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【発表案件なし】
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令和元年(2019年)8月28日市長記者会見
【発表案件なし】

更新日 : 2023年11月28日
ページ番号:000151265
発表項目 なし 月日:2019年8月28日
場所:北九州市役所
出席者 北九州市長

会見の動画(YouTube)

市長
今日は最初に、大雨警報が出ましたし、災害に関連して一言申し上げたいと思います。現在、市内に大雨警報、洪水警報が発表され、県内の筑後地方に大雨特別警報が発表されております。市内の総雨量は、一昨日から本日8時現在までで、各区で概ね68ミリから78ミリであります。本市におきましては昨日17時に災害警戒本部を設置いたしました。18時に土砂災害のイエローゾーンとレッドゾーンに警戒レベル3「避難情報(正しくは避難準備)・高齢者等避難開始」を発令して、早めの避難を呼びかけております。市からの避難の情報に関しましては、テレビ、ラジオ、市のホームページ、防災メール、Twitter、LINEを通じてお知らせをしております。マスコミの皆さまにもご協力をいただいておりますが、今後も迅速な情報発信をよろしくお願いいたします。気象庁によりますと、今日の雨のピークは昼頃で、その後も断続的に降り続くと予測されております。市民の皆さまには、1人1人が気象情報、避難情報に注意していただいて、土砂災害などに備え、早めの避難をお願いしたいのであります。なお、避難所への避難が危険と判断した時は、お近くの安全な場所に避難するか、屋内でも上の階、上階の山から離れたところに避難するなど適切な対応をよろしくお願いいたします。以上です、それではご質問を承ります。

記者
各社さんからどうぞ。雨に関してはよろしいでしょうか。

担当者
1点だけ。先ほど、警戒レベル3「避難情報・高齢者等避難開始」というふうに言いましたけれども、「避難準備」でございます。

市長
そうです、どうも失礼しました、訂正します。

担当者
よろしくお願いいたします。

市長
よろしいでしょうか。特に質問はないのですけれども、こういう時ですので、韓国出張の日程が迫っておりまして、これについてはギリギリまで天候、災害の状況を注視したいと思います。そこで対応を決めるわけです。今のところ3日間の日程を予定しておりますが、状況に応じ、出張期間の短縮なども適宜判断をいたします。ご質問はなかったのですけれども一応、関連いたしますので。それでは、他にありましたらよろしくお願いいたします。

記者
すみません、今、(日中韓)文化大臣会合の出席の件ですけど、いろいろ今、日韓関係の悪化等でいろいろ関連事業とかいろいろな予定されていたものが、中止とか取りやめが出ている中で今回出席されるというので、それに対する市長の思いと、参加することの意義というか、今この状況の中で行くというのをどういうふうにお考えか教えていただけますか。

市長
一衣帯水の隣国との間におきまして、未来志向で友好的な交流が進むことを期待している立場からいたしますと、昨今の日韓関係は大変心を痛めております。これにつきましてはすでに、例えば姉妹都市、仁川市から、この北九州の「わっしょい百万夏まつり」に当たるような大きなフェスティバルがありますけれども、それに対する招待を取りやめるといったキャンセルの連絡もありましたし、身近なところで、日韓関係の最近の情勢というものが響いてきたところであります。そういう中にありまして、政治の場におきましては、これまでもいろんな、国と国との間にはいろいろあるわけでありますが、しかし、この未来志向の友好連帯を深めていく立場からいたしますと、例えば文化や芸術、市民の交流といった面はできるだけ、この維持されることが望ましいと思っておりました。なかなか、それも道が険しくなってきた中で今、文化庁に問い合わせているわけでありますが、この日中韓文化大臣会合につきましては予定どおり行うということでございまして、そういった意味では、文化芸術の面で、この市民の交流を模索するという動きがあるということは大変、安堵しておりますし、未来志向の、両国の将来を考えますと、それは非常にいいことではないかと思っております。また、今回は中国のほうから、来年の都市として、揚州市というところが内定をしたということで、正式に日中韓3都市のお披露目があるという場があります。揚州は、鑑真和上が住職を務めていたことのある由緒のある、伝統文化の華やかなところで、中国でも屈指のそうした歴史、文化を持っている都市だということでありますが、そこからも代表が来られるということであります。

