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【発表案件なし】
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令和元年(2019年)12月19日市長記者会見
【発表案件なし】

更新日 : 2023年11月28日
ページ番号:000152646
発表項目 なし 月日:2019年12月19日
場所:北九州市役所
出席者 北九州市長

会見の動画(YouTube)

市長
今日は発表案件はありませんので、早速、ご質問を承ります。

記者
先日、外部の有識者による公共事業評価で、新科学館について了承されました。新科学館のオープンは「21年度中」と資料上、なっていましたが、本年度の当初予算の発表時には、「22年」ということで発表されておりました。引き続き、この22年の1月から3月期のオープンを目指すということでよろしいのか、それとも21年中に前倒しになったのか、その点についてお聞かせください。

市長
方針の決定に至るまでには、一般論として、議会の意見を聞く、あるいはパブリックコメント等とか、いろんな手順があると思いますが、イオンの中につくるということになりますので、そこの、建設の諸々の予定というものもありますし、その中にソフト面で、どういう魅力のある展示や施設をつくるのかという議論も重要でありますので、時間は多少かかるかもしれません。まだ私のもとで、正式なこのスタートの時期、また、それに必要となる施設の具体的な展示の基本方向というのは、まだ決定はいたしておりません。

記者
そうなると、当初予算発表時におっしゃっていた「22年」っていうよりは、前倒しになる可能性もあるっていうことなのでしょうか。

市長
イオングループに対しましては、来年がオリンピックイヤーでもありますし、外国のお客さまが多い時でもあるので、「できるだけ早くオープンをしていただけないか」ということは、これまでにもいろいろとお願いをしてきておりますけれども、「準備の都合上、どうしても21年度中(正しくは21年中)になる」ということでございました。まだ正式な決定は聞いておりません。そしてまた、内容につきましても、鋭意、今、内部で検討をされている段階でありますので、そういう諸々のことを考えますと、来年度予算の方針を決するのは1月末になりますので、それまでにどういう状況になるのかをよく見たいと思いますけれども、今のところ、状況はそういうところです。

記者
「そういうことです」っていうのは、「前倒しになる可能性もある」っていうことですか。

市長
「できるだけ早く」という思いは、当初から市役所のほうにあります。

記者
このイオンの開業については、こっちのほうは、年度ではなくて暦年、暦のほうで、「21年中」ということで発表されたと思いますが、そうなると、早ければあと1年で開業ということも理論上、あり得るわけですけども、その後、オープン時期や施設の内容について、先ほど市長も「イオン側にいろいろ申し入れをしている」という話でしたが、イオンモール側からの追加の説明というか、補足の説明というのはございましたでしょうか。

市長
経営上の観点もありまして、具体的な施設の概要につきましては、私どものほうからは申し上げないということにしておりますので、お察しをいただきたいと思いますが、そういうことでもありますので、イオングループのほうから、節目節目に応じて、「現在、どういうことを考えているのか」という、その概要については、市長として承知をいたしておりますが、まだ踏み込んだ内容とは至っておりません。

記者
イオン側が広報主体になるということだと思いますけども、市のほうからアナウンスはできないにしても、おおよそイオングループとして、「このくらいの時期に、開業時期及び施設概要について公表されるのではないか」っていう見通しについてはいかがでしょうか。

市長
今のところは、まだそれを想定する段階には至っていないということであります。

記者
先日、11月の初旬に、北九州の先駆施設である「ジ アウトレット広島」に行ってきました。私個人的には3回目の訪問だったのですが、平日とあってか、開業当初のような賑わいはありませんでした。テナントの入れ替わりもこの間、繰り返されています。当初、年間800万人としていたイオン側の来場者数の目標の到達についても、株主総会等でのアナウンスもないようです。地元の中国新聞社が毎年、10月の末に実施している「広島市広域商圏調査」でも、各商業施設の分散化傾向も見て取れます。ただし、広島の場合は、そごうを核とした紙屋町、地元百貨店の福屋を核とした八丁堀、再開発が進む広島駅前、「イオンモール(広島)府中」など、安佐北区を除いて、ほぼ各区に巨大商業施設がひしめき合っていて、その上での分散傾向であるとも言えますが、翻って北九州を見て見ますと、井筒屋を核とした、この小倉の中心部と黒崎の副都心、この2つ程度しか核がない状況で、イオンの巨大モールができれば、影響は避けられないと思います。昨年末の黒崎、あるいはコレットの跡地について発表がありましたが、「どういう商業施設を目指しているのか」というのを、それぞれの施設側に聞くと「まだ模索中」という回答でした。その後も小規模なテナントの出店はいろいろ決まっているようですけども、商業施設としての顔が今ひとつ見えてきません。この間、市のほうに、アイムや黒崎の商業施設側から、「こういう施設にしたい」といったような追加のアナウンス及び、テナントのその後のリーシングの状況について、説明がありましたら教えていただけませんでしょうか。

