人権を考える5分間のラジオ番組「明日への伝言板」

メニュー

ここからコンテンツです

  • 2017年11月08日(水)放送

テーマ / 友達 ジャンル検索

YouTubeで音声を再生します。

PDFダウンロード
色と友達
今日は、北九州市立文学館が平成二十八年度に募集した「あなたにあいたくて生まれてきた詩」コンクールの中から、北九州市の小学六年生、堀内花真さんの『色と友達』という詩を紹介します。本人の朗読でお聞きください。

 『色と友達』
北九州市立若松中央小学校六年 堀内花真

チューブの外に出る時がやってきた。
一人一人の小さな部屋にわかれていて、
部屋でじっとすることにした。
時々、引っこす時がある。
筆にのって、大きな部屋に引っこした。
たくさんの色に会える。
組み合わせた色がある。
でも、水がつめたく感じる。

たくさんの色ができると、
筆にはこばれて、
真っ白な紙のうえを歩く。
紙のうえで休けいをしていると、
ちがう色に会う。
わたしと色がちがう。
少し話してみると、
色はちがうけど似ていることもあった。
友達がいると休けいが楽しい。
水もあたたかく感じるようになった。

いかがでしたか。花真さんは、人を絵の具に例えて、友だちとの出会いを詩に表現しています。
花真さんは、小学校に入学したとき、そして習い事の教室に初めて行ったとき、知らない人がたくさんいて、独りぼっちのようで心細かったそうです。花真さんは、思い切って周りの人に話しかけてみました。すると、自分との共通点が分かったり、話していて楽しくなったりして、ホッと心がなごんだそうです。
皆さんも同じような経験をしたことはありませんか。花真さんが絵の具をイメージしたように、私たちは一人一人異なる特徴や個性を持っています。初対面で、自分と雰囲気が違う人には、つい話しかけづらかったりします。でも、話してみれば、自分にない特徴を持つ人にこそ、大きな魅力を感じたりします。
また、初めての出会いに緊張するのは、自分だけではないはずです。相手も同じように、心細く感じているかもしれません。そんなとき、誰かが優しく話しかけてくれたら、どんなにうれしいことでしょう。
人との出会いは、期待とともに、緊張や不安を伴ったりします。でも、少し勇気を出して、その扉を開けば、新しい友だちとの豊かな時間があなたを待っているかもしれません。
では、また。