人権を考える5分間のラジオ番組「明日への伝言板」

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  • 2020年11月2日(月)放送

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私のすてきなおじいちゃん
今日は、北九州市小倉南区の小学四年生、津田紬希さんの作文を紹介します。題は『私のすてきなおじいちゃん』です。

私には、やさしいおじいちゃんがいました。おじいちゃんは、私が四才の時、天国に旅立ちました。にん知しょうという病気でした。
おじいちゃんは、だんだんと家族の名前もわすれていきました。自分で自分の事もできなくなっていました。私がよくおぼえているおじいちゃんではありませんでした。小さかった私は、その事を
「赤ちゃんになったのかな。」
と思いました。
小学生になって、おばあちゃんの話を聞きました。おじいちゃんは、家族が大好きで、私のお母さんをとてもかわいがっていた事、旅行が好きで、年をとってからは、おばあちゃんといっしょに、たくさんの旅行に行った事などです。たくさんの思い出のあったおじいちゃんが、だんだんといろいろな事をわすれていくという事は、家族にとっても、とてもつらかっただろうと思います。私のおぼえているおじいちゃんは、家族にたくさん手伝ってもらって、生活をおくっていました。しかし、病気になる前は、がんばってくれていたと知りました。
おじいちゃんは、七十九年も生きました。長い間、楽しい事がたくさんあったと思います。これから、おじいちゃんのような人に会った時、その人は、自分より何倍も長く生きてきたという事、がんばっていた事を考えて、人としてきちんとせっしていきたいと思います。
病気で、きつくても、やさしく私にしてくれたおじいちゃんが、大すきです。とても、そんけいしています。おじいちゃんは、私に、家族を大切にする事、がんばって生きていく事、人にやさしくせっしていく事など、たくさんの事に気付かせてくれました。私は、おじいちゃんのように、きちんと生きようと思います。

いかがでしたか。おばあちゃんの話から、 自分の知らなかったおじいちゃんの人生を知り、たくさんのことに気づかされた紬希さん。
亡くなった後も家族に多くのことを教えてくれる、本当に素敵なおじいちゃんですね。
では、また。