人権を考える5分間のラジオ番組「明日への伝言板」

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明日への伝言板試聴コーナー

  • 2022年11月28日(月)放送
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  • 根拠のない情報、拡散していませんか?

ジェフ太郎

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根拠のない情報、拡散していませんか?

皆さんは日ごろ、どこから情報を得ていますか? 最近は、スマートフォンが普及したこともあり、SNSなどのインターネットが主な情報源という方も、少なくないようです。
インターネットであれば手軽に、いつでもどこでもタイムリーな情報を得ることができます。また、誰でも簡単に情報を発信できるのも、インターネットの特徴です。
しかし、そうした情報の中には、根拠のない情報や不確かな情報も多く含まれています。

例えば、新型コロナウイルスが感染拡大する中、「ワクチン接種で不妊になる」という情報が、SNSで拡散されました。「科学的根拠がない」として多くの専門家が否定しているこの情報を、誰が投稿し、誰が広めたのでしょうか。

こんな新聞報道がありました。
SNSのビッグデータ解析を専門とする大学教授が、令和三年一月から十一月にツイッターで流れた「ワクチン」「不妊」などという言葉が含まれる投稿、およそ五十五万件を調べたところ、ワクチンと不妊をめぐる誤った情報のおよそ半分は、わずか七つのアカウントが起点になっていることが分かったそうです。
つまり、この誤った情報は、たった七つの発信源から、多くの人々によって次から次へと拡散され、広まっていったということなのです。

SNSで目にした情報を、
「へ~え、そうなんだ。友達にも教えよう」
「これはみんなに知らせなきゃ!」
「とりあえずリツイートしておこう」
このような軽い気持ちで拡散したとします。その情報を受け取った人が、また同じように拡散する、といったことを繰り返していくうちに、情報はインターネット上であっという間に広がっていき、大勢に知れ渡ります。
これは、SNSの便利さではありますが、同時に怖さでもあります。なぜなら、たとえ誤った情報であっても、一度発信された情報は一人歩きを始め、自分の力ではもう止めることはできないからです。
情報の正確性が判断できない場合は、安易に情報を投稿したり、拡散したりしないことが何より大切です。

インターネット上で簡単に情報が手に入るからこそ、私たちは、その情報すべてを鵜呑みにするのではなく、その情報が正しいかどうかをきちんと見極め、考えて行動しましょう。
では、また。