人権を考える5分間のラジオ番組「明日への伝言板」

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  • 2020年11月5日(木)放送

テーマ / 拉致問題 ジャンル検索

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ブルーリボンに祈りを込めて
今、私の手元には、長さ二十センチほどのリボンを蝶結びにした「ブルーリボン」があります。
北朝鮮当局による日本人拉致被害者の生存と救出を信じる意思表示として、ブルーリボンをつける運動を「ブルーリボン運動」といいます。
この「ブルーリボン」を北九州市で作り続けている松田真理子さんは、 拉致被害者とその家族を支援する活動を長年行っています。大切な人の生存を信じ、救出を願う家族の 思いに触れ、みんなが拉致問題を忘れないために何かできないだろうかと始めたのが、「ブルーリボン」作りでした。
リボンの青色は、 拉致被害者の祖国・日本と北朝鮮を隔てる「日本海の青」、そして被害者と家族を唯一結んでいる「青い空」をイメージしたものです。

「拉致被害者の方々が一日でも早く、ご家族のもとに帰って来られますように。拉致問題の早期解決を願う気持ちを込めて、千羽鶴を折るように、ブルーリボンを一つ一つ手作りしています。」
「ブルーリボン」に込めた思いを、松田さんはこんなふうに語ってくれました。
松田さんが、拉致被害者の家族の方と一緒に、街頭で署名活動とチラシ配りを行っていたときのことです。無関心に通り過ぎて行く人や、家族の目の前で手渡されたチラシを捨てていく人を目にして、とても悲しい気持ちになったといいます。
拉致問題は自分とは関係ないと思っている人もいるかもしれません。でも、ちょっと想像してみてください。自分の大切な人が、ある日突然拉致され、いなくなってしまったら⋯。
松田さんは言います。
「もしも、自分の家族だったら、どんなに辛くて悲しいでしょう。今すぐにでも救い出して、日本に連れ戻したいと願いますよね。その思いを、『ブルーリボン』で共有してほしいのです。」

松田さんが、一緒に活動している仲間と作っている「ブルーリボン」は、北九州市で開催される拉致問題の講演会やパネル展で参加者に配られています。
みんなが拉致問題のことを忘れない。それが、拉致問題を解決するために一番大切なことではないでしょうか。
では、また。