好きっちゃ!北九州市民のコーナー

vol.79 ひまわり

市花の「ひまわり」のような明るい話題をお届けします。

嶋井元子さん写真
▲スーダン・ハサパラ地区で妊婦検診を行う嶋井さん

嶋井元子さん写真

日本で、スーダンで、母子保健の向上を目指して

助産師 嶋井元子さん(若松区・57歳)

 「スーダンには母子手帳もありませんし、病気やけがをしても診療所に行かない人もいます」と語るのは、アフリカ・スーダンでの母子保健活動に従事した嶋井元子さん。

 看護師・助産師として約20年の経験を積み、平成17年1月に自宅で助産院を開業した。また、これを機に地域での活動にも力を入れるようになった。生後4カ月までの乳児がいる家庭を全戸訪問する「のびのび赤ちゃん訪問事業」や、小・中学校で命の大切さを教える「思春期健康教室」に携わり、本市の母子保健活動にも長く貢献してきた。

 そして22年、嶋井さんが理事を務める福岡県助産師会北九州地区に思いがけない要請があった。国際NGOロシナンテスがJICAと共同運営するスーダンでの母子保健活動に専門家を紹介して欲しいというのだ。「日本で行っている活動をスーダンでもやって欲しいと言われ、自分にもできると思った」。嶋井さんは迷うことなく自ら手を挙げ、日本人唯一の短期専門家として1カ月間の派遣が決まった。

 現地では、助産師の技術や知識の水準を上げるための活動に奮闘。「村では、伝統的産婆や村落助産師のほとんどが読み書きができず、出産の記録さえも残っていませんでした。妊婦検診はありますが、受診しないまま出産する人もいます」。そこで、嶋井さんは毎日聞いたことを日記に記録したり、地域の助産師が毎月集まって統計を取るような仕組みをつくった。また、家庭訪問や、助産師と診療所の連携なども導入した。しかし、出産など人の生死に関しては、土着の文化背景が色濃く存在する。「スタッフから『母子保健に関わることは、その国の文化に関わること』と教わり、活動は現地の人と話しながら慎重に進める必要がありました」。行動力だけでなく繊細さも求められる任務であったが、計4回の派遣を経験し、嶋井さんは改めて異国の文化に触れるのが大好きだと感じた。現在英語を勉強中で、他の国でも活動してみたいと考えている。

 「彼らは貧しいけれど、人としての温かさは日本人以上です。また、親を大切にするので介護の問題は全くありませんでした」。場所や人種を問わず活動の場を広げる嶋井さんは、これからも自分の思いに真っすぐに、母子の健康を守り続ける。

キラリ

健康づくり活動表彰市長賞を受賞した団体を紹介します。

活動の様子写真

藤松まちづくり協議会
健康づくり委員会【門司区】

 地域で元気に住み続けるために、住民同士による見守りや声掛け活動を行う藤松まちづくり協議会。毎月開催される健康づくり委員会では、住民だけでなく地域の医師や保健師といった専門職にも助言を得て、多世代参加型のイベント企画に力を入れている。保健師や看護師による子育て相談会や、同日に開催の子育てサークルで親子を対象にした交流イベント等の開催、年長者向けの体力測定や脳トレ等を行う健康カーニバルなど、地域ぐるみの活動を積極的に行っている。

 健康づくり活動表彰に関する問い合わせは、保健福祉局健康推進課 TEL093・582・2018へ。

まちがいファイブ5

イラストのAとBを比べて、違っている部分を見つけてください。間違いは全部で5つ(5画面)です。

※画面番号による消えなどは含みません。

今回のテーマ 官営八幡製鐵所旧本事務所眺望スペース 応募締め切り 6月9日(木)必着

応募方法
 応募は、はがきに、間違っている画面番号と、住所、氏名、年齢、電話番号、市政だよりの感想などを書いて、次の応募先へ。ネット窓口(電子申請)も可。正解者の中から抽選で10人に図書カードを進呈します。
応募先
 広報室広報課「まちがい5」係(〒803―8501 小倉北区城内1―1、TEL093・582・2236)

>>ネット窓口(電子申請)での申し込みはこちら

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5月1日号の答えと当選者

応募総数553

答え
【5つの間違い】(1)(3)(5)(9)(11)
【間違いの部分】(1)雲の形 (3)鳥の位置 (5)男性の帽子の種類 (9)男の子の目 (11)風に飛ばされた帽子の向き ●当選者(敬称略)
当選者(敬称略)
岩田喜久子、大島幹男、神繁、久津輪健一、田辺正親、坪井雄子、保坂久美子、松本ナオミ、森下珠栄、諸岡良樹

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