記者
ちょっと関連してなのですけれども、今日の午前0時をもってして、輸出管理の強化というか、何というか、厳格化されました。それを受けて韓国政府とか、あるいはその韓国世論からさらなるその反発っていうのが予想されていて、北九州市も影響を受けているということですけれども、観光客のさらなる減少とか諸々の、あとは企業関係の面とか、いろんな影響というのが今後予想されるわけですけれども、それをどういうふうに受け止めていらっしゃいますでしょうか。

市長
韓国側がその徴用工の問題に端を発した、日本側の報復と考えているようであります。日本政府の説明を聞きますと、これはそうした次元の問題ではなくて、つまり貿易政策、重要なこういう物資が適切に管理されているかどうかという判断であって、韓国が言っているような報復とか、そういうことではないという説明でありますが、両国政府の報道を通じて聞くやり取りを見ている限りでは、両者の溝は埋まらないと、険しい状況にあるというふうに思います。地方自治体の立場で、国のこうした重要な決定に対しまして、どうのこうのというあれは全くないのでありますけれども、時期的に、この徴用工の問題とやや重なる形で、この「ホワイト国から外す」という決定になっておりますので、相手側から見ると、どうしても「報復ではないか」というレベルで議論が進んでしまった。また、メディアの発信というのは大変大きくて、一部分を切り取ると、そこだけを見て視聴者は考えるしかありませんが、韓国の大統領が「これは戦争だ」と、「この戦争には勝たねばならない」というようなご発言がありました。これは「貿易戦争」ということを言っているのだと思いますけれども、そこだけを聞きますと、「日韓関係の将来、どうなるのか」というように大変、心配される方もいるし、韓国国民もそうだろうと思います。今回、キャンセルがいくつかありましたが、その中で、非常に私ども残念に思っておりますのは、韓国の大学のほうからですね、日本語を学習している学生たちがいて、それは「日本文化が好きだから、日本語(学習)をやっているんだ」、これまでいろんなことがあったので、その度に周りからも言われてきたと思うけど、やっぱり「日本が好きだ」ということで、勉強を続けてきた学生さんが日本でのチャンスを求めて、また来日した時に、企業とのマッチングであるとか、適切なアドバイスがいただけないか、こういうお話もありまして、私ども外国の優秀な人材を、やはり確保していくことが大事なテーマでありますので、その観点から、韓国の大学についても交流を始めた矢先であります。おそらく今回、学生のほうから辞退をするということであったということなのですが、向こうの大学のほうも大変、残念がっておりました。つまり、今の状況で日本に行きますと、親戚や家族や友人たちからいろいろ言われるのではないか、それは報道でもしばしば韓国内の世論の動静を伝える中で言われていることでありますが、こういう前向きな発想で、日本との交流を望んでいる若者も、来られなくなっているという状況は大変、憂慮しております。ぜひ、これは国と国との話し合いでありますけれども、何とか打開の糸口を見つけてほしいと願っています。

記者
先ほどのお話とたぶん似つくと思うのですけども、そういう中で今回、その日中韓文化大臣会合に出席する、これの意義というのをもう1回、改めていただいていいですか。

市長
こういう時であるからこそ、文化芸術に理解を持つ両国、また中国を交えた、東アジアのそれぞれの国民が交流を深めるということは、互いの理解を深める。そして、「未来志向で、新たな価値を生み出していこう」という、共同歩調の歩みをすることになりますので、中長期的に見まして、東アジアの平和的な発展につながるものと期待をしております。

記者
ありがとうございます。

記者
前の前の会見の際に、市長が出張された際に、姉妹都市の仁川市長と接点があれば、いろいろ気持ちをお伝えしたいという趣旨の発言があったかと思うのですが、それについてはどういう予定になっていますでしょうか。

市長
今回は、日中韓の文化大臣の国際会議であります。主催地である仁川市長がそこにおられる、そして、今年の文化都市ということで、それぞれの都市が集まってきます。私どもは来年の、2020年の文化交流都市で日中韓、それぞれ紹介があって、挨拶があるということでございます。そういうお披露目の場であります。従いまして、仁川市長とはお会いをすると思います。言葉は交わすと思いますけれども、正式に面談、会談をする予定は入っておりません。ただ、お互いにこれまで招待をしていた市民の最大のフェスティバル、お祭りに、「招待をキャンセルする」と言ってきたのは仁川市でありますので、そうした意味ではおそらく、向こうのほうからお話があるのだろうと思います。私どもはいつでも窓口を開けておりますし、未来志向の交流を期待しているという旨は述べたいと思います。

