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移住者インタビュー

美術や芸術に関心が高い人が多いこの街で、
何かをつくりあげていきたいです。

移住のきっかけを教えてください。

東日本大震災をきっかけに、今後自分が暮らしていく場所、何を大切に生きていくかを見つめ直すようになりました。東京の美術大学を卒業後、彫刻家として活動していた私は、東京を離れて自然の中で暮らしながら芸術活動をしてみたいという気持ちがずっと心の中にあったと思います。そんな時、インターネットで門司港美術工芸研究所(※)が研修生を募集しているのを知ることに。

北九州市には、小倉に赴任している同級生を訪ねて来たことがありました。その時は、コンパクトにまとまっていて、海も山も近くて自然豊かな場所という印象を受けたことを覚えています。小倉のごちゃごちゃした感じは、私が生まれ育った東京の下町に似ているな、と思いました。

移住に際して、どんな準備をしましたか?

私の場合、石の彫刻をしているので、材料や機材の運搬やその段取りで時間がかかりました。家の手配や手続きはここの理事長がやってくれたので助かりました。

北九州の人は、本当に親切です。私は車を持っていないのですが、同じ入所者である仲間が「車、自由に使っていいよ」と言ってくれて、おかげで身の回りの物を揃えることができました。来たばかりの頃に連れ出してくれた和布刈公園は良い思い出の場所です。

街ですれ違う知らない人も声をかけてくれたり、びっくりするほど親切ですね。

作品は変わりましたか?

以前は、自分が何をつくりたいか?と考えたり、他と比べてしまったりすることがありました。移住をしてからは、良い意味で情報が少ないので、自分と向き合うことができて、自然の中で素直に制作していると思います。具体的に言うと、門司港の海や船に影響を受けていると感じますね。

今後は、作品を屋外に展示して、実際に触れて感じることができるような展示会をしたいと構想中です。実は移住前には、制作は北九州で、発表は東京で、と考えていました。だけど、この街の人たちもグループ展などに足を運んでくれて私の作品を買ってくださいます。美術や芸術に関心が高い人が多いこの街で、何かをつくりあげていきたいと思っています。

(※)北九州市の文化振興計画に基づき設立された、美術・工芸分野のプロ、またはプロを目指す人々のための研究機関。研究員・研修生はそれぞれのアトリエで創作活動をおこなう。

稲葉 彬子さん

  • 彫刻家
  • 30代
  • 2013年5月移住
  • 東京都から

掲載日:2017年03月21日

移住者インタビュー

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