人権を考える5分間のラジオ番組「明日への伝言板」

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  • 2018年11月06日(火)放送

テーマ / ハラスメント ジャンル検索

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職場のパワハラ
今日は、パワーハラスメントをテーマにお話しします。ある男性の告白からお聴きください。

『また部長から怒られてしまった…』
「おまえ、そんなことも出来ないのか! 小学生だって出来るぞ!」
「俺が若い頃は残業百時間なんてザラだったぞ。おまえもそれくらい出来るだろう。」
「この仕事は他の者に任せるから、おまえは仕事しなくていい。今後、部の会議にも参加しなくていいからな。」

「あ~あ、またあいつ、部長を怒らせちゃったよ。こっちまでとばっちり受けるんだから、迷惑だよな。ホント、俺たちの仕事を増やさないで欲しいよ。」

『僕がミスしたせいで、みんなに迷惑かけてる。最近、眠れないし、食欲もない…。もう、消えてしまいたい…』
    
いかがでしたか。
 パワハラとは、同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内での優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与えたり、職場環境を悪化させたりする行為です。
さて、先ほどの男性の上司は、こんなことをつぶやいていますよ。

『なんであんなやつがウチの部に来たんだ。今まで自分の身を削って仕事をしてきて、成績は同期の中でトップだった。それが、あいつが来てから成績も下がり気味だ。こんなんじゃ社長に顔向けできないよ。』

この上司は、今まで通りの仕事の仕方をしているだけで、パワハラという自覚はなかったかもしれません。でも、パワハラを受けたほうは、過度なストレスのため、うつ病などの心の病気を引き起こすこともあります。
パワハラは、組織全体で取り組む問題です。組織全体で断固とした対応をとらないと、問題が深刻化することにもなりかねません。

先ほどの男性の所へ、以前から、この職場のパワハラについて耳にしていた人事課の社員がやってきましたよ。

「元気ないけど、どうした? 話を聞かせてくれないかな。相談に乗るよ。」
「あっ、はい、実は……」

では、また。