人権を考える5分間のラジオ番組「明日への伝言板」

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  • 2016年11月02日(水)放送

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へいわをまもりたい
今日は、北九州市教育委員会が平成二十七年度に募集した人権作品の中から、北九州市小倉南区の小学二年生、佐浦あんりさんの作文を紹介します。題は『へいわをまもりたい』です。この作文は一部省略して朗読しています。

今年の八月九日は長崎に原爆が落とされて、七十年目になります。その日、私は長崎に行きました。
原爆資料館で、被爆した人たちの写真を見ました。とても怖かったです。小さい赤ちゃんが、真っ黒焦げになって死んでいました。楽しいことを何もやっていないのに、死んでしまったと思うと悲しかったです。
それから原爆で大きな被害があった城山小学校にも行きました。千四百人くらいいた小学生が家などで一瞬のうちに亡くなったそうです。大勢の人も、動物も、町も、一発の爆弾でなくなったなんて信じられませんでした。私も同じ小学生。友達と遊ぶのも、勉強するのも楽しいし、美容師になりたい夢もあります。でも、死んでしまった子どもたちは、原爆のせいで、全部できなくなって、かわいそうでした。
長崎に落とされた原爆は、私の住んでいる小倉に落とされる予定だったそうです。もし小倉に落ちていたら、私はここに、いなかったかもしれません。
見学をして、原爆は恐ろしいと分かりました。戦争はもう二度とあって欲しくないです。だから、私が見たり、聞いたりしたことを、友達や、原爆のことを知らない人に教えたいと思いました。
学校で、私は長崎のことを話しました。
みんなは私に
「心がとても怖くなってきました。もうこんなに怖い戦争が起こらなければいいなぁと思います。」
「僕は、楽しく、うれしく暮らせているから、幸せです。これからも戦争がないように、みんなと仲よくしたいです。」
など、いっぱい感想を書いてくれました。私の話をみんなが真剣に聞いてくれて、「教えてくれてありがとう。」と言ってくれてうれしかったです。

いかがでしたか。当時の小学生に思いを寄せ、戦争が二度と起きてほしくないという強い思いをもった、あんりさん。学校の友達にも一生懸命伝えました。あんりさんは作文を
「私のクラスみたいに、みんなが仲よくなれるといいです。」
という言葉で結んでいます。
では、また。