記者
韓国のインバウンド、かなり減っているようだと思いますけども、最近、小倉城周辺でも、韓国の人に代わって中国の普通話(プートンホア)を話すような、たぶん大連とか台湾とか、そういうところの方々が多く目に付くようになったと思うのですけども、当面、戻って来ないものは仕方がないので、その新たなインバウンドの施策として、大連とか台湾とか就航便があるエリアに向けて、インバウンドの商品の造成とか、プロモーションとか、今、考えておられることってございますでしょうか。

市長
統計はですね、やや時間をおいて出てまいります。従って、この日々のインバウンドのお客さまの動静というのは空港であり、旅行会社の関係の人が一番よく分かっていると思います。統計が出るまで時間がありますので、インフォーマルな感触として伝わる、伝わってくるわけでありますけれども、先の予約がほとんど入ってこない状況を考えますと、「大変に厳しくなる」と今の時点で言わざるを得ません。そこで、空港や旅行関係者の間でもそういう状況を見ながら、どうすればインバウンドのお客さまをこれからも確保していけるかということで、いろいろと議論し、またお話にあったような企画でありますとか、旅行商品であるとか、いろんなことは検討していると思います。行政としましてもこの機会に、この間、大連の市長や書記ともお会いしましたし、「観光・ビジネスの交流の強化」ということで合意をしておりますので、台湾についてもそうですし、努力をしたいと思います。また韓国につきましても、残念ながら、運休になる場合でも、「いつでも、私ども歓迎するので」ということで窓口を開けて、一応、向こうのほうにも「大変残念だけれども、また待っているから」ということで、お話に行っていると聞いています。

記者
韓国の話ではないのですけども、来月11日、「工藤会壊滅作戦」から5年経つということで、現在の現状をちょっとお伺いできればと思います。

市長
この間もご質問があったところですが、現時点でプロジェクトチームから、特に新しい報告は受けておりません。先日は、この被害者への賠償スキームが大筋で合意に至ったということで、市としましては引き続き、不動産業などを中心に、購入希望者を探しているところです。先日、会見で申し上げましたが、一言で言うと、現状は「6合目から7合目」と申しましたが、これも変わっておりません。これまでも再三、申し上げてまいりました「安全・安心なまちづくり」を進めるために、非常にシンボリックな重要テーマであって、この実現のためにあらゆる努力をすること、そしてまた、あらゆる選択肢を排除しないということで、取り組んできているところであります。もし撤去に向けまして、新しい進捗がありましたら、改めてプロジェクトチームからご報告をさせていただきたいと思います。

記者
昨日の発言で、ホラシスの会議のことについてお話がありましたけれども、この辺りちょっと、いったん会見の場でもちょっとお尋ねしたいなと思いますので、現状と言いますか、状況と期待感を教えていただければと思うのですが。

市長
北九州の経済成長のためには、内外に対して、投資家あるいは企業のトップに対して、北九州でビジネスを展開することの長所、優位性というものをしっかりと発信していくことが大事だと考えまして、そのために国際会議の誘致というのは大きなツールだと考えておりました。かなり早い段階から事務方でもさまざまな国際的な、いろんなミーティングがあるということを調べながら、誘致できるかどうかということを検討してきた経緯がまずあります。この中で、ダボス会議はいろんなことを議論すると思いますが、やはり大統領、首相クラスが発言をするということで、政治的に非常に関心を持たれていますし、みんなが知っている国際会議でありますが、このビジネスパーソンが集まる、経済貿易問題について、それを中心の議題で集まるということについては、日本ではあまり知られていなかったかもしれませんが、このホラシスが、グローバルなミーティングとは別に、アジアに焦点を当てて、アジア全域からビジネスパーソンに声をかけて、アジアビジネスミーティングを行うという話をキャッチいたしまして、それを一度、北九州に誘致できないかということでご相談してきたところであります。このホラシスのほうからいたしますと、会員の間で、日本でまだやったことがないと、日本でぜひこのアジアミーティングをやってはどうかと、そういう声が結構出ていたということで、いろいろと日本の都市の、いろんな調査もしていたということです。その中で、この国際的に大変重要な役割を果たしている、OECDという先進国の集まりがありますけれども、ここからグリーングロースのモデル都市に選ばれていると、また、SDGsについてもアジアで唯一選ばれていると、そうしたことも念頭に置いて、いろいろと考えた結果、北九州市でトライをしてみようということで、両者が同じテーブルに座って、いろいろと相談を始めてきたという経緯であります。そのアジアのビジネスパーソンが400人ぐらいとも言われておりますけれども、多数お越しになることは、北九州のアピール、あるいは、さまざまな企業投資の誘致にもつながるものと大変、大いに期待をしております。ぜひ、正式に合意をして、来年の成功に向けて努力をしたいと思います。本市にとりましては、こうした海外のビジネスパーソンの幹部を多数、お招きして交流をするというのは、初めての試みとなります。

