人権を考える5分間のラジオ番組「明日への伝言板」

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  • 2017年11月01日(水)放送

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全国中学生人権作文コンテスト
中学生に豊かな人権感覚を身につけてもらおうと、毎年開かれている作文コンテストがあります。法務省と全国人権擁護委員連合会が主催する「全国中学生人権作文コンテスト」です。
第三十六回の去年は、全国およそ七千三百校の九十七万三千人から応募がありました。全国の中学生のうち、四人に一人以上が応募したことになります。コンテストは、次の世代を担う若い世代が人権尊重の大切さについて理解を深められる貴重な機会として、大きな役割を果たしています。
作文のテーマは、いじめに関するものが最も多く、去年は、全体のおよそ二十八パーセントを占めました。中学生にとって、いじめがいかに重大で身近な人権問題として認識されているのかが、うかがえます。
また、年々テーマの多様化が進んでいます。戦争や平和、障害に関すること、環境問題、異なる文化への理解など、身のまわりのことだけでなく、インターネットやテレビを通して学んだりした幅広いテーマに、子どもたちの関心が広がっています。
コンテストの入賞作品は、毎年、作文集にまとめられ、全国の中学校に配られています。作文集を人権に関する授業などで教材として使っている学校もあります。
中学生たちの作文は、実体験をもとに書かれたものが多いことが特徴です。日常生活を舞台にした具体的で細やかな描写は、同世代の若者にも伝わりやすく、人権尊重の輪を広げる力となっています。
また、中学生と言えば、小さなことにも心が揺れ動く多感な時期です。その繊細で純粋な目線で書かれた作文は、世代を問わず多くの気づきを与えてくれます。大人として、子どもたちにどういうサポートができるのか、考えさせられる作文もたくさんあります。
作文集は、法務省のホームページから誰でもダウンロードすることができます。
北九州人権擁護委員協議会の許山さんは、
「この作文集をより多くの人に読んでもらい、人権学習や人権教育に役立ててほしい」
と呼び掛けています。
みなさんも、中学生たちが人権をテーマに書いた作文を読んでみませんか。中学生たちの思いにふれ、人権について考える、新たな視点が生まれるかもしれません。
では、また。