北九州市の市立中学校では、二〇二〇年度から、それぞれの中学校の制服に加えて、ブレザー型の「北九州スタンダードタイプ」が導入される予定です。この新しいタイプの制服は、男女に関係なくスラックスとスカートを選べます。動きやすさや防寒・暑さ対策といった機能性の向上と、性の多様性に対応することが目的です。
中学校の入学式の翌朝、なかなか起きて来ない娘を、母親が心配しています。
「早く起きないと遅刻するよ~。」
「学校に…行きたくない!」
「どうしたの?」
「セーラー服を着たくない。スカートを履くと気持ちが悪く なる…。」
「そういえばあなた、小学校のときもズボンしか履かなかった もんね…。でも、すぐに慣れるよ、大丈夫。」
「大丈夫じゃない! スカートを履かなきゃいけないなら、中 学校には行きたくない!」
「何があったの?」
「昨日、学校のガラスに映ったスカート姿の自分を見て、こん なの私じゃないって思った。自分が自分じゃない気がする。 だから友達に『私、ズボンの制服が着たい』って話したら、 変だって言われた。」
「そう、そんなことがあったの…。」
「こんな思いをしてまで学校に行かなきゃならないの? 私っ て変?」
「変じゃないけど……お母さんは、あなたが自分らしいと思 える制服で中学に通って、伸び伸びとお勉強できるのが一番 だと思う。制服についてどうしたらいいか、一緒に考えよう。 話してくれてありがとう。気づいてあげられなくて、ごめん ね。」
いかがでしたか。
社会の中には、生まれた性と自分の認識する性が異なる子どもたちがいます。例えば、自分は男の子だと思っているのに、生まれた性が女の子だからスカートの制服を着なければならないと言われたら、学校生活がとても苦痛になるのではないでしょうか。
体の性と心の性が一致しない生徒に限らず、全ての中学生が学校生活を思う存分謳歌して、伸び伸びと育ってほしい。一人一人、自分らしく成長してほしい。来年度から導入される新しい制服には、そんな願いが込められています。
では、また。
中学校の入学式の翌朝、なかなか起きて来ない娘を、母親が心配しています。
「早く起きないと遅刻するよ~。」
「学校に…行きたくない!」
「どうしたの?」
「セーラー服を着たくない。スカートを履くと気持ちが悪く なる…。」
「そういえばあなた、小学校のときもズボンしか履かなかった もんね…。でも、すぐに慣れるよ、大丈夫。」
「大丈夫じゃない! スカートを履かなきゃいけないなら、中 学校には行きたくない!」
「何があったの?」
「昨日、学校のガラスに映ったスカート姿の自分を見て、こん なの私じゃないって思った。自分が自分じゃない気がする。 だから友達に『私、ズボンの制服が着たい』って話したら、 変だって言われた。」
「そう、そんなことがあったの…。」
「こんな思いをしてまで学校に行かなきゃならないの? 私っ て変?」
「変じゃないけど……お母さんは、あなたが自分らしいと思 える制服で中学に通って、伸び伸びとお勉強できるのが一番 だと思う。制服についてどうしたらいいか、一緒に考えよう。 話してくれてありがとう。気づいてあげられなくて、ごめん ね。」
いかがでしたか。
社会の中には、生まれた性と自分の認識する性が異なる子どもたちがいます。例えば、自分は男の子だと思っているのに、生まれた性が女の子だからスカートの制服を着なければならないと言われたら、学校生活がとても苦痛になるのではないでしょうか。
体の性と心の性が一致しない生徒に限らず、全ての中学生が学校生活を思う存分謳歌して、伸び伸びと育ってほしい。一人一人、自分らしく成長してほしい。来年度から導入される新しい制服には、そんな願いが込められています。
では、また。