記者
全然またちょっと話が変わるのですけれども、北九州空港の民営化や滑走路の延伸などの関係で、集中的に議論していくということで、市議会のほうで特別委員会を設置しようという動きがありますけれども、その中で、先日来から一部「北九州空港」という名称が、海外の知名度が、ちょっとやっぱり「分かりづらい」とかいうのがあって、愛称を検討したり、名称変更を検討したりというのをしたらいいんじゃないかと。今日の経済港湾委員会の中でも、空港の民営化の議論をこの特別委員会に移すにあたっての報告書の中にそういったことも検討してはどうかというようなことを触れられていまして、この間、空港ビルの社長からも、その点、何か言っていらっしゃったのですけど、市長はその北九州空港の名前の変更とかについて今、お考えになっていることはありますでしょうか。

市長
有識者、学者の中にも近年における都市の成長・発展というのは、この空港に依拠するところが非常に大きいのではないかと。例えば議論として、福岡市の今日の経済的な隆盛という面を見ますと、やはり九州大学を中心にした、この高等教育機関の存在と、それからやはり福岡空港という非常に便利な、快適な空港を持っているという、こうしたことを挙げる学者も少なくありません。そういう中にあって、「北九州空港」という場合に、名前の浸透度、認知度が、私どもは北九州市民ですから、全くそんなことは思いませんけれども、やはり「福岡」ということで、外国の方々はもう相当見ていると思います。また、港湾の関係者は、荷物を外国の港に入れる時に、住所を書くわけでありますが、それが「福岡県北九州市」と長くて、最後まで行き着かないので、「北九州市」とか、もう少し簡略にできないのかという、そんな議論も提起されたことがあります。ということで、多くの関係者から、「ネーミングについて検討してはどうか」という声は自分も聞いております。その中の非常に有力なアイデアと思われるものが、「新福岡空港」であります。ただし、この空港というのは国が今、管理している空港でございますので、そうした意味では、この国土交通省のご意向もあると思います。「紛らわしい」という声もあるかもしれないし。しかし、新福岡空港という、採用されないかもしれないけれども、そういう形で、認知度を思い切って上げると、そういう工夫っていうのは、あってもいいのではないかと個人的に思っております。ただ市役所内部で、それをテーマに、組織的に検討を進めているわけではありません。

記者
そういった、委員会でのこういう議論には期待しているという理解でよろしいですか。

市長
そうですね、とにかく北九州の経済の将来を考えますと、元々、石炭と鉄で始まっておるわけですが、やはり国際貿易港に門司港が選ばれて、港湾、物流の起点として、鉄道の起点として栄えた歴史があります。それからすると、北九州空港をいかに活用するかというのは、決定的に重要な経済戦略ではないかと思います。従って、この民営化の議論も始まりますし、この滑走路の延伸といった、インフラの整備の問題も長い間の懸案です。開港した時以来の悲願でございます。それに、全力投球で挑戦をしたいと思っておりまして、幸い、市議会におきましても、そのことを重く受け止めて、議会も自らこの問題について、積極的に発言・行動しようという、こうした動きを私ども仄聞いたしまして、大変心強く思っております。議会と一体になって、空港の活性化というテーマに、挑戦を続けたいと思います。

記者
今のお話の関連でして、先ほど関係者の間から、新福岡空港という案も挙がっていらっしゃるというお話でしたけれども、あくまでもそれは一案ということで、市役所の内部では何もまだ検討、話は特にはされていないという理解でよろしかったですか。

市長
はい、「空港のネーミング」というテーマで議論を組織的にしていると、もちろん担当者は空港活性化のために、日夜一生懸命、いろんな情報収集と行動をしているわけでありますから、いろんな話題はあるかもしれませんが、市長のほうに報告が挙がるような、組織的な検討というのは聞いておりません。非常に分かりやすい例なんですね、「新福岡国際空港」というこの名称は。ですから、そのとおりいくかどうかは別にしまして、例えば「認知度を思い切って上げるために、ネーミングを再検討してはどうか」という議論は、いろんな立場の方々が共感をする可能性があります。私も北九州空港の発展のためには、「北九州空港」という名前にこだわるまいと、こう個人的にも思っております。

