人権を考える5分間のラジオ番組「明日への伝言板」

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明日への伝言板試聴コーナー

  • 2021年11月22日(月)放送
  • テーマ / 部落差別(同和問題) ジャンル検索
  • 部落差別のない社会に

宮本隆治

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部落差別のない社会に

皆さんは、毎年七月が「福岡県同和問題啓発強調月間」であることをご存じですか。今日は、福岡県が制作し、「強調月間」にテレビで放映したCMを紹介します。ある女性が、結婚しようと決めたパートナーを自分の家族に紹介した時の一場面です。

(CM)
出生、進学、就職、恋愛
ずっと応援してくれた家族がいた。
ずっと幸せだった私がいた。
でも…
「出身はどこか聞いたか?」「地元ってどこの人なの?」
彼と結婚しようと決めたとき
応援の言葉は一つも出なかった。

部落差別で苦しんでいる人が今もいます。
この笑顔の邪魔なんてさせない。させるもんか。

いかがでしたか。
もし、あなたが住んでいる所を理由に結婚を反対されたとしたら……。反対されるのが怖くて、自分の生まれ育った所を結婚相手の親に言えないとしたら……。

北九州市が、令和二年八月に実施した「人権問題に関する市民意識調査」によると、「同和問題に関して、人権が尊重されていないと思うことは何か?」という問いに対して、およそ五割の人が「結婚問題で周囲が反対する」と答えています。
一方、「結婚相手を考える際に、気になることは何か?」という問いに対しては、「同和地区出身かどうか」と答えた人が一割近くおり、結婚に関する差別意識が今も残っていることがうかがえます。

先ほどのCMの主人公の親は、自分の中の偏見に気づきました。シーンの最後は、二人が授かった赤ちゃんが、家族の笑顔に囲まれている場面で終わっています。無邪気に笑う赤ちゃんの未来に、差別があってはいけないというメッセージが、強く感じられます。

生まれた場所や住んでいる所で差別されることは、絶対にあってはならないことです。そのような差別をなくすためには、私たち一人一人が同和問題・部落差別について、正しい知識を身につけることが解決への第一歩なのです。

ご紹介したテレビCMは、公益財団法人福岡県人権啓発情報センターのユーチューブチャンネルで配信されています。ぜひ、ご覧ください。
では、また。