人権を考える5分間のラジオ番組「明日への伝言板」

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  • 2019年10月21日(月)放送

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高齢者への虐待を防止するために
皆さんは、人権擁護委員をご存じですか。「あなたの街の相談パートナー」とも呼ばれ、人権に関する相談を受けたり、人権侵害に遭った人を救済したり、さまざまな活動に取り組んでいます。

北九州人権擁護委員協議会の中に、高齢者の問題に取り組む部会があります。訪問介護事業所と連携して高齢者の虐待防止に取り組もうと、毎年いくつかの事業所を訪ね、職員に訪問先の家庭で気になることはないか尋ねています。話を聞いていると、いろいろな心配事が浮かび上がってきます。例えば、「息子の介護を受けている母親に、虐待されているような傷があるが、母親は息子をかばって認めようとしない」とか、「家族
が高齢者を大声で叱ったり、無理に頑張らせようとしている」といったものです。
このような相談を受けた人権擁護委員は、どうすればいいかを一緒に考え、必要に応じて地域包括支援センターにつないだり、状況が深刻な場合は、法務局や弁護士に関わってもらうなど、縁の下の力持ちとなって問題解決や救済に向けて力を尽くしています。
城田泰子さんは、十六年間にわたり人権擁護委員の活動をしています。「高齢者の尊厳を守るためには虐待を防止することが重要ですが、そのためには、介護する側、される側、両方の人権が守られることが大切」と話します。

北九州市の人権擁護委員は現在三十五人。電話や面接、インターネット、手紙などで人権相談を受けています。ラジオをお聴きの高齢の方々やそのご家族、そして介護に携わっている方。悩みがあれば一人で抱え込まず、まずは相談してみませんか。お近くの法務局につながる「みんなの人権一一〇番」は、〇五七〇ー〇〇三―一一〇。「ゼロゼロみんなのひゃくとおばん」です。相談は無料で、秘密は守られます。安心してお気軽にご相談ください。
では、また。