記者
今の話で、全然、全く違うのですけれども、従来から、小倉駅の名称変更というのを唱えておられる方々もいらっしゃるわけですけれども、さすがにそういう、そっちのほうには波及しない話だと理解しておいてよろしいですか。

市長
それも長い経過があるテーマであります。北九州の認知度を上げて、たくさんの人や投資が集まるようにという思いでの提案だと思いますし、それは正面から大事に受け止めねばいけないと思いますが、歴史的に、あまりにもたくさんの方々が利用されている公共の場でありますので、そのネーミングについては、それなりの慎重な対応が必要だと思います。お隣の博多駅、福岡空港、福岡市という、こういうネーミングのまちが、隣にあるわけでありまして、ずっと小倉駅できておりますので、これは住民の中にも、その趣旨は分かるけれども、やはり慣れ親しんだ、あまりにも長い間、慣れ親しんだこの名前ということでいいのではないかということ。それは3億とも、いくらかかるか、正式な試算は承知していませんが、この駅の名前を変えるということが、JRにとっても相当な負担になるということ、それを市のほうで、それを提供することになるということも併せ考えますと、現時点におきましては、まだそれに向かって住民の間に、あるいは議会にも、大きなウェーブが起きているとは、まだ思えません。それはそれとして、また今後とも大いに、また議論があればと思っております。ただ、自分はその中で、「この問題は、もう見向きもしないのか」と言いますか、そういうふうに言われる時もあるのですが、実は相手があることではありますが、鉄道関係者にですね、「次は北九州市の玄関口、小倉駅です」という、何か一言、アナウンスがいただけるとありがたい。それを思ったのは、北九州に新幹線の下りが入ってきた時に、「まもなく右手に関門海峡が見えます」と、「次は小倉です」と、こういうアナウンスを聞いたことがありまして、何かそういう、お金をかけなくとも、北九州市に小倉駅があるということができないかという非公式な、公式な市と鉄道会社との正式な依頼ではないにしましても、いろんな機会に、非公式に私のほうから検討をお願いしております。

記者
また空港の話に、ちょっと戻ってあれなんですけれども、あくまで一案で、実際どうなるかはこれからの話だとは思うのですけども、仮に「新福岡空港」となった時に、私も初めて海外旅行に行った時に、似たような名前のところで降りたら、全然違うところで、だいぶあって困ったところがあったのですけれども、その福岡なり小倉駅なりのアクセスっていうのが、きちんとやっぱりなってないと、なかなか来られた人が、実際に動く時に戸惑うこともあるんじゃないかなと思うのですけども、IRの時にアクセス軌道の話が出ていましたが、IRは民意を得てから表明されるということですので、アクセス軌道については、公約にも掲げておられていますけども、現状、今後どのようなスケジュール感で議論を進めていかれるおつもりなのか、その辺をお聞かせください。

市長
空港の発展のためには、軌道系のアクセスがあると、ずいぶんそれは追い風になると思います。そういう意味で、この開港をした頃から、軌道系のアクセスの検討を求める声っていうのは広範にあったと思います。私、着任しましてからもやったことがありますが、いくらの投資か、それに対する国の補助率が、成田線のように特別高いというものを設定は難しいのではないかという状況でした。その中でお客さんが何人乗るか、途中で駅を1つつくった時に新門司、小倉南の住人がどれぐらい利用してもらえるか、そうしたことも考えて、どれぐらいの収益になるか、収支の試算をやってみたことがあります。その結果、今の利用客の水準では、あるいは通勤客を仮に入れるとしても、ペイしないということで、残念ながら先送りになった経緯があったわけです。あれから関係者の努力によって相当程度、利用客は増えました。今後、さらに発展を考えるならば、やはり軌道系アクセスの検討をもう一度始めてはよいのではないのかという、やっぱりこれは重要だと考えまして、公約の1つに入れたところであります。これは軌道系アクセスの整備に着手するという段階ではまだなかったものですから、もう一度検討するということでありました。その中でIRの議論が始まった時に、当初、空港島を軸に、場所を考える意見が少なくなかったというふうに自分は思います。IRについては心配する声はもちろんありますし、いろいろありますけれども、北九州を選んで、そしてここに大きな投資をして、人がいっぱい集まるような拠点をつくろうという、この発想自体は、やはり大事に受け止めていいのではないかと私は思いました。その中で空港島が、かなり関係者の間で話題になっておりましたので、ぜひこの軌道系についても、IRの事業者、投資家が、関心を持ってもらえないかと、こういうことで見守っていた経緯があります。今日までIR事業者、あるいは他の都市状況、ヒアリング、情報収集は事務局が一生懸やっておりまして、残念ですが、相手の事業者にとってピッタリくるような適地がまだ見つかっていないという状況、その中で今後どうするかを今、思案しているところであります。空港については、土砂を捨てておりますけれども、これが早く完成をして、地盤改良をして使えるようにする。そのためには、もう1つ(の)土砂の捨てる場所を確定して、(その)場所に、まず枠をつくってそちらに入れるという、これに関する時間が、想像以上に、私どもが「大体これぐらいだろう」と思っていた以上に、国のほうでは時間がかかるということになりまして、それが今年の7月くらいに、実は内々私ども把握したわけでありますが、それが相当、空港島を軸にした議論、また軌道系アクセスというものに、やっぱり少なからず影響はあるのかもしれません。

