人権を考える5分間のラジオ番組「明日への伝言板」

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明日への伝言板試聴コーナー

  • 2023年11月1日(水)放送
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  • 指を止めて「三十秒」

鶴田弥生

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指を止めて「三十秒」

今日は、北九州市若松区の中学三年生、山住莉奈さんの「指を止めて『三十秒』」という作文を紹介します。本人の朗読でお聴きください。

「指を止めて『三十秒』」
北九州市立洞北中学校三年 山住 莉奈

インターネット。それはとても便利なツールです。私もよく利用しています。ただ、私は、自分の意見や言葉を発信するときは「三十秒」見直しをしてからというルールを自分に設けています。
あるとき私が応援しているアーティストの方がネット上で炎上しました。
その時、ネット上にはたくさんの意見がありました。これは当たり前のことだと思います。ただ、私は、炎上に関係のないアーティストの方の容姿や、私たちファンのことを罵ったものを見てしまったとき、悲しさのあまり、反論の言葉を返信しかけました。しかし、私はそこで指を止め考えました。「このまま反論したら、もっとたくさんの人が傷ついてしまうかもしれない。」と思ったからです。今でも、感情にまかせて反論していたらと思うと、とても怖くなります。その経験以来、私は「三十秒」の間、文を見直すルールを決めました。
しかし、どこまでを誹謗中傷と受け取るかは人によって違います。そこで私は、文を見直す時のポイントを三つにまとめてみました。
一つめは、「言葉づかい」です。「ウザい」、「きもい」などの言葉は、言われた人だけでなく、周りの人も不快にさせます。
二つめは、「言葉の置き換え」です。例えば、「わがまま」は「自己主張ができる」などに言い換えができます。
そして三つめは、「人を見下さない」です。そもそもなぜ誹謗中傷がなくならないのかと友達に意見を聞いてみたとき、
「心のどこかで人を見下しているからじゃないかな。」
と返ってきて、なるほどと思いました。確かに無意識でも、それが言葉づかいなどに反映され、誹謗中傷となってしまうのかもしれません。
これらの三つのポイントをふまえて文を見直すことが大事だと私は考えます。そして、この「三十秒の見直し」を行う人が増えてほしいと願っています。最近では芸能人が誹謗中傷により自殺してしまうニュースをよく見かけます。そんな悲劇を繰り返さないためにも、私は「三十秒」指を止めて考えます。

いかがですか。
「三十秒の見直し」、皆さんもぜひ、実践してみませんか。
では、また。