今日は、北九州市の小学五年生の作文を紹介します。題は『だれかに頼ろう』です。
テレビやニュースで「自殺」という言葉を耳にすることが増えました。どうして自殺を選んでしまったのか、なぜ助けを求められなかったのか…。これを機に、考えました。
私は今まで、「死にたい。」と考えるほどの悩みはもったことがありません。でも、友達と関わるにつれて、難しいと思うことはありました。人は、いろんな人がいて、もちろん自分に合わない人もいます。合わないからといって、相手を傷つけるようなことをする人も悲しいけれどいます。
私も、悩んでいたことがあります。初めは友達からの軽いイジリでした。でも、日々ヒートアップしていくそれに、私は次第にきょうふを感じるようになりました。「誰かに相談しよう。でも、その子だけじゃなく、周りの友達とも関係がくずれてしまうかもしれない。」そう考えると、誰にも相談できませんでした。
そんなとき、一人の友達が「いっつも笑ってるけど、無理してるよね。話聞いてあげる。」と声をかけてくれました。話をして、共感してくれたその日、一気に気が楽になりました。だから私は、悩みをもっている一人でも多くの人に、相談して、誰かを頼ってほしいと思っています。話を聞いてもらうだけでも、心の重みみたいなものが減って、気が楽になります。話せるような人が身近にいなくても、電話で話を聞いてくれるところもあります。
これを書くときに、インターネットで自殺について本当にあった事件を見て、いろいろなことを考えました。いろいろな事件を知るたびに、一人で全部かかえこまないでほしいと思うばかりでした。その人たちの気持ちは、その人たちしか分かりません。それでも、誰かに相談して気持ちを伝えてほしいと思います。そして、一人一人がもっている人権を忘れずに、友達を、みんなを大切にしたいと思いました。
いかがでしたか。
作者は、一人で悩んでいるとき、友達の「話聞いてあげる」の一言がきっかけとなって、自分の気持ちを伝え、楽になることができました。その経験から、周りの気づきと声掛けの大切さを実感するとともに、今、悩んでいる人にこんなメッセージを送っています。
「辛いときは一人で抱え込まず、誰かを頼っていいんだよ。」
では、また。