ユースステーション
若者が集い、未来を育むコミュニティ
近年、若者に共通する課題として、成長する上で欠かせない人や社会と関わることの経験不足があると言われています。そこで本市では、集団活動を通じ、さまざまな体験ができる若者の活動拠点として、昨年4月に「ユースステーション」を設置しました。今回は、若者が自己を発見し、社会性や自立性を身に付け、共生できる力を育むことを目的とするこの施設を紹介します。
いろいろな体験ができる「若者が主役のステージ」
▲フリースペースに集う若者たち
コムシティ内(黒崎駅西側)にオープンしたユースステーションは、主に中・高校生を対象とした社会教育施設です。気軽に立ち寄ることができるフリースペース、ダンス・卓球等ができる多目的ホール、バンド演奏ができる音楽スタジオなど、さまざまな設備が整っています。特にフリースペースは飲食が可能で、友達との会話や学習などに利用でき、人気のスポットになっています。
また、ここではさまざまな講座を実施しています。いろいろな職業の人を講師に迎えてのキャリア講座、一人暮らしに役立つレシピを学ぶ料理教室、海外留学を経験した先輩の話を聞いたり外国人と交流したりする講座などです。総勢9人のスタッフが、これらの講座や施設の運営を行っています。
ここは若者たちにとって「気軽に行ける安全で安心な居心地のよい場所」であるだけでなく、講座などを通じて自己発見をする機会を提供しています。
若者たちの自主性を引き出す「企画」
ユースステーションでは施設主催の講座だけでなく、若者たちから希望を募り、その実現に向けてサポートする「あなたの企画を実現しよう」という事業も行っています。
今年度は「ハロウィンライブ」「CDをつくろう」「スプリングライブ」の3企画が採用されました。発案者を中心に実行委員会をつくり、参加者集めからチラシ作り、会場準備といった裏方業務まで、全て若者たちで運営します。施設スタッフは必要なときにアドバイスを行うオブザーバーとして若者たちを見守ります。企画を通して他校や学年の違う生徒との交流を行い新たなコミュニティが生まれ、社会性を身に付けています。また、さまざまな経験をすることでコミュニケーション能力や判断能力が養われ、それが自信へとつながりさらなる自主性を育んでいます。
まだ利用したことのない皆さんもユースステーションで開催される講座や施設利用を通して、多くの友人とふれ合い自分たちの企画を実現してみませんか。
ユースステーション 施設案内
- ■所在地:コムシティ地下1階(八幡西区黒崎3丁目15―3)
- ■利用対象者:中学・高校生をはじめとした若者
※上記以外の人も利用可 - ■開館時間:月~金曜日 13~21時、土・日・祝日 10~21時
※学校の長期休業中には、平日も10時から開館 - ■利用料金:フリースペース、PCゲームコーナー、学習スペースの利用は無料。スタジオなどは有料。詳細はお問い合わせ先へ。
おいでよ! ユースステーション
ユースステーションでボランティアをしている
上村真由華さん・18歳(写真左)、米田陽和さん・18歳
- Q.ユースステーションをどのように利用していますか。
- A.上村さん 学校の体育祭前には応援グッズ作りや、多目的ホールでダンスの練習をしました。施設ボランティアをするようになってからは毎日のように通っています。
- A.米田さん バンドをしているので音楽スタジオをよく利用します。他にもボランティアリーダー養成講座など、さまざまな講座に参加しています。
- Q.お二人とも施設ボランティア「みつばち」に参加されているようですが、どのような活動をしていますか。
- A.米田さん 受付でのあいさつやゲームの貸出手続き、卓球台の設営など施設運営のお手伝いをしています。ミツバチは仲間のために働いて、助けてもらった分恩返しをするそうです。一人はみんなのために、みんなは一人のために、といった心を持って活動しています。
- Q.活動を始めて良かったことはどんなことですか。
- A.上村さん 私は人前で話すことが苦手でした。ボランティア活動を始めて発言する機会が増えたおかげで、自信を持って人とコミュニケーションが取れるようになりました。
- A.米田さん 他校の人との交流が生まれたことです。特に同じ考えや夢を持つ人に出会えたときは、ボランティアを始めて良かったと思える瞬間です。
- Q.同世代の若者に伝えたいことは。
- A.上村さん 私はここでの講座やボランティア活動を通じて苦手な事を克服できたので、何か挑戦したい人はぜひここに来て、さまざまな体験をしてほしいです。
- A.米田さん スタッフの皆さんが家族のように見守ってくれるので、安心して使える施設です。また、いろんなことに挑戦できるので自分自身が成長できます。それと施設ボランティアには男の子が少ないので、ぜひもっと男の子に参加してほしいです。
【この特集に関する問い合わせ】 北九州市立ユースステーション TEL093・621・0132