人権を考える5分間のラジオ番組「明日への伝言板」

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明日への伝言板試聴コーナー

  • 2023年11月22日(水)放送
  • テーマ / 障害のある人 ジャンル検索
  • 差別のない世界

鶴田弥生

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差別のない世界

今日は、北九州市若松区の小学五年生、久保恋美さんの作文を紹介します。題は『差別のない世界』です。

私が通っていた保育園では、ダウン症という障がいのある男の子がいました。その時は、みんなと見た目はちがうなと思っていたけど、私にとっては仲のいい友達の一人でした。その男の子は、保育士だった私の祖母が、つきっきりでお世話をしていました。「何でだろう。」と思うこともあったけれど、それを聞くことはしませんでした。なぜなら、その子が困っていたら助けるし、いっしょに遊ぶことが、私にとっては「ふつう」だったからです。
少しずつ周りの友達やかんきょうが変わっていく中で、様々な人に出会い、目に見える障がいだけではなく、目に見えない障がいもあることを知りました。私の母は、保育士です。母は、保育士として働く中で、目に見えない障がいがある子が、障がいのない子といっしょに学んでいくことのむずかしさを教えてくれました。母は今、障がいのある子だけが通う施設で働いています。私は、そんな母のことをすごいと思います。様々な障がいがある子どもと毎日接し、みんなの笑顔を守りたいという母は、私の理想です。小さいころから、人を見た目で判断しないことと差別しないことを言われ続けてきました。その意味が分かってきたような気がします。
テレビなどで、障がいがあることで働きづらさや生きづらさを感じている人がいるということを知り、悲しくなりました。障がいがあるからといって、あきらめてきたこともたくさんあると思います。差別のない平等な世界が広がっていくように、まず、障がいのある人に対するへん見や差別の意識をなくしていくことが重要です。障がいの有り無しに関係なく、私たちが同じように接することで、生きづらさや生活のしづらさがなくなると私は信じています。私は、困っている人がいたら進んで手を差しのべることができる人間になりたいです。そして、やさしさの輪を広げていきたいです。

いかがでしたか。
障害のある友達との交流や障害児施設で働く母親から、「障害の有り無しに関係なく同じように接すること」の大切さを学んだ作者。「みんなの笑顔を守りたい」というお母さんの言葉が胸に響きました。
私たちも、偏見や差別のない平等な世界を実現するためにできることを考え、行動に移していきたいですね。
では、また。