特集

7月は福岡県同和問題啓発強調月間です

モモマルくんイラスト (C)はぎいわむつみ
人権の約束事運動のマスコットキャラクター モモマルくん

特集2

進めよう! 人権文化のまちづくり
~同和問題の解決にむけて~

 「人権問題・差別問題に対する市民の関心は高まっている」。昨年9月に北九州市が行った「人権問題に関する意識調査」(20~79歳の市民5000人対象)では、74.4%の人が、人権問題・差別問題に関心があると答えており、5年前に行った調査より6.2%増加しています。7月は「福岡県同和問題啓発強調月間」です。同和問題は基本的人権に関わる重要な問題です。市民一人一人が人権を尊重し、この問題について正しい知識を身に付け、理解を深めることが重要です。

同和問題とは

 同和問題とは、特定の地域の出身であることを理由に、結婚や就職などにおいて不利な扱いや差別的言動を受けるという、日本固有の人権問題であり、国民全体として解決すべき課題です。これまでの同和問題の解決に向けたさまざまな対策により、一定の成果が上がっているところですが、差別的な事象は後を絶たず、今もなお差別に苦しむ人々がいます。

今も根強く残る差別意識

●同和地区の人を嫌がったり、避けたりするような意識はまだあると思いますか
第9回調査(2015年)
差別意識をもっている人はいなくなったと思う 3.5%
差別意識をもっている人はほとんどいなくなったと思う 15.0%
差別意識をもっている人はまだいると思う 45.7%
差別意識をもっている人はまだ多いと思う 19.9%
分からない 12.1%
同和問題を知らない 2.0%
無回答 1.8%

第8回調査(2010年)
差別意識をもっている人はいなくなったと思う 3.1%
差別意識をもっている人はほとんどいなくなったと思う 13.3%
差別意識をもっている人はまだいると思う 41.7%
差別意識をもっている人はまだ多いと思う 23.9%
分からない 12.9%
同和問題を知らない 2.6%
無回答 2.6%

第7回調査(2005年)
差別意識をもっている人はいなくなったと思う 3.9%
差別意識をもっている人はほとんどいなくなったと思う 14.3%
差別意識をもっている人はまだいると思う 44.1%
差別意識をもっている人はまだ多いと思う 23.9%
分からない 10.7%
同和問題を知らない 1.2%
無回答 1.9%

 意識調査では、「同和地区の人を嫌がったり、避けたりするような意識はまだあると思いますか」という質問に対して、差別意識を持つ人が「まだいる」「まだ多い」と思う人は65.6%(前回5年前調査も65.6%)に上っています。

 「同和問題に関する事柄で、人権が尊重されていないと思われるのはどのようなことですか」という質問に対しては、「結婚問題で周囲が反対する」を挙げた人の割合が最も多く56.4%で、以下「身元調査をする」が29.0%、「家や土地の購入、マンションなどを建設する際に同和地区かどうかを調べる」が28.4%となっています。

 多くの人が同和地区への差別があるとの認識を示しており、また今でも、さまざまな差別事象が発生しています。特に最近では、差別落書き、インターネット等を悪用した差別を助長するような情報発信や悪質な書き込みなどが起きています。

 このように、同和問題はいまだ解決したとは言えません。

正しい知識を身に付け、人権文化のまちづくりを

 調査では、「同和問題の解決に対するあなたの考えに最も近いものを一つ選んでください」という質問に対して、「市民の1人として、身近な問題の解決に積極的に努力したい」が14.4%(前回調査13.2%)と年々増える傾向にあります。

 本市では、福岡県同和問題啓発強調月間である7月に、さまざまな啓発事業を行っています。こうした事業への参加を通じて、市民一人一人が人権尊重の精神を正しく身に付け、人権の尊重が市民の日常生活の中で当たり前の行動として自然に表すことができるような社会を、市民みんなで築いていきましょう。

同和問題啓発強調月間の催しなど

問い合わせは人権推進センター人権文化推進課(〒803―0814 小倉北区大手町11―4、TEL093・562・5010)

人権啓発映画のテレビ放映

 「光射す空へ」=7月2日(土)16時、3日(日)7時、9日(土)16時、10日(日)7時、16日(土)16時、17日(日)7時、30日(土)16時、31日(日)7時。共通の内容 ケーブルテレビ(デジタル11チャンネル)で。

同和問題啓発強調月間講演会

 子どもの学び館代表取締役・福永宅司さんによる講演会「同和問題を考える人権劇 人権ひとり芝居『HIKARI'16』」と映画「光射す空へ」の上映。7月15日(金)13時30分~16時、ムーブ(小倉北区大手町)で。

人権に関する作品などの募集

人権週間の標語・ポスター

 ●標語=賞は入選(10点)1万円分の商品券、佳作(20点)5000円分の商品券など ●ポスター=大きさはB3判画用紙。「人権週間」と「12月4日~10日」の文字を必ず記入。賞は最優秀賞(1点)5万円分の商品券、入選(10点)1万円分の商品券、佳作(20点)5000円分の商品券など。

 共通の内容 対象 15歳以上(中学生は除く)。自作、未発表のもの。作品は返却しません。入選作品の著作権は、北九州市に帰属し、市が行う啓発事業に使用します。申し込みは作品の裏(標語は、はがきか募集チラシ)に住所、氏名、年齢(高校・大学生などは学校名と学年)、電話番号を書いて(標語の団体応募の場合はそれぞれの作品の作者名を記載した上で、代表者の氏名、連絡先を明記)9月2日までに問い合わせ先へ。募集チラシは各区役所総務企画課・出張所、各市民センターで配布中。

「モモマルくんと考えよう! 3」表紙

人権啓発マンガ「モモマルくんと考えよう! 3」を人権文化推進課で配布しています

 同和問題について描いてきた「モモマルくんと考えよう!」シリーズの完結編。本作は同和問題が、なぜ今まで解決されずに残っているのか、また私たちはその解決に向けてどうすべきなのかをあらためて考えさせられる内容となっています。

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