石巻市写真
▲復興を誓う石巻市民の思い

災害廃棄物(がれき)を受け入れ、石巻市の復興を支援します

 本市では、国から要請を受けた宮城県石巻市の災害廃棄物(がれき)の受け入れについてこれまで検討を重ねてきましたが、このたび正式に受け入れを決め、その準備を始めることといたしましたのでお知らせします。

被災地復興には広域処理が必要です

石巻市地図

 昨年3月に発生した東日本大震災から1年以上が過ぎましたが、石巻市には依然として大量のがれきが高く積まれたままで、その処理が進んでいません。石巻市の皆さんは1日も早いがれきの処理を望んでいます。このような状況から脱却し、復興に向けて歩み出していくには、全国で協力してがれきを処理していかなければなりません。

 そのような中、北九州市議会は今年3月に「がれきの受入れに関する決議」を全会一致で行いました。本市もこれを踏まえ、「がれきの処理なくして被災地の真の復興はあり得ない」との考えから、受け入れに向けた検討を始めました。

健康や環境への影響はありません

 本市では「災害廃棄物の受入に関する検討会」で専門家の方々からのご意見をいただきながら、具体的な処理方法の検討を行ってきました。その検討経過の中で、受け入れるがれきは、放射能濃度が放射性物質に汚染されたものとして取り扱う必要のないもの(放射性セシウムの濃度100ベクレル/kg以下)しか持ち込まないこととし、焼却および焼却灰の埋め立ても安全な処理方法としています。

 また、がれき受け入れや処理による放射能の値は極めて小さく、環境や人への影響はありません。これは、試験焼却においても確認されています。

風評被害への対応について

視察の様子写真
▲説明を受ける北橋市長(左)

 がれきの受け入れに当たっての懸念は、地元産品などへの風評被害です。風評被害については、まずは未然に防止することが重要です。事実を正しく伝えるため、受け入れるがれきや処理の安全性について正確な情報を発信するとともに、放射線量などの測定結果を速やかに公開していきます。本市の豊かな海の幸や山の幸を今までどおり消費し、力を合わせて風評被害を防ぎましょう。

 環境大臣からは「風評被害の対応の責任は国にある」との方針が示され、市としても風評被害防止対策室を新設し、責任を持って対応します。

石巻市長 亀山 紘

北九州市民の皆さまへ

 昨年3月11日に発生しました東日本大震災で、石巻市は未曾有の甚大な被害を受けました。

 今回の災害によって発生したがれきの量はあまりにも膨大です。このがれきの処理が今、一番の課題となっております。

 何とか、市民の皆さまのご理解を得て、がれきの広域処理をお願いしたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

北九州市長 北橋 健治

皆さんのご理解とご協力をお願いいたします

 私が、がれきの受け入れの検討を行うにあたり最も気がかりであったのは、目に見えない放射線に関する安全性の問題でした。しかし、専門家の方々のご意見を聞きながら処理方法などの検討を進め、試験焼却を行った結果、北九州市独自の方法で処理すれば健康や環境に影響なく安全に処理できると判断いたしました。

 その後現地を訪れ、悲しい思いでがれきの山を見上げる石巻市の方々の姿を見たり、「がれきを早く片付けてほしい」という切実な声を聞いたりして、支援への思いを一層強くしました。そして最終的には、説明会などでいただきました市民の皆さんのご意見や市議会での議論を踏まえ、このたび正式に受け入れることとしました。

 今後は具体的な準備を進め、被災地・石巻市の一日も早い復興を支援していきます。また、市民の皆さんへの丁寧な説明を続けてまいりますので、ご理解とご協力をお願いいたします。

【お問い合わせ】 環境局災害廃棄物専用ダイヤル TEL093・582・2411  産業経済局風評被害防止対策室 TEL093・582・2213

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