人権を考える5分間のラジオ番組「明日への伝言板」

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  • 2018年11月23日(金)放送

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親切の輪を世界中に
今日は、北九州市若松区の中学二年生、板谷由莉奈さんの作文を紹介します。題は『親切の輪を世界中に』です。この作文は一部省略して朗読します。
私の通っていた小学校のある地域は、急な坂道が多い地形でした。登下校の時には、その坂道を登るのに苦労しているおとしよりを見かけました。私は、心の中で、
「荷物、持ってあげたほうがいいかな」
と思っていました。親切なことをしたいと思ったのです。ですが、今思うと、
「○○してあげたほうがいいかな」
なんて、上から見たような、いやな言葉なんだろうと思います。しかも、行動に移せなかったあのころの私は弱い人間だなと思います。
今考えている「親切」とは、
「私でよければ、僕でよければあなたの役に立ちたいです。」
そんな、心持ちが本当の親切なんだと思います。
そう考えるようになったきっかけは、ある日、友人と帰っている時の出来事です。たくさん荷物を持って大変そうに坂道を登っているおばあちゃんがいました。私は、
「何かしないと…。」
と思うものの、行動できずにいました。するとその時、友人が、
「僕でよければ、荷物持ちますよ。」
と声をかけ、おばあちゃんの荷物を持ちました。その時私は、ああ、これこそが親切なのだと思いました。私も、役に立ちたいと思い、「私でよければ」とおばあちゃんの荷物を持ちました。おばあちゃんは私に
「ありがとう。」
と言ってにこっと笑いました。そして、親切ってする方もされる方もとても気持ちが良くなることなんだと思いました。それからの私は、家族にも、お手伝いをしたり、買いものの時に、重たい荷物を持ったりして、親切ができるようになりました。親切は、見知らぬ人にも、家族や友達にも、誰にでもできます。ちょっとした親切をふやしていき、親切の輪をどんどん広げていきたいです。そして温かい世界になるといいなあと思います。
 
いかがでしたか。
親切にされてうれしかった人が、また誰かに親切をする。由莉奈さんが言うように、ちょっとした親切を増やしていき、親切の輪がどんどん広がれば、だれもが暮らしやすい温かい社会になるのではないでしょうか。
では、また。