人権を考える5分間のラジオ番組「明日への伝言板」

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明日への伝言板試聴コーナー

  • 2021年11月4日(木)放送
  • テーマ / 感染症 ジャンル検索
  • コロナウイルスは変えた

宮本隆治

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コロナウイルスは変えた

今日は、北九州市立文学館が令和二年度に募集した第十一回「あなたにあいたくて生まれてきた詩」コンクールの受賞作品の中から、北九州市小倉北区の中学三年生、上杉愛菜さんの詩を紹介します。本人の朗読でお聴きください。

『コロナウイルスは変えた』
北九州市立霧丘中学校三年 上杉 愛菜

私達の世界は突然に変わった
学校へ行けない
友達に会えない
家の外へ出られない
世界中が恐怖に陥り
街にも人の姿はほとんど見えない
コロナウイルスは生活を変えた

私達の世界は突然に変わった
マスクがどこにも売っていない
人々はマスクを追い求めてさまよった
持っているマスクをくり返し使った
それほどまでにマスク不足になった
マスクを着ける時なんて
風邪をひいた時か
給食当番の時くらいだったのに
コロナウイルスはマスクへの認識を変えた

私達の世界は突然に変わった
営業している店がほとんどなくなった
店を開けないからお金が入ってこない
経済が回らなくなってしまった
社員に払える給料がないから
つぶれてしまった会社もある
明日食べるものに困って
生活が苦しくなってしまった人もいる
コロナウイルスは社会を変えた

私達の世界は突然に変わった
外で少し咳やくしゃみをしただけで
睨まれてしまう
時には怒鳴られてしまうニュースも
見たことがある
温厚な人間達はどこへ行ってしまったのか
みんなウイルスへの恐怖で
おかしくなっているのかもしれない
コロナウイルスは人間を変えた

私達の世界は突然に変わった
次々と感染者が急増していく
自分がいつ感染してもおかしくない
少し前までは漫画が欲しいとか
思っていたけれど
今はただ普通に暮らしたい
世界中の人々が
思っていることは一つ
「早く日常に戻りたい」
コロナウイルスは人々の願いを変えた

いかがでしたか。「早く日常に戻りたい」という強い願いが感じられますね。

新型コロナウイルスの感染拡大により、私たちの生活は、さまがわりしました。ウイルスへの恐れや不安から、感染者やその家族、医療従事者などへのいわれのない誹謗中傷や差別が行われ、「コロナハラスメント」と呼ばれるようにもなりました。こうした偏見や差別は、決して許されません。このようなときだからこそ、お互いを尊重し、支え合っていくことが大切です。
では、また。