊費も食費も無料でもてなした外国人は二十五カ国以上、二百人を超えます。周りの人の協力も得て、書道や茶道の体験、浴衣を着せたりと、もてなしも多彩です。勝代さんは彼らの写真をめくりながら、思い出話が止まりません。
「とまどうこともあるわ。私がイスラム教徒じゃないから、私が作った料理は食べられないという女性もいたし、豚を食べない人、ベジタリアンで野菜しか食べない人もいる。文化なんだから、こちらが合わせないとね。『郷に入っては郷に従え』ではダメなの。ただ、学生には母親の視線で、いけないことはいけないと言うわ。十年もたって、やんちゃだった男の子がハネムーンの途中にわが家へ来てくれたりするの。もう感激よ」
勝代さんはあまり英語は話せないそう。困らないのでしょうか。
「特に不便はないわ。食べている物は違っても、一緒に食べる、暮らしを楽しむのよ。国際交流なんて構えないこと。私は、ただ、面白いことが大好きなの」
いかがでしたか。私たちも、肩の力をぬいて、楽しく外国の人とふれ合いたいですね。
では、また。

■ベジタリアン…菜食主義者