人権を考える5分間のラジオ番組「明日への伝言板」

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明日への伝言板試聴コーナー

  • 2023年11月15日(水)放送
  • テーマ / 女性 ジャンル検索
  • 日本のジェンダーギャップ指数
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日本のジェンダーギャップ指数

「ジェンダーギャップ指数、日本は世界百二十五位!」皆さんはこれを聞いてどう思われますか?「ジェンダーギャップ指数」とは、世界経済フォーラムが世界各国の男女格差の現状を数値化したもので、二〇二三年、日本は百四十六カ国中なんと百二十五位。前年より九ランクもダウンした過去最低の結果で、他国に比べ日本の男女格差が大きいことを表しています。ある女子高生がこんなことを言っていました。

「この間、『お母さんが会社で部長になった』って友だちに言ったら、『えー、女の人なのに、凄いね!』って驚かれて気がついたんだけど、会社でも社長や管理職の人って男性が圧倒的に多いんだね。そういえば政治の世界でも女性の議員は少ないし、日本の総理大臣だってこれまで男性ばかり。外国では女性の首相も珍しくないのに、なぜなんだろう。この世に男女の数は半々なのに…。何かおかしいと思わない?」

実は先ほどのジェンダーギャップ指数を算出する四つの分野のうち、教育と健康の値で、日本は、世界トップクラスにも関わらず、政治の分野で、世界百三十八位と最下位レベルになっています。これは、国会議員と閣僚の女性の割合が少なく、過去に女性の総理大臣が一人もいないことが要因です。
また、経済分野でも、女性管理職の割合が非常に低いなどの理由により、世界百二十三位と先進国では最下位です。

日本には、性別による役割分担の意識が根強く残っています。女性は結婚や出産、育児などで仕事から離れるのが当たり前だと考える人もまだ少なからずいて、スキルを磨く機会が失われたり、重要な役職に就くのは難しいと考えられたりすることも多いのが現状です。

家庭でも、「家事は女性がするもの」「子どもが病気になった時、仕事を休むのはお母さん」などといった偏見がないか、家族と一緒に振り返ってみることも大事ですね。
男女格差があると、様々な場面で女性の意見が反映しにくく、その立場が弱くなることが考えられます。私たちの身の回りにある男女格差の現状を見逃さず、一人一人の意識を変えていくことが、大切なのではないでしょうか。
では、また。