人権を考える5分間のラジオ番組「明日への伝言板」

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明日への伝言板試聴コーナー

  • 2021年11月23日(火)放送
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  • 「SNSを利用する上で」

鶴田弥生

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「SNSを利用する上で」

今日は、福岡法務局と福岡県人権擁護委員連合会主催の第三十九回全国中学生人権作文コンテスト福岡県大会で優秀賞を受賞した、久留米市の中学三年生、李聖雅さんの作文『SNSを利用する上で』を紹介します。この作文は、一部省略して朗読します。

あなたはSNSを発信するとき、どんな言葉を使っていますか。「しね、バカ、キモい」このような言葉は使っていませんか。SNS上では毎日のように多くの人が使っています。それはなぜでしょうか。
私の周りでは、インスタグラムのストーリーという機能を使用して、このような言葉を使う人をたまに見ます。相手の名前は出していませんが、誰かへの悪口をたくさん並べていました。上げた人は、嫌だったことを直接口にできず、ストーリーを使って吐き出したのかもしれません。しかし、見る人はどうでしょうか。多くの人は「この悪口が自分に対してだったらどうしよう」と不安に思うはずです。そんなことが積み重なれば安心してSNSを使用することができなくなります。私も実際にそう感じた事があります。
実は、私は在日韓国人です。最近、日韓関係がかなり冷え込んでいます。ツイッターを見ると韓国に対する批判的なツイートがたくさん出てきます。それは自然なことであり、SNSは多くの人が利用しているから多くの意見があることが当然です。しかし、国同士の問題を理由にしてその国の人々をけなすようなツイートがあるのが事実です。こんなツイートを見ました。
「日本にいる韓国人は出ていけ。こんな馬鹿な民族はいらない」
それを見たときの恐怖が今でも忘れられません。ツイッターを見るのが怖くなったこともありました。自分が韓国人だということも言いづらくなりました。
私はSNSで発信するときに大切にしていることがあります。それは、母がよく私に言うことです。
「SNS上でなにかを発信するときは、世界中の人たちに見られると思いなさい」
今、自分が発信しようとしていることは、誰かを不安にさせたり傷つけることは無いだろうか、SNSを利用する全ての人が見えない相手を思いやることがとても重要だと思います。そうすれば、SNS上だけでなく、実際に話すときも相手を思いやることができるはずです。その積み重ねが平和にもつながるのではないでしょうか。

いかがでしたか。
私たちもSNSを正しく使っていきたいですね。
では、また。