市長
先ほど申し上げましたように、新たな施設の具体的な中身について、私から申し上げられるものはないのです。広島のお話がありましたけれども、私どもも大変、広大な用地に、ポストスペースワールドでつくりますので、越谷も含めて視察に行きました。広島は、場所がやっぱり離れているということは、多少はハンディがあるのだろうなと。でも最初、私ども行きました時には、たくさんの方が、車でお客さまが来られていました。広島は空港もそうでありますけれども、非常にいい施設があるのですけれども、都心から離れているというようなハンディは、やっぱり否めないのではないかなというふうに感じました。ただ越谷につきましては、イオンのお店があって、その横につくったわけでありますけれども、果たして、あそこの、新たな投資が成功したのかについては、意見はあると思います。その点、この八幡の地に考えた時に、場所の点で、非常に不利になることはない。むしろ、IRの議論でもそうだったのですが、やはり交通の利便性というものが、いろんな都市を見てきて、「非常に優れている」という評価は各社とも皆、しているわけですね。そういった意味で、すぐ隣にありますので、その点は頑張れるというふうに期待をします。周りの商店街の影響についても、私どもは、それは課題だと、このように思っておりまして、できる限り、お客さまが周遊して、「いろんなメリットが出るように」ということは、配慮をできることはしてほしいと思うし、われわれも考えねばならないと思いますが、ただ、いいものをつくる時には、大なり小なりプラスの面もあるけれども、いろんな影響があるだろうと思います。ただ、福岡市におけるこのデパートが新たに投資をされていますけれども、やはり中小の商店街はその周りにあるわけでありまして、そういった意味では、ぜひ共存共栄を目指して、副都心のほうの商店街においても、あるいはその周辺におきましても活路を見出してほしいし、そのためのサポートはわれわれも頑張りたいと思っております。

記者
イオンについては期待できるというところからすると、やはり地元への影響っていうのは、やっぱり避けられないところがあって、その点について、コレットが閉店する時も、コレット側と市役所との1つの、いろいろ、「あんまりよくなかったのではないか」という話もありましたが、この間、1年間、黒崎にしても、コレットの後継施設にしても、どういう商業施設にしていくのか、テナントの誘致状況はどうなのか、市としての、迎え撃つ側へのサポート、今おっしゃいましたけども、どういうことを考えているのか、1年経ちましたので、改めてその点をお聞かせいただけたらと思います。

市長
メリットもあるし、デメリットというものもあるかもしれません。往々にして、新しい投資・開発が行われる時には、そうした課題に直面をいたします。メリットは最大限に活かして、「不利なもの」というものを、できるだけ緩和をするということが大事です。ただその方法として、長年の間、日本の社会においては、大店舗が進出する場合には、周りの中小に対する配慮というものが制度的にあったわけであります。ところが、「トイザらス」の一件以来、そのような商業調整というのはできなくなったと。そういう状況の中で、商店の世界においても高齢化が進んでおりますから、今でも、歳を取られても、商店を経営されている方も多いと思います。従って、若い頃に、この大型店の進出に伴う周辺への影響について、それを制度的に、ブレーキをかけたり、あるいは調整をするという機能、世界をよくご存じだと思いますが、私どももお会いしていて、「昔はこうだったのに、最近の役所は冷たい」という、そういう趣旨のお話も時々、ありましたけれども、それは制度的にできなくなったという、その状況の中で何ができるかであります。商業地に対して、商業地としてだけの生きる道しかないのかどうかは、考える必要があると思います。例えば黒崎におきましても、中心市街地で国から、これは相当、無理を言って、「1都市1箇所だ」というのを、「副都心も」ということで認めていただいたのですが、どういう効果があったのかということです。その時に、「商業地としては、効果は十分ではない」というご指摘をいただいているわけでありますが、一方で、黒崎に人が住むようになったというのは、大きな変化があると思います。交通の利便性がよくて、医療機関、ドクターが大変揃っているわけです。そして、お買い物もしやすい、災害のリスクが非常に低いところでありまして、そうした意味では、歳を取っても快適に、安心して暮らせる場所だという、そういう可能性というものが広く共有されてきたのではないかと思います。そういう、その時代の変化も含めて、その土地が活路を見出し、元気になっていけるようにサポートしたいと考えています。その中でやはり、有力な個店いうものは十分、強く生きていけると考えております。

記者
今のところ、具体的な、テナントの有力な情報っていうのは、市としては持ち合わせてないっていうことでしょうか。

市長
そうですね、黒崎地域は建物が老朽化しているところが結構あります。従って、例えば、メイトのあのビルにしましても、例えば情報通信であるとか、そういう企業、事業所を誘致できないかというのは、都心開発も考えていると思いますが、窓がないのですね、デパートとしてスタートをしていますので。窓がないところで、建物が老朽化しているということもありまして、交通の利便性は非常にいいし、人材の確保も適地なのですけれども、なかなかそこは踏み込めないという状況があります。それでは、商業関係は入って来られるかということなのですが、やはり商業全体が今、大きく変わっているのは、無店舗販売・ネット販売が、若い人はかなりそっちに行っていますし、今後とも増えるでしょう。そして、大型店も結構あって、日本の商業全体を大きく、やはり厳しい状況に追い込んだっていうのは、ある意味では自動車社会になったということです。商業地、なかなか駐車場、簡単に停められるところっていうのはそうないわけです。それを持っているところが強いのですね。だから、そういうコンビニがいっぱいできた、惣菜までいいものがいっぱい売られている、そして、若い人はネット販売というのがどんどん増えている、駐車場を持たないところがどんどん不利になっているという、そういう環境の変化というものもありますので、昔の発想だけで、商業は生き残るという状況ではないと思います。建物が老朽化していることが、事業所の新たな誘致、あるいは結局、そこに店舗として入る魅力というものが、なかなか難しくなってきているというところも一面あります。

記者
この件、他に質問ございますでしょうか。ないようですので、次に移ります。先日、八幡西区のほうで、放置自転車を区役所の職員が、必要な手続きを失念して、勝手に処分するという事案がありました。捨てられた側には、相応額の費用弁償はされるようですが、その総額についてはもうまとまったのでしょうか。

担当者
この件、細かい数字はちょっとまだ。

記者
分かりました。地方自治法の243条2の3項に「占有動産を保管している職員が重大な過失で亡失した場合は、損害賠償を規定し、さらには地方公共団体の長が監査を求め、その決定に基づき、賠償を命じなければならない」とあります。今回の件は、この条項に該当する事案と見てよろしいのでしょうか。

市長
この間、不祥事がいくつか出てまいりまして、その都度、信頼を損なうことになって、大変遺憾に思っております。まずは状況を、よく把握をして、「なぜそういう不祥事を起こしたか、ミスが出たのか」ということを、徹底的に精査をした上で適切な、そして、厳正な措置を取るということであります。この自転車の案件につきましては、私のほうにまだ、「その後どうするのか」ということについての報告はまだ来ておりません。いずれにしても、市民の皆さま方にご迷惑をおかけした案件でございますので、きちんと状況をよく把握し、法令に照らして、また私どもの規則に照らして、しっかりと対応したいと思います。この件について分かる人はいるかな。

担当者
今日、担当者が来ておりません。

記者
分かりました。市民からは、市役所の職員が、なぜ起きたのかを担当課に聞いても、単に「忘れていた」という、「そこに尽きる」という話でしたので、ご本人のミスであることは明々白々なのですけども、市民からは、税金でその職員のミスの穴埋めをすることにも疑問の声が出ていますので、その点については、先ほどおっしゃられたように対応されると思いますので、よろしくお願いいたします。

市長
あと、年内もう1回この機会があると思いますので、こういうことは、年内にできることはきちんとしておきたいと、こう思います。ただ、一般に解釈として、「大きなミステイクであるかどうか」の認識というのは、いくつかいろんな判断事例っていうのも結構、世の中にはあると思いますけれども、それに該当するかどうかについては、担当者と協議をしたいと思います。

記者
この条項については、8月8日の定例会見のほうで、市長が門司区の選管のミスの事案について説明される際に持ち出された事項ですけれども、その後、この門司区の選管のミスについては、門司署のほうに被害届を出されて、捜査されていると思いますが、捜査の進展状況はどうなりましたでしょうか。

市長
新たな報告は、私は受けておりません。

記者
捜査状況が進んでいないということであれば、年度内に該当職員のけじめをつけるということになった場合には、すでに監査事務局に監査を求めたということでよろしいのでしょうか。

市長
どういう処分を行うかということについては、市役所内部に、そういう処分に関する基準もありますし、これまでいろんな事例も積み重ねがありますので、それを踏まえて適切に、そして、厳正に対処したいというところであります。

記者
捜査がなかなか進展しなくて、いつまでも迷宮入りっていうことも有り得るわけですけれども、この年度内に、そのけじめというのはつけるということで考えてよろしいのでしょうか。

市長
時間を、なかなかその真相が明確に把握できないケースというのも有り得るのかもしれませんが、じゃあ、時間をかけてそれを、ずっとウォッチをしていくということで、また新たな局面になり得ることが想定されれば別でありますが、基本的には今、当局にもご迷惑かけてやっていただいておりますので、一定の時点で1つのけじめをつけねばいけないというふうに思います。その時期がいつかということになると、こういう不祥事の案件でありますので、いつまでもズルズルと、このウェーブのままに引っ張るというのもどうかと思いますので、1つの目途としましては、年度内にということであります。

記者
門司区の選管のミスについてですけども、他の政令指定都市は、この選挙の際の職員の手伝いということに関しては、超過勤務手当で対応しているところが、20市中18市(正しくは15市)と。北九州市と浜松市のみが選挙報償費として(現金で)支払っているという状況があって、10月11日の会見では、超過勤務手当への変更について市長は次のようにおっしゃっておられました。「振替休日の可能性はどうかということと併せまして、検討を今、している最中でございますので、もう少しお時間をお貸し願いたいと思います」と、こう述べられておられました。今年ももう終わりに近づいていて、来年には解散総選挙という話も出ております。そうそう時間をかけていられない案件かとは思いますが、その点について、その後の検討状況について教えていただけたらと思います。

市長
現在、鋭意、関係部署において善後策、どう改善すべきかということは、議論がまだされています。いつぐらいに方向性を出して、私のもとに、報告協議に入るかはまだ未定でありますけれども、方向性を確認しましたら、これは改めてお知らせをしたいと思いますが、基本的には慎重によく精査をし、いろんな事例も踏まえて、検討することは良しとしますけれども、やはり一定の時期が来たら、それまでにやっぱり目途をつけて、きちんと答えを出すということも大事であります。そういう時期は、近づいてきているとは思いますけれども、年内になるかどうかは、まだ未定であります。

記者
近づいてきているというのは、次の解散総選挙なり、次の大型選挙までには間に合わせたいということで理解してよろしいのでしょうか。

市長
不祥事を、再発を防止するためには、振込にするとか、そういう方法によって考えられますので、そもそもの議論をどうするのかということにつきましては、担当部署において、いろんなことを考えていると思います。内部の調整と一定の合意ができた段階で、市長のほうに報告があるのだと思いますが。

記者
この件等で他、ございますでしょうか。では次に移ります。幹事社から最後の質問とさせていただきますけども、昨年9月28日の定例会見(正しくは決算特別委員会)で、公文書の電子決裁比率が17年度は3.3%だったと、昨年10月から、総務局で試験的に電子決裁にして、本年度から全庁的に利用率向上を図るというような説明をされておられました。総務局内での試験導入に伴うメリットとデメリット、その上で、今年度の導入状況についてどうだったのかについて教えていただけたらと思います。

市長
今年の11月末時点ですが、電子決裁率は50.8%に来ております。この電子決裁というのは、市役所にとりまして業務の効率化、文書管理の適正化を進める上で、大きなメリットがあるというふうに考えております。総務局での試行実施を踏まえて、今年の6月から全庁的に電子決裁の実施を推進してきて、先ほど申し上げた数字に上がってきております。当初の目標は50%でありましたので、一応、それは達成をしました。今後でありますけども、電子化の対象から外しておりました、用紙サイズが大きなもの、A3を超えるものであります。また、紙の文書の枚数が多数に及ぶもの、これは20枚を超えるものとしておりますが、こうしたものにつきまして、本年度末までに見直しの検討を行いまして、来年度の早い時期までに検討結果を踏まえて、実施をしたいと考えております。この見直しの検討状況に応じまして、目標値などを設定していくことにしたいと考えております。総務局の施行状況を踏まえますと、80%が1つの目途になるのではないかと思います。また、文書管理システムの一部の機能に課題がありますために、次のシステムの全面的な改修時期、これは令和6年頃を予定しておりますけれども、この時期に見直す予定にしておりまして、全面改修後は電子決裁率100%を目指します。

記者
将来的に電子決裁率が100%になっていくということですが、ある局長の方に聞くと、「ハンコを押さなきゃいけない書類が、こんな束になってすごい」という状況もこれまであったようですけども、電子決裁に伴う業務の効率化だけでなく、今はビジネス用チャットツールもあったりして、区役所間や、本庁と区役所の間のやりとりも、そこに行かなくてもやり取りできる時代になっています。12月定例会で廃止されたようですけども、この役所ではついこの間まで、市内出張で何か旅費が認められていたようなことをお聞きしまして、ちょっとびっくりしたのですけども、そんな時代錯誤的なものがなくなったのは一歩前進だとは思いますが、民間では使いこなしているそのビジネスツールを用いて、さらなる業務の効率化っていうのを目指されるお考えはございますでしょうか。

市長
文書管理というテーマについて言いますと、国のほうでも時折、話題になりますし、やはり業務の効率化と文書管理の適正化という面で、この電子決裁が非常に重要だというように改めて認識をしております。加えまして、5Gというテクノロジーが来年以降、いよいよ国民生活の前に出ると。膨大な量を簡単に送れるという時代でありまして、これがいろんな面で市民生活にプラスもあるでしょうし、いろんな課題も生じるかもしれません。いずれにしても、この5Gの時代はやってくるということです。このように、情報通信の世界において、新しい技術革新も加わってまいりますので、先ほど申し上げましたように、文書管理の適正化と業務の効率化という面で日進月歩の技術を見ながら、工夫をしていくということが、ますます重要になってくると思いますので、他都市の先進的な事例も参照しながら、より効率的な、適正なシステムをいろんな面で考えていきたい、工夫していきたい、研究調査を続けたいと思っております。

記者
その上でお聞きしますけども、業務の効率化の先には人員削減っていうところが当然出てくるかなと思うのですが、この人員削減につなげていくお考えはございますでしょうか。

市長
着任以来、この定数の削減・管理につきましては、非常に、相手のあることでもありますし、職場はやっぱり人手が足りなくなるという一面も出てまいりますので、いろいろと慎重によく考えまして、ただ、民間にできることは他にないかと、そういうところはスリムになる、また技術革新によって、効率的になるものもあると思います。しかし、同時に、新たに市民のニーズを踏まえて、必要となる人員も出てくるわけでありまして、そういったものは補充しながら来ております。結果として、定数減ということになっておりますが、必要なものについては、やはりそこに人を配置していくということも大事であります。今後のことを考えますと、例えば教育現場を例に取りましても、やはり行政職の職員というよりは、むしろ、そういう社会心理や、そういった子どもたちの心情に寄り添えるような、そういう技能を持った職員の拡充ということが叫ばれているわけでございまして、その辺、まだまだ課題があって、増やさねばならないという職種の1つだと思います。他にも、高齢化が進むということもあって、必要となる新たな仕事というものもあろうかと思いますので、一方においてAIや、あるいは、こういうシステム活用が進んでスリムになる一面、拡充せねばならないというものがどれぐらいあるか、その結果として、定数ということになりますので、その点は、単純に「これだけやれば、これだけの人が減る」という世界ではないというように思っています。

記者
社会動態については別にしても、人口については今月、もう94万人を割り込む状況があって、今後も引き続き減り続けていくことは、これは避けられない状況の中で、新たな業務が発生することも有り得るかもしれませんけれども、それはそれとしても、総人件費の抑制という観点で、業務の効率化の先に、その定数の管理等も含めて、数値目標として次の行革大綱に盛り込まれるお考えはございますでしょうか。

市長
着任してから、かなりの全体の定数は減っております。それによって、総人件費というものは縮減している面がありますが、一方において、高齢化の進展等によりまして、後期高齢者や介護保険や、あるいは国保に対する一般会計からの繰り出しというのは100億円ぐらい増えたでしょうか。そういうふうに考えますと、高齢化がどんどん進むという中で、どうしても確保せねばならない財源のことを考えて、全体を考えて、職員の皆さま方には何かと苦労があると思うけれども、やはりどうしても確保せねばならない財源を確保するために、このような合理化と言いますか、行政改革というものを、職員の定数についても行ってきた経緯があります。今後を見ると、行政改革というのは当事者からすると、大変に身の切られるような思いも多々あるというように察しております。それだけに、何のためにそういう試練に立ち向かうのかということについて、いろんな不満もあるし、いろんな意見がある中を、納得をしてもらいながら進める必要があります。今後の社会が市役所に対して何を求めるか、何を期待するのか、どういう課題があるのかということをよく考えた上で、そのために、どうしてもこういう、「人は配置せねばならないし、こういうところを行革せねばならない」ということになりますので、いわゆるその行革の目標値を出す時には関係者が、いろんな意見がある中を、やはり「将来の北九州市民、社会を発展させるために」という、そういう大義というものがより具体化、明確に意識されているということが大事ではないかと、13年やってみまして、感じております。そうした意味では、まだ数値目標を出して、次の試練に、職員と一緒に挑戦をしていくにしてはもう少し、そこら辺のいろんな状況をよく精査をして、共通認識を持った上で目標を立てるのがよいのではないかというように、まだその時期ではないように、今、調査研究に没頭している段階です。

記者
分かりました。先ほど来の、市民から見たら怠慢とも言える職員の基礎も含めて、その総人件費関連についても市民から厳しくチェックされると思いますので、その辺は精査をよろしくお願いします。他、質問ございましたらどうぞ。

記者
先ほど市長、「黒崎に人が住むようになった」とおっしゃいましたけれども、黒崎はマンションができたり、再開発の勉強会ができたりと、商住混在化の流れが進んでいるみたいですけれども、市としても黒崎の街なか居住というか、そういうのを促進していくような施策等、何か考えられたりしていますでしょうか。

市長
黒崎2丁目と言えば、最も利益率の、日本でも有数の高い、商業地、デパートなんかもございますが、そこがマンションに変わると。これは非常に象徴的な転換を感じるわけです。加えまして、駅の近くにまた地権者が集まって、再開発、居住空間へ1つ可能性を見出そうとしているというわけであります。改めて交通の利便性と医療機関、また商業、いろんなことを考えまして、災害リスクを考えまして、非常に「住むのにふさわしい、いいところだ」という認識は広がりつつあると思います。もしその方向で、地権者の方や住民の方のご理解・ご賛同が得られたら、私どももそれは後押しをしていきたいと、こう考えております。

記者
最近、黒崎が「特急を使えば、福岡市の城南区より近い」というのを、売りにしたりする事業者も出ていたようですけれども、ご感想というか、「城南区より近い黒崎」というところについて、意見が囁かれているところについて。

市長
地元の方々も副都心の再生・発展のために、いろんな努力をされておられます。行政としても情報を共有しながら、できる応援はしていきたいと考えておりますが、交通の利便性だとか、その強みを、再認識をして、みんなでこの将来を、20年、30年先を考えて行動する時が来ていると思います。それはちょうど主要な建物がかなり老朽化を始めているということです。建替えをはじめとして、どういう街を展望するかという、そういう転換期に近づいてきているように思います。その時に、例えば最近の話題ですけれども、なぜこの海外のIR事業者が、数千億円とも言われる投資を考える時に、九州の他の地域もいっぱいあると思います。いいところはいっぱいありますけれども、なぜ北九州を選んで、検討を私どもに要請してきているかということは、やはりいろんな面でメリットがあるのですね。それは、黒崎副都心地域についても当てはまることがあろうかと思います。そういう強みを発揮して、昔の商業地だけのコンセプトだと、なかなか大変かもしれません。それは状況の変化と、いわゆる大店法が変わったということです。われわれは「昔の商業地を目指して、いろいろと後押しをしたい」という場合に、「新たな進出に対して、ブレーキを掛けられるか」という、これが昔のように行かなくなっているからこそ、大変悩ましい状況になっているわけでありまして、まず今、お話にあったような「そういう強みを、新たに発信をしながら頑張っていこう」という動きは注目をしておりますし、できるものはしっかりしたいと思います。「商業、加えて快適な居住区域、そして、交通の利便性を」ということは、仕事がしやすい、集まりやすいという意味において、関係の企業・事業所の誘致ということが開けてくると思います。それを今の古い建物の中で、どうやってそういう時期をこれから乗り越えていくかだと思います。古い建物のままでいいかどうか、それがところどころ主要なポイントなりますけれども、それを考える時に来ていると思います。

記者
他、質問ございますでしょうか。じゃあ、ないようですので、また来週。

市長
ありがとうございました。

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