人権を考える5分間のラジオ番組「明日への伝言板」

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  • 2018年10月19日(金)放送

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セクハラについて考える
ここは、とあるカフェ。
二人の女性がセクシャルハラスメントについて話しています。二人は学生時代の先輩と後輩で、後輩は会社員、先輩は会社の経営者として活躍しているようですよ。

「この間のセクハラの件、今日、職場の先輩に相談しました。」
「それで?」
「トラブルメーカーだと思われて、会社に目を付けられるから、話を大きくしないほうがいいって…」
「えーっ?」
「相手はコミュニケーションのつもりなんだから、上手にかわすのも仕事のスキルの一つだって…、そう言われました。」
「そんなのおかしいわよ! 誰もが働きやすい職場をつくるのは会社の義務じゃない。きちんと声を上げないと、職場の環境は変わらないわよ。」
「そうですよね…」
「私が以前働いていた会社でね、セクハラを受けたと声を上げた女性の先輩がいたの。営業成績もトップで、みんなから尊敬されていて、私の憧れだった。でも、その会社にはセクハラの相談窓口はあったけど、具体的な職場改善にはつながらなかったの。結局、その先輩は会社に居づらくなって退社してしまったわ。そんな経験もあって、私の会社ではハラスメントの相談窓口からの情報を、すぐに職場改善につなげるようにしているの。」
「そうだったんですか。でも、今の私の会社じゃあ…」
「確かに声を上げるのは勇気がいることだけど、世界にはこんな動きもあるのよ。『♯Me Too』、知ってる?」
「あぁ、聞いたことあります。」
「『♯Me Too』というのはね、アメリカのハリウッドで始まった、セクハラなどの性被害をSNSなどのネットで告発する動きのことよ。」
「私、有名人でもないし、ましてやネットなんて…」
「私は、『♯Me Too』は泣き寝入りする必要はない、イヤならイヤと言っていい、という意味の活動だと考えてる。『♯Me Too』によって勇気づけられて、行動できる人が増えていけばいいんじゃないかと思うの。ねぇ、もう少し話を聞かせて。いい方法がないか一緒に考えさせてもらえない?」
「ありがとうございます!」

いかがでしたか。
セクハラ防止の取り組みが始まって二十年以上になりますが、いまだにセクハラは後を絶ちません。この問題の解決に向けて一人一人が、自分自身のこととして向き合うことが必要なのではないでしょうか。
では、また。