人権を考える5分間のラジオ番組「明日への伝言板」

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  • 2018年10月30日(火)放送

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子どもの人権SOSミニレター
皆さんは「子どもの人権SOSミニレター」を知っていますか。全国の小中学生を対象にした法務省の取組で、学校を通して子どもたちにミニレターを配布しています。子どもたちが学校や家庭の悩みを書いて送れば、直接、近くの法務局に届き、手紙を通して相談できます。経験豊かな人権擁護委員が、一緒に考え、力になってくれます。
去年、小学校低学年の児童から次のようなミニレターが届きました。

「友だちがいっしょに帰ってくれなくて、いつも一人で帰っています。学校に行きたくない気持ちになります。」

人権擁護委員は、少しでも状況を理解して子どもの気持ちに寄り添おうと返事を書きました。

「一人で帰るのはつらいでしょうね。どうすればいいか、いっしょに考えましょう。いつからどうしてそうなりましたか。」

しばらくして、また児童からミニレターが法務局に届きました。

「いっしょに帰っていた友だちが、二学きになって帰ってくれなくなりました。どうしてなのかわかりません。」

人権擁護委員は、できるだけ子どもたちが自分の力で解決できるように、アドバイスするそうです。

「気持ちを友だちにつたえてみてはどうでしょう。いっしょに帰れなくてどんな気持ちなのか。ゆうきがいるけど、がんばってみませんか。」

それから一週間ほどして、お礼の手紙が届きました。

「いっしょに帰ってもらえなくてさびしいよって言いました。気がつかなくてごめんねと言ってくれました。その日から、前みたいにみんなで帰っています。ありがとうございました。」

その中には、お母さんからの手紙も添えられていました。

「悩みを相談されていたのですが、どうしていいのか分からず困っていました。おかげで子どもはすっかり元気を取り戻しました。今では笑顔で学校に行っています。ありがとうございました。」

いかがでしたか。
法務局には、毎年、全国の子どもたちからおよそ二万件のミニレターが寄せられています。なかにはミニレターをお守りのように持ち歩いている子どももいるそうです。
小中学生の皆さん、一人で悩まず、いつでも相談してくださいね。
では、また。