記者
また話変わります。先日、市長も出席されていましたけれども、平和資料館の開設準備懇話会の第1回目の会合がございましたけれども、実際に内容の案が、具体的な案がもうすでに出ていて、それに対して部分的に運営方法も含めてですけれども、識者のご意見を聞くという趣旨だと思うのですけれども、すでに一定のストーリーなり、展開が示された中で、どういう期待を持って、どういう必要性があって、ああいうような懇話会を設けられて、何を期待していらっしゃるのかということを改めてお聞かせいただきたいのですけれども。

市長
そもそも最初に、「(仮称)平和資料館」のテーマについて有識者の方にお集まりいただいて、いろんな意見を聞きました。その中でもいろいろ議論出たのですが、ヒアリングもぜひやってくれということで、関心のある団体の方からのヒアリングも並行して行っておりました。そこでご意見をいただいたわけでありますが、いろんな意見が、その展示の内容については出てきたということがあります。それと、いろんなこの平和資料館のコンセプトを考えている私どもの気持ちとはまた別に、こういうものをつくるのであれば、こういう歴史的なことも、あえて検討、また評価をして、それは展示すべきではないかという意見も、やっぱり一部にはあると思うんですね。そういうことを考えますと、いよいよこれから、周りの整備を進めていく段階になりまして、開館までの間に、このコンセプトについては、いろんなご意見があると思いますので、しっかりと議論を深めておくことが大事ではないかと、こう思います。このヒントを与えていただいたのは、大和ミュージアムの館長の戸髙さんでありますが、館長さんは、最初、九段に「昭和館」という、非常にこの大きな、立派なこの平和歴史資料館があります。それをつくった時のブレーンでありまして、当時はもう国会でも、あるいは海外からもいろんな意見が出まして、非常に苦難の道のりだったと思います。「もうこれは無理かな」と、関係者がつぶやいた時もあったようです。しかし、それを振り返ってみて、私どもへの助言は、始める前に、徹底的に議論をする、できるものはできるが、できないものはできないと、これはこういう考えだと。そういうことを率直に、もう徹底的に議論を尽くしておくことが、開館したあと、それが上手く回るということにつながるんだと。ということで、そういった議論を恐れず、しっかりとやることがいいのではないですかというアドバイスであります。私はその事を重く受け止めました。従いまして、しっかりと議論をして、開館までに、中にはその結論に対して不満を感じる方もいるかもしれません。全員が10人が10人、ドンピシャリで合意ができるかどうかはやってみないと分かりませんけれども、大いに議論を尽くしていくことが大事だとこのように考えて、今回お願いしております。

記者
全体的にスケジュール感の遅れみたいなものはないのでしょうか。そういう議論を深める、精査するということに対して。

市長
最初からこのスケジュールについてこれは動かしません、こうですということが1人歩きしますと、「この会議はどこまで俺たちの意見聞くんだ」とか、周りでご覧になっている方々も含めて、何か予定通り歩んでいるんだなというイメージに取られますと、またそれもあまりよろしくはないでしょうから。もちろんスケジュール感持っているにしましても、非常に遅れるとか、そういうことは念頭にはないのですけれども、いついつまでに、何月には結論を出して、次のステップに進むということは、あまり強く意識してはいません。

記者
皆様他にはないでしょうか。それではありがとうございました。

市長
はい、どうもありがとうございます。

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