ロケ地・北九州の魅力
風景も人も、北九州でしか撮れない映画がある
近年、本市では映画やドラマの撮影(ロケ)が数多く行われています。市役所では「北九州フィルム・コミッション」がロケ誘致や支援を行っており、その数は160本を超えました。本市にはさまざまなシーンを撮影できる環境がそろっているだけでなく、市民・企業などが非常に協力的なことも誘致に成功している要因です。今回は、ロケ誘致がもたらす効果や、「映画の街・北九州」としてどのような魅力があるのかに迫ります。
他都市にないロケ地としての魅力
本市には都市部、田舎、大自然、工場群、港、またレトロな建物や町並みが現存するなど、さまざまなシーンを撮影できる場所が高い水準でそろっています。しかも、そのほとんどが小倉都心から都市高速などを使って30分以内で行けるアクセスの良さもあり、それらを強みとしてロケ誘致を行ってきました。しかし、東京からの移動に時間と費用がかかるため、思うように誘致ができない状況でした。
そのような中、一本の映画をきっかけに、「ロケ地・北九州」の名が知られるようになったのです。その作品は、9割以上のシーンが北九州ロケの「おっぱいバレー」。八幡西区萩原駅前を終日通行止めにして行われた大規模ロケが、東京の映画業界で話題となりました。
この作品以降、空港や中心市街地での大規模ロケなど、これまで日本では撮影が難しかったシーンが次々と北九州で撮影されるようになりました。大規模ロケを行うことができた背景には、警察や行政だけでなく、市民や企業の理解と協力がありました。それは、映画製作もものづくりの一つであり、それを応援する風土があるからではないでしょうか。
また、北九州フィルム・コミッションに登録している市民エキストラは5千人以上、一昨年は延べ8千人が撮影に参加するなど、撮影を楽しむ市民気質があることも大きな支えとなっています。
ロケ地にもたらされる経済効果と観光資源
本市では一昨年、17本の作品で延べ204日間撮影が行われました。この年、ロケ隊が滞在することで生まれた宿泊、移動、飲食などの経済効果は約3億5千万円に上ります。また、美術セット等の制作やケータリング(出前調理)など関連産業の成長を促す効果もあり、市内企業への発注が増えています。
さらに、ロケ地巡りや、おいしいものが多いとロケ隊に評判のグルメを、観光資源として市外・県外へアピールすることも行っています。最近ではロケ地修学旅行も実施され、一層の効果が期待されています。
そして、「映画の街・北九州」へ
スクリーンで見る市内の風景は、どこか魅力的に見えます。9月から来年1月にかけて、市内各地でロケを行った映画3作品が公開になりますので、ぜひご覧ください。
- 「共喰い」9月7日公開
- 「ジンクス!!!」11月16日公開
- 「黒執事」来年1月18日公開
また、門司港レトロ地区にある松永文庫(旧大連航路上屋1階)では、映画に関する貴重な資料を見ることができます。映画を見たり知ったりロケに参加したりすることで、さらに映画に親しみ、「映画の街・北九州」を盛り上げていきましょう。
三好紀章さん
エキストラさんに聞いてみました
日常の中の非日常体験がたまらない
3年前からエキストラを始め、これまで12本の映画やドラマに参加しました。以前から舞台俳優に憧れていて、ふと「映画のエキストラなら演技の経験が積めるんじゃないか」と思い、フィルム・コミッションを知りました。
撮影現場でよく顔を合わせる人も多く、お互い情報交換をしています。プロの俳優さんが本番に入る時の切り替えは見ていて勉強になりました。現場でしかもらえないオリジナルグッズも毎回楽しみです。
印象に残っている作品は「図書館戦争」です。図書隊員の役は衣装が重装備な上に機関銃を持ったので、とても重たくて暑くて。あれはなかなかできない体験でした。
最近では美術のボランティアスタッフも経験し、続けていきたいという気持ちがさらに強くなりました。
「北九州フィルムフェスタ」のお知らせ
来年3月まで、映画に関連するさまざまなイベントが行われる「北九州フィルムフェスタ」。そのメインイベントとして、野外での上映会が開催されます。上映前にはcross fmラジオ特別番組の公開録音が行われ、会場にはシネマグルメ屋台村も登場します。
- ●日時 9月21日(土)19時(開演予定)
- ●場所 勝山公園(市役所南側)
- ●上映作品 「おっぱいバレー」(上映作品は変更になる場合があります)
上映作品など、最新情報はホームページで随時発表します。
ホームページアドレス https://www.kitakyu-fc.com/kiff/
【この特集に関する問い合わせ】 広報室報道課 TEL093・582・2235