人権を考える5分間のラジオ番組「明日への伝言板」

メニュー

ここからコンテンツです

明日への伝言板試聴コーナー

  • 2022年11月22日(火)放送
  • テーマ / 性的指向・性自認 ジャンル検索
  • 「明日、晴れますか」

鶴田弥生

YouTubeを再生する

PDFダウンロードPDFダウンロード
「明日、晴れますか」

福岡県の高校生が、性的少数者「LGBTQ+」への理解を広げ、差別を無くしたいとの思いから映画を作って話題になっています。その映画「明日、晴れますか」の制作チームから、三人の高校三年生にお話を伺いました。

この映画の監督の古川瑶子さんは、学校の授業でLGBTに対する知識の無さに気づき、この問題への理解を広めるために、大好きな映画で何かできないかと思い立ちました。呼びかけに集まったのは全員高校生。「発信する側として、正しい知識をしっかり伝えなければ」とLGBTの勉強会なども行いました。

コーディネーター役の古道真麻さんは、
「たとえば友達に、『彼氏いるの?』と聞いてしまうことがあります。女性の相手は彼氏という固定観念があるんじゃないか。悪気があるわけじゃないけど、そんな問いかけに傷ついてしまう子もいる。LGBT差別は私たちの身の回りで起きているリアルなことなんだ、と活動の中で学びました。」と言います。

また、広報担当の安武優希さんは、
「私はカミングアウトを受けた時、『受け容れているよ』と伝えたかったけど、初めての経験で言葉にするのがすごく怖かった。勇気を出して行動してくれたのに、裏切ったり傷つけたりする可能性もある。自分が体験して初めて、もっと真剣に考えないといけないことだと思いました。」と自身の体験を語ってくれました。

映画を作ると決めた時、周りの大人からは、触れてはいけない問題なんじゃないかという感じが伝わってきました。でも、最初は関心のなかった大人たちが、情報を教えてくれたり、インスタグラムで応援してくれたりするようになって、やっぱり活動することに意味があるんだと思ったそうです。

監督の古川さんは、こう言います。
「映画作りを通して、LGBTの当事者だけではなく、私たち一人一人がその差別に何かしらのカタチで関わっているかもしれないという当事者意識が強くなりました。」

いかがでしたか。
「LGBTは誰かのことではなく、触れてはいけない問題でもない。私たちみんなが小さな差別や偏見の種に気づけば、きっと明日は晴れるはず。」完成した映画からはそんな大切なメッセージが届きそうですね。
では、また。