特集自治会活動

写真:地域行事 防犯パトロール 地域清掃

共に支え合う地域主体のまちづくり

 少子・高齢化、核家族化に加え、地域の連帯意識が希薄化する中で、防犯・防災、福祉などの地域を取り巻く課題は複雑化・多様化しています。こうした課題を個人や行政だけで解決するには限界があり、住民同士の助け合い、支え合いのために組織された自治会の役割が重要になっています。一方、本市の自治会加入率は約7割で年々減少の傾向にあり、活動の担い手が不足し、十分な活動ができない自治会が出てきています。今回は、地域の基盤である自治会活動について特集します。

自治会の役割って何?

 自治会とは、同じ地域に住む人たちがふれあい、助け合い、支え合いながら快適で住みよいまちをつくっていくための組織であり、自主的な任意の団体です。地域の福祉・環境・防犯・防災など、個人や家庭では解決できないさまざまな問題を、住民同士が連携して主体的な解決に取り組んでいます。本市では、現在約2800の自治会・町内会が活動しています。

自治会って何をしているの?

 自治会の主な活動として、地域行事の開催による住民交流の場の創出や町内の美化活動、高齢者や子どもの見守り活動、防犯パトロールなどがあります。町内会費で防犯灯の維持管理も行っています。その他にも、市政だよりや回覧板による情報伝達、災害発生時の助け合いといった役目も担っています。自治会のこうした活動が地域の連帯感を支え、まちを住みよくし、安全・安心を守っているのです。

自治会に入るメリットとは

 全国的に、特に都市部で自治会加入率が減少している背景には、単身世帯の増加や個人のライフスタイルの多様化などがあります。また、若年層だけでなく、高齢者の単身世帯でも自治会未加入者が増えています。

 しかし、誰もが孤立せずに安心して暮らせる地域をつくるには、近所とのつながりを持ち、地域全体で子どもや高齢者などを見守ることが大事です。より多くの住民が自治会に加入することによって、日常だけでなく、いざというときにも助け合える安全・安心な暮らしやすいまちにすることが大きなメリットといえます。

自治会に加入するには

 自治会に加入するには、お住まいの地域の自治会・町内会の会長、または組長・班長を通して申し込むことができます。

 また、地域にいち早く溶け込んでもらえるよう、市外から転入して自治会に加入した人には、市内5つの文化施設に無料で入館できる「ウェルカムパスポート」を配布しています。

 自治会加入率が高いほど地域住民の連携が図りやすく、地域課題の解決もスムーズです。ぜひ、自治会に参加して、誰もが望む安全・安心で暮らしやすいまちをつくっていきましょう。

地域のリーダーシップを取るのが自治会

永井博文さん写真北九州市自治会総連合会 会長
永井博文さん

 本市の自治会の大きな課題は、やはり加入者が年々減少していることです。

 安全・安心な北九州市をつくるために、多くの人に自治会活動の大切さを理解してもらい、加入してもらえるよう、地域住民との触れ合い方にも知恵を出し合っています。

 自治会活動で特に重要なものは防災、防犯、美化だと思います。防災では、広島の豪雨災害の被災地へ義援金を届けた際に、災害発生時こそ日頃からの地域の絆が力になると聞きました。誰がどこに住んでいるか分からないと、救助活動にも支障が出ます。防犯は、「自分たちのまちは自分たちで守る」を基本に、取り組みを進めていきたいです。美化は、ごみ捨てマナーやカラス被害などが課題ですが、地域が協力してまちをきれいにする取り組みは防犯においても効果があります。

 私は、自治会活動を通していろいろなことを知り、多くの人に出会えました。これからも、必要とする全ての人に手が差し伸べられるような自治会活動を目指していきます。

【この特集に関するお問い合わせ】 市民文化スポーツ局地域振興課 TEL093・582・2111

このページのトップへ