人権を考える5分間のラジオ番組「明日への伝言板」

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明日への伝言板試聴コーナー

  • 2023年11月17日(金)放送
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性のあり方

今日は、福岡法務局と福岡県人権擁護委員連合会主催の第四十一回全国中学生人権作文コンテスト福岡県大会で優秀賞を受賞した、中学三年生の作文『性のあり方』を紹介します。この作文は一部省略して朗読します。

私はXジェンダーで、性自認が女にも男にもはっきりと当てはまりません。男の子らしくありたい日も、女の子らしくありたい日もバラバラで、自分の性について悩むことも少なくありませんでした。
私は学校で、よく男子の友達と話します。三年生になって仲良くなれたB君、C君たちと、休み時間に集まって話すことが増えました。
ある日、いつものように集まって話していると、「LGBTQ」と叫ぶ声が聞こえてきました。言った本人たちは私たちの方を向いて笑っていました。B君は「あんなの気にしなくていいよ。」と言ってくれましたが、周りの目が気になるようになっていきました。
B君の提案により、C君にも事情を説明しました。B君とC君がゆっくり話を聞いてくれたこともあり、私は初めて自分がXジェンダーであることを話しました。
二人は、「自分がこれからどうしたいのか、これから僕たちに、できることがあれば話してほしい。」と言ってくれました。自分のことを理解してくれて、相談に乗ってくれて、「これからもいつもみたいに話そう。」と笑顔で言ってくれた二人に、私は「自分らしく生きる」ことについて考える機会を与えられました。
性について悩んでいる人は、一人で抱え込む必要はありません。きっと周りの誰かが理解してくれます。決して一人ではありません。少なくとも私は性について悩んでいる人の味方でありたいと思います。
自分の「性」は、「自分らしさ」「個性」です。人の個性が理解されなかったり、否定されたりするのはおかしいことです。そんなとき、性のあり方について声を上げることも必要です。周りの誰かはきっと味方になってくれる、自分がありたいように生きていい、これらの言葉を忘れずに生きてほしい。そして、周りの人は、気づく努力をしてほしい。私は、これが一番大切だと思います。

いかがでしたか。
作者は、周りの人の気づく努力が大切だと言っています。誰もが互いの個性を尊重し、自分らしく生きられる社会を実現したいですね。
では、また。