旧安川邸は、株式会社安川電機の創業発起人である安川敬一郎氏の邸宅であり、官営八幡製鐵所誘致の初会合が行われるなど、本市の産業発展の歴史上、極めて貴重な施設であります。
また、中国辛亥革命の指導者である孫文が訪れた建物であり、中国をはじめとした多くの観光客によるインバウンド効果が期待できると考えており、隣接する国指定の重要文化財である旧松本家住宅と併せて、観光資源としての価値が高いものであります。
株式会社安川電機から本邸宅の保存・活用について相談があり、検討を続けた結果、国の地方創生拠点整備交付金の活用や株式会社安川電機からの事業協力などにより条件が整い、平成28年11月25日に株式会社安川電機と共同で事業を実施することを発表しました。
しかし本事業には、「一般的には保存が重視され、観賞利用しかなされていない文化財(市指定予定)を民間事業者が飲食、喫茶利用すること」「国内外の多くの人を集める施設にすること」「北九州市随一の本格的日本庭園を整備するなど新たな魅力を創出すること」など非常に困難な課題があり、検討にあたっては、文化財、都市計画、観光、建築、日本庭園等について高度な知識を有する専門家の知見を結集する必要があります。
そこで、専門家に加え市民代表を参集し、広く意見を伺い、基本計画の参考とするため、「旧安川邸整備・活用に関する懇話会」を開催します。