人権を考える5分間のラジオ番組「明日への伝言板」

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  • 2016年10月18日(火)放送

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にぎやかな子ども食堂
近年、仕事などで保護者の帰宅が遅く、一人で夕食をとっている小中学生が増えています。そんな子どもたちにご飯を無料で提供する北九州市運営の子ども食堂が、小倉北区の日明市民センターと八幡東区の尾倉市民センターに開設されました。

「いただきま~す。」
の大合唱です。週に一回オープンする子ども食堂では、四十人ほどの子どもたちと共に、食堂を運営するスタッフ、手伝いに来ている地域の人やボランティアの大学生などが一緒に出来たての料理を囲みます。
「今日、学校どうだった?」
「ドッジボールをして楽しかった。」
など会話が弾み、とてもにぎやかな晩ご飯です。
担当者の北九州市子育て支援課の長迫和宏さんは、
「スーパーやコンビニで買った弁当などを、毎日子どもたちだけで食べ続けていると、それが普通だと思い込んでしまう。誰かと語らいながら料理を味わう食事本来の楽しさを知って欲し
い。」
と話します。
この食堂は、ただ食事を提供するだけではなく、子どもたちにとっては、もう一つの家のような場所でもあるのです。
子どもたちは、管理栄養士などに教わりながら料理体験も重ねます。旬の食材やレシピを知って、食の知識や簡単なメニューなら一人で作れる力を身に付けてもらうためです。
また、料理を作ってくれた人にありがとうと言う礼儀や、後片付けなどの指導を行ったり、大学生が勉強を教えたり、色々な面で大人が子どもたちと密に関わっています。
長迫さんは、
「将来的には、子どもたちが地域の色んな人たちの温かさに包まれ交流を深める中で子どもたちに郷土愛が育まれる、そんな場になって欲しい。」
と願っています。

北九州市は、子ども食堂を運営するノウハウを、食堂開設を考える民間事業者に積極的に伝えることで、子ども食堂が広がっていくことを目指しています。子どもたちを地域の大人が温かく見守る関係が広がり、自分の住むまちを好きになる子どもたちが増えていく、そしていつか地域の子どもたちを見守る大人になる…。そんなつながりがずっと続いて欲しいですね。
では、また。