障害者の社会参加
障害のある人とない人がともに楽しめる施設が誕生
▲天候に関係なく一年中利用できる
室内プール
4月22日、新しい障害者スポーツの拠点「北九州市障害者スポーツセンター『アレアス』」がオープンしました。障害者スポーツは、障害のある人の社会参加の促進だけでなく、障害のある人に対する理解と関心を深めるなどさまざまな意義を持っています。今回は、アレアスの施設紹介と障害者の社会参加について特集します。
スポーツに親しみ、安心して気軽に健康づくり
新・障害者スポーツセンター「アレアス」は、障害のある人はもちろん、すべての人が安心して気軽に利用できるスポーツ施設です。室内プール、トレーニングルーム、視覚障害者の卓球専用室、喫茶コーナーなどが整備され、施設内は完全バリアフリー対応、視覚障害者のために音声案内もあります。また、ほとんどのスタッフが「障害者スポーツ指導員」の資格を持っています。
年中利用できる室内プールは、障害のある人の身体のリハビリや心のリラクゼーション効果が期待される人気の施設です。また、絵画、書道、写真などの活動を支援するための「美術活動室」もあります。
さまざまな制度を利用して積極的に社会参加を
「アレアス」のオープンは、これまで障害があることであまり外出しなかった人たちの、外出のきっかけになることが期待されています。市や社会福祉協議会等では、障害のある人への移動支援サービスなど外出を支援するさまざまな制度を提供しています。詳しくは、区役所「高齢者・障害者相談コーナー」や社会福祉協議会へお問い合わせください。
活力ある豊かな生活を
本市では、障害の有無にかかわらずお互いの権利を尊重できるまちづくりを進めています。「アレアス」の利用などを通して、障害のある人とない人がともにスポーツや文化活動に親しみ、活力ある豊かな生活を送れる社会を実現しましょう。
北九州市障害者スポーツセンター「アレアス」
小倉北区三郎丸3丁目4―1 TEL093・922・0026 http://kitakyushu-ssc.jp
- 開館時間:9~21時 ※毎週木曜日12~21時と毎週日曜日9~12時は、プール・トレーニングルームなどが障害者専用利用となります。
- 休館日:火曜日(祝日のときは開館し翌日が休館)
- 使用料:(障害のある人と介助者1人は無料)
体育館・卓球室 | 1人1回 (2時間以内) |
一般 | 高校生 | 小・中学生 |
---|---|---|---|---|
350円 | 170円 | 100円 | ||
大・小スタジオ | 1人1回 (2時間以内) |
一般 | 高校生 | 小・中学生 |
350円 | 170円 | 100円 | ||
室内プール | 1人1回 (2時間以内) |
一般 | 高校生 | 小・中学生 |
500円 | 310円 | 150円 | ||
トレーニングルーム | 1人1回 (2時間以内) |
350円 |
◆障害者スポーツセンターの教室
いずれも7月から開始。定員は各8~30人。期間・時間など詳細は問い合わせを。申し込みは6月25日までに障害者スポーツセンター(TEL093・922・0026)へ。
●アレアス | |||
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教室名 | 対象者 | 曜日 | 時間 |
トレーニング教室 | 知的障害者(高校生以上) | 毎週日曜日 | 朝 |
視覚障害者(高校生以上) | 毎週木曜日 | 昼 | |
ストレッチ教室 | 障害者 | 毎月第1日曜日 | 昼 |
毎月第2月曜日 | 夜 | ||
毎月第3木曜日 | 昼 | ||
リズム運動教室 | 障害児者(小学生以上) | 毎週土曜日 | 昼 |
バランスボール教室 | 障害児者(小学生以上) | 毎週金曜日 | 夜 |
親子水泳教室 | 知的障害児(4歳以上)と保護者 | 毎週土曜日 | 朝 |
初心者水泳教室 | 知的障害者(18歳以上) | 毎週木曜日 | 夜 |
知的障害児(小学生以上) | 毎週日曜日 | 朝 | |
水泳ワンポイントレッスン | 障害者(小学生以上) | 毎月第1木曜日 | 夜 |
毎月第3日曜日 | 昼 | ||
放課後スポーツ教室 | 知的障害児(小学生以上) | 毎月第2水曜日 | 昼 |
身体障害児(小学生以上) | 毎月第3水曜日 | 昼 | |
●若松体育館プール(若松区古前1丁目) | |||
教室名 | 対象者 | 曜日 | 時間 |
巡回水泳教室(若松) | 障害児者(小学生以上) | 毎週土曜日 | 朝 |
《障害者への情報提供》
福祉サービスや催しを紹介しています。
- 障害者の福祉ガイド 障害のある人が利用できる制度や福祉サービスを掲載。各区役所「高齢者・障害者相談コーナー」で配布。
- 障害福祉イベント情報「いべんとアラカルト」(月1回発行) Eメールか郵便(有料)で送付。障害福祉情報センター(戸畑駅前、ウェルとばた、TEL093・882・7721)へ問い合わせを。
- 市政だより 視覚障害者(身体障害者手帳1・2級程度)に点字版か音声版(デイジー版とテキスト版あり)の市政だよりを送付。広報室広報課 TEL093・582・2236へ問い合わせを。
《利用者に聞きました》
人と人との出会いと交流
手嶋京子さん
(八幡東区)64歳
私は視覚の障害者手帳を持って10年になります。その頃から障害者スポーツに関わるようになりました。もともとスポーツが好きで、水泳のインストラクターをしていたこともあります。「アレアス」では、視覚障害者の卓球『サウンドテーブルテニス』のサークルに入っていて、毎週月曜日に視覚障害者の仲間と練習をしています。アイマスクをつけ、音を聞き分けて行う卓球は難しいですが、とても楽しいです。サークルで、大会にも出場しているんですよ。他にも、太極拳、エアロビクス、水泳をしていて毎日が充実しています。
サークルの仲間には、障害のため外出できないと思い込んでいた人もいました。しかし、スポーツがきっかけで今では一人でどこへでも出かけられるようになっています。ここが、そんな人たちの活動の拠点になってほしいです。そして、この施設を通じて、障害のある人とない人がお互い理解しあえたらうれしいですね。
【この特集に関する問い合わせ】 保健福祉局障害福祉課 TEL093・582・2424 FAX093・582・2425