特集私たちでつくる これからの自治会・町内会

自治会活動に参加してみませんか

 私たちでつくる これからの自治会・町内会

ご近所の人たちのイラスト

 自治会・町内会(以下「自治会」という)は、「住みよいまちにしたい」という住民の思いの実現に向けて、住民自らが結成し運営を行う、地域コミュニティーづくりの中心となる団体です。

 自治会を中心に住民同士が強いつながりを持つ地域は、見守り・防犯・美化活動等、普段の生活における困りごとの対応に強いだけでなく、地震や豪雨などの自然災害時においても住民同士で助け合う「共助」の力が有効に働きます。

 近年は、こういった「共助」の重要度が増しているといわれ、自治会の必要性が改めて見直されています。

 今回は、地域の特性に合わせた「共助」の力を高めるための取り組みを実践している自治会を紹介します。

 皆さんも自治会に参加して、一緒に「住みよいまちをつくる」活動を始めてみませんか。

災害に強い自治会 八幡東区枝光第二自治区会

防災活動の取り組み

防災のための地図づくり

 九州大学大学院志賀研究室と協働で、空き家や空き地、老朽家屋、危険な崖や擁壁などを表記した地域の防災に役立つ地図を作成しました。地域を9グループに分け、毎年、各地域の町会長と民生委員、学生が実際にまちを歩いて確認し、最新の状態となるように地図を更新しています。

SNS(ネット上の交流を通して社会的ネットワークを構築するサービス)を使って情報共有

 地域の活動情報等を共有する「枝光地域情報ネットワーク」や、不審者情報やパトロールスケジュールなどを共有する「枝光安全安心パトロール」など、タイムリーに情報を共有できる仕組みづくりを、SNSを活用して行っています。

ひびの入った擁壁もチェック写真
▲ひびの入った擁壁もチェック

昨年7月の崖崩れ発生箇所写真
▲昨年7月の崖崩れ発生箇所

インタビュー

枝光第二自治区会 地域対策部長 森本三千雄さん

森本三千雄さん写真

 枝光第二自治区会は25の町会で構成され、約1750世帯が加入しています。傾斜地に住宅が建ち並び、坂と崖が多く道路も狭いため、特に防災に力を入れて活動しています。

 この地域では一昨年、昨年と2年続けて崖崩れが発生しました。昨年7月の豪雨では、7カ所で崖崩れが発生し、住民の中には市民センターへ自主避難する人もいました。けが人が出なかったのは不幸中の幸いでしたが、崩れた崖の補修などのさまざまな課題が残りました。

 このような危険な箇所を事前に把握し、補修するなどして災害を防ぐためにも、毎年更新している防災地図の情報の精度を上げ、町会で活用したいと考えています。

 また、高齢化が進み一人暮らしの人も多いので、日頃からの見守りや災害時の連絡・支援方法などもみんなで共有できるようにしていきたいと考えています。今後も地域全体で、いざという時の「共助」の力を高めていきたいと思います。

ウオーキングでパトロール 若松区第31区自治会

安全・安心な環境をつくる取り組み

高須地域パトロール隊

 平成27年6月からパトロールを行っています。現在、隊員57人が昼の部6グループと夜の部8グループに分かれ、参加しやすいように年間スケジュールを事前に立てて、月に各2回実施しています。昼は通学路に立ち下校時の見守りを、夜は公園や薄暗い道、空き家、神社などをウオーキングしながらパトロールをします。毎回状況を記録し、次の回にまわるグループへ引き継ぎ、きめ細やかなパトロールとなるよう心掛けています。

公園、緑道、路地など、地域をくまなくパトロール写真

公園、緑道、路地など、地域をくまなくパトロール写真
▲公園、緑道、路地など、地域をくまなくパトロール

インタビュー

若松区第31区自治会 会長 田島剛さん

田島剛さん写真

 若松区第31区自治会には、高須校区と青葉校区の一部、約2000世帯が加入しています。昭和40年代からの区画整理で急増した戸建て住宅とマンションが混在する地区です。

 以前から生活安全パトロールなどを実施していますが、これは住民に防犯意識を高めてもらう意味合いで、大通りを中心に行われているものです。

 平成26年の「北九州市安全・安心条例」の施行を機に、住民も一緒になって取り組むことが必要だと思い、より多くの人が見回り活動に参加できるよう、新たに「高須地域パトロール隊」を立ち上げました。まちづくり協議会や社会福祉協議会の協力を得て、地域ぐるみで参加者を募集しました。「健康維持のためにウオーキングをしている人、したいと思っている人は、その時間の一部を地域貢献に使ってみませんか」と募集したところ、59人もの応募がありました。

 パトロール中は、すれ違う人に必ずあいさつをするようにしています。学生から「ご苦労さまです」と声をかけられることもあります。最近は放置自転車や街灯の球切れなどの問題も随分少なくなりました。

 活動を通して地域が一つの輪になってきた実感があります。今後は次世代の育成にも力を入れていきたいです。

気軽に参加を

 地域のつながりが希薄になったといわれていますが、自治会・町内会を中心とした活動は住みよいまちをつくるために欠かせません。地域の担い手の高齢化が進む中、次世代の育成は重要な課題です。

 自治会・町内会は、あなたが住む地域の最も身近な活動です。まずは、地域の祭りやイベントなどから、気軽に参加してみてください。

北九州市 自治会・町内会情報ポータルサイトを開設

北九州市 自治会・町内会情報ポータルサイト写真

 自治会の活動内容や地域の情報(市民センター情報含む)を広く発信し、また、自治会への加入申し込みがスマートフォンやパソコンなどを使って行うことができるポータルサイトを開設しました。

 住所を入力すると、近くの市民センターや地域活動の情報を見ることができます。

★詳しくは、ホームページをご覧ください。

北九州市 自治会・町内会情報ポータルサイトQR

【この特集に関するお問い合わせ】 市民文化スポーツ局地域振興課 電話093・582・2111

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