人権を考える5分間のラジオ番組「明日への伝言板」

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明日への伝言板試聴コーナー

  • 2022年11月29日(火)放送
  • テーマ / 命・家族 ジャンル検索
  • 命と感謝

鶴田弥生

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命と感謝

今日は、北九州市若松区の小学五年生、大庭絢心さんの作文を紹介します。題は『命と感謝』です。本人の朗読でお聴きください。

『命と感謝』
北九州市立若松中央小学校五年 大庭 絢心

ぼくには、妹がいます。一年前まではいなかったけれど、今年の夏休みにぼくたちの新しい家族として生まれてきてくれました。その日のことはぼくの大切な思い出です。
小学四年生の冬に、お母さんのおなかに赤ちゃんがいることが分かりました。初めはびっくりしたけれど、だんだん大きくなるお母さんのおなかを見て、
「もうすぐお兄ちゃんになるのかな。」
と、ドキドキして、うれしくなりました。
赤ちゃんがぼく達に会いに来てくれた日、ぼくはおばあちゃんと買い物に行っていました。そこにお父さんがきて、赤ちゃんが無事に生まれたことを教えてくれて、出てくる時の動画を見せてもらいました。元気よく泣き声をあげながら出てくる赤ちゃんを見て、体は小さいのに泣き声は大きくて、何だか不思議な感じがしました。お母さんに会いに行くと、おなかを切って赤ちゃんを産んだのでいつもの元気なお母さんではなく、話すことができずにしんどそうでした。でも、すぐにいつものお母さんの笑顔が見えた時は本当に安心しました。
「お母さんってすごいなあ。こんな風に命がけでぼくのことも生んでくれたのかぁ。」
と、うまくことばにできない気持ちになりました。
妹ができてからぼくは、妹のお世話や家の手伝いをしてお母さんを助けています。妹は生まれたときにはいていたオムツがもう小さくなって、すくすく成長しています。ぼくは妹ができてから、お母さんががんばって生んでくれた大切な命だから、絶対に大切にしないといけないと考えることが増えました。
だから悲しいニュースを見るとすごく心が痛くなります。そして、いつか妹が大きくなったら、生まれた時の話をして、命の大切さについて、ぼくが教えてあげたいです。

いかがでしたか。
お母さんのおなかが日に日に大きくなる様子や、がんばって赤ちゃんを産む動画を見て、命の大切さと、自分を生んでくれたことへの感謝の気持ちが自然とわいてきた作者。妹の誕生をきっかけに、家族や自分の命と同じように、誰の命もみんな大切なものだと心から思えるようになったのではないでしょうか